「世にも奇妙な物語・2012春の特別編…奇妙史上最高の“驚き
”をご堪能ください」

ストーリーテラー:タモリ
編成企画:成田一樹、水野綾子、加藤達也
音楽:`島邦明
アソシエイトプロデューサー:岩田祐二
プロデューサー:小林宙

脚本:川野将一
演出:植田泰史
劇団員の俳優:中村真知子、信太真妃

http://www.fujitv.co.jp/b_hp/kimyo/index.html





◆『7歳になったら』
(脚本:ふじきみつ彦、演出:高丸雅隆)
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小学1年生の下平一海(鈴木福)は、あと4日で7歳の誕生日を迎
える。母・桂子(ともさかりえ)、父・靖之(川岡大次郎)と
誕生日に3人で遊園地へ行こうと約束し、一海はうれしさととも
に登校した。小学校の体育の時間では、つい最近まで跳び箱が
跳べなかった同級生が急にうまくなっており「別人になったみ
たい」と驚く一海。同級生の翔太は「もう7歳だから。君もすぐ
に跳べるようになるって…」と意味深な言葉を残す。学校帰り、
塾に向かうバスで寝過ごしてしまった一海は見知らぬ町で自分
そっくりの同姓同名の少年と出会い…。

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一海はもうすぐ7歳の誕生日。そんな誕生日を期待する中で、
周りに異変が起きている事に気がつく。友人の翔太が友達で
有る自分の名前が分からなかったり、バスで寝過ごして最終
の停留所まで行った際には両親の姿を見た気がする。果たして
どんな事情が有るのか。

このシリーズの中でも時々ある教育に関するものがテーマな
ドラマ。
近年のクローン技術を利用して知らない間に自分とソックリの
人間が複製され、知らない間に両者の間では競争が起きていた
という事情が存在する。
昔の人は双子が生まれると、どちらか一方を捨てるとか、
そういう決断を迫られた様な話を聞いたことがあるな。
外見が同じならばどちらでも良いのか?という感情論が完全に
排除されていて違和感は有るけど、皮肉り方はなかなか面白い
ものがある。

下平一海 …… 鈴木福 (6歳の小学生)
下平桂子 …… ともさかりえ (母)
下平靖之 …… 川岡大次郎 (父)
山口先生 …… 浅見れいな (担任の先生)
園田夕子 …… 久家心 (一海の友人)
原翔太 …… 新井惇平 (一海の友人・入れ替わった)
運転手 …… 鈴木とーる
警備員 …… 窪寺昭
男の子 …… 矢部光祐、柾本尚希
女の子 …… 庵原涼香
男 …… 仲村信幸、神農直隆
審査官 …… ムロツヨシ

◆『スウィート・メモリー』
(脚本:正岡謙一郎、演出:小林義則)
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ファッションデザイナーの赤井佳恵(仲間由紀恵)は、気を失
ったまま2日ぶりに病院のベッドで目を覚ました。警察の事情聴
取により、自分は2日前に部屋で倒れていたことを思い出す。佳
恵のとなりでは、田野中久(永井大)の遺体が発見されており、
彼の写真を見せると佳恵は震え始めてしまった。ある日、彼女
が落としたパスケースを拾ったのが田野中だったことが始まり
で、それ以来よく見かけたり、手紙をもらったりと彼にストー
カーされていたというのだが…。

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佳恵は気がつくと室内で倒れており、周りは血の海になって
いた。一度目を覚ますが再び目を開けると、病院のベッドの中
に居る事に気がつく。医者立ち会いの下で、刑事から何が有った
のか聞かれ、自分はストーカー被害に遭っていたということを
訴えるが・・・

都合の悪い記憶は排除し、都合の良い記憶へとすり替えてしまう。
人間の脳にはそんな機能が現実にも有るようで、まだまだ
脳や記憶に関しては解明されていない事が多いようだ。

なんとなくすぐに佳恵が被害者ではなく加害者だという事が
分かったけど、顔までも妄想の中で別人とすり替えられている
という辺りが凄いものがあったな。
仲間由紀恵さんにストーキングされればやむなしって感じだけど
ドラマ「美しい隣人」のマイヤー役はインパクトが有ったから
なぁ。

赤井佳恵 …… 仲間由紀恵 (本名は君沢ユリ、妄想)
倉本慎吾 …… 鈴木一真 (捜査一課刑事)
中川義雄 …… 三上市朗 (精神科医)
アシスタント …… 黒坂真美、大杉亜依里、吉田優華
本物の赤井 …… イーちゃん
引っ越し業者 …… 新虎幸明
田野中久 …… 永井大 (赤井にストーカーされる)


◆『家族(仮)』
(脚本:春名功武、演出:佐藤源太)
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小野寺裕史(高橋克典)は部下と別れ、家路に着くと部屋から
見知らぬ女(白石美帆)と少女(西川茉佑)に「パパ、おかえ
り」と出迎えられる。小野寺は、独り身のはずの自分に妻と娘
がいたということが全く身に覚えがなく、事実として受け入れ
ることができない。区役所へ行って戸籍を確認すると籍が入っ
ておらず、女を責めたが、家族写真や物置だったはずの部屋が
子ども部屋になっている動かぬ証拠を見てぼうぜんとする。
心療内科へ足を運ぶと、妻と娘のことを全く思い出せないのは
ストレスが原因だと言われ…。

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社長の小野寺は、悠々自適の独身生活を満喫するも、部下が
息子の誕生日だとして家庭サービスに勤しんでいるのを見て
複雑な視線を送る。そんな中、帰宅すると、小野寺の前に
自分の事をパパだと名乗る少女と、妻だと名乗る女性が居ること
に気がつく。追い出そうとするが、上手く交わされてしまい、
次第に家族も良いものだと感じていくが・・・

オレオレ詐欺も手を変え品を変えって感じだけど、こんな詐欺
や逆誘拐なんて事があり得るのかというくらい、ぶっ飛んだ
発想が有ったな。

逆誘拐は無理にしても、新しいビジネスとして成立しそうな
感じもするし、未来を体験する事で改めて家族の面倒な一面
を見せて金を引き出させようとする辺りの姑息さが何とも
言えない物が有った。


小野寺裕史 …… 高橋克典 (社長)
妻 …… 白石美帆 (妻役)
あかね …… 西川茉佑 (娘役)
AD …… 八神蓮
少女あかりA …… 飯塚豊まりえ
少女あかりB …… 松本若菜
部下 …… 矢柴俊博 (小野寺の部下)
少女Bの彼 …… 上野山浩 メイク …… 田村さやか
衣装 …… 加藤やよい
美術 …… 松村岬子郎
セカンドAD …… 加藤宏典
精神科医 …… 大塚和彦 橋本先生 …… 佐々木維子
逆誘拐犯 …… 井上肇

◆『ワタ毛男』
(脚本:ブラジリィー・アン・山田、演出:植田泰史)
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ある夜、人気のない道を歩いているOLの前に現れたのは傘を差
した1人の男。その正体は、頭部が巨大なイカと化した“イカ男
”ならぬ橋本俊樹(濱田岳)であった。橋本は、ちまたにあふ
れる都市伝説を決定し、運営している文部省の極秘機関である
「都市伝説協会」の怪人課に勤めているが、“口裂け女”の大
ヒット以来ここのところはなかなかヒットが出ない状況に陥っ
ていた。そんな中、ネット掲示板に“ワタ毛男”についての目
撃情報を見つけ…。

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文部省の極秘機関「都市伝説協会」の怪人課に勤める橋本俊樹。
失われつつ暗闇への畏怖の念を取り戻すために設立された
ものだとするが・・・

設立動機がかなり強引な感じがするけど、嘘も繰り返し百回
唱えれば本当の事のように思えるとばかりに、自分で仕掛けた
都市伝説が世間から認知され過ぎると逆に、実体化してしま
うという不思議な物語だった。

人の噂話に際限がない事を上手く皮肉っているし、噂が本当の
事のようになってしまうという恐ろしさを感じるものがある。

昔タンポポの綿毛が耳の中に入ると中耳炎になるという噂は
何度も耳にしたことがあるし、口裂き女の噂を広めた人物が
実は文部省の職員だったとする辺りが笑える所がある。
噂話も噂されているウチがハナとも言える部分があるのか、
語られなくなると寂しくなるという辺り、なんとなく分かる
気がするものがあったかな。

橋本俊樹 …… 濱田岳 (都市伝説協会の怪人課)
土屋奈保 …… 映美くらら (都市伝説協会)
木下裕之 …… ムーディー勝山 (都市伝説協会)
余木陽子 …… 藤澤恵麻 (元・都市伝説協会、口裂き女)
笠原 …… なかやまきんに君 (都市伝説協会)
イカ男に追われるOL …… 山崎夕貴
一瀬和佳奈 …… 滝沢沙織 (橋本の彼女)
屋台の男 …… 中野剛
真珠男に追われるOL …… 片瀬まひろ
警備員 …… 大坪貴史
タクシー運転手 …… 大橋てつじ
余木寛治 …… 上田耕一 (元都市伝説協会、ワタ毛男)

噂を流すもの …… 松田百香、寺山葵、相楽樹、優希
番場智美、吉澤天純、荒井風太、藤原健太、羽斗樹希
中西夢乃、宮本侑芽、中村真知子、信太真妃


◆『試着室』
(脚本:小峯裕之、演出:後藤康介)

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高校の同窓会に向かう途中に柏木美沙(忽那汐里)は、コンビニ
強盗の現場に遭遇し、店員が犯人めがけて投げたカラーボール
に運悪く当たってしまう。せっかくオシャレした洋服が台無し
になってしまい、慌てて新しい服を探そうと洋服屋を探す。す
ると、1軒の独特な雰囲気が漂うブティックにたどり着く。店員
(堀内敬子)に声を掛けられるまま試着室へと案内され、商品
の服に着替えた美沙が外に出ようと試着室のドアを開けると、
そこは同窓会の会場だった…。

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明青高校演劇部の同窓会で、柏木美沙は先輩である中西に再会
するのを楽しみにしていたが、行く途中に強盗とぶつかり、
追いかけてきた職員からカラーボールを当てられてしまい服が
台無しになる。同窓会には着ていけないとして、近くにあった
洋服店に入り試着を行うと、なんとそこから直接同窓会へと
行く事が出来る事が分かる。次々と服を買えて最高のシチュエ
ーションを演出しようとするが・・・

服を選ぶことは自分の未来を選択するということ。
何を着ても私は私。
本当に大切なのは自分をさらけ出すこと。

過剰に見てくれだけを磨こうとするものたちへ、上手く示唆する
ものがあるし、近年バーチャルな試着室など色々とハイテクを
使った所も出てきているけど、これ程までにリアルな試着という
のもそうはないよね。


柏木美沙 …… 忽那汐里 (大道具として貢献していた?)
店員 …… 堀内敬子
中西篤志 …… 石黒英雄 (美沙の先輩)
河合麻衣子 …… 高部あい (中西にすり寄る)
沼田知美 …… 板東晴 (美沙の友人)
女友達 …… マリアユリコ
オタク …… 尾倉ケント
塗装業 …… 上野山浩

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

 
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