世にも奇妙な物語’14超短編を含む 秋の特別編

ストーリーテラー:タモリ

編成企画 - 水野綾子、加藤達也
プロデューサー - 後藤庸介
アソシエイトプロデュース - 小椋久雄、岩田祐二
脚本 - 大浦光太
演出 - 植田泰史
ウェルズ - アルノ・ル・ギャル
パウリ - メクダシ・カリル

「世にも奇妙な物語・超短編含む秋の特別編総勢9名豪華10本の人生狂わ
す恐怖体験」





◆『サプライズ』

脚本:守口悠介
演出:松木創
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優希は智と雅実が来るのを恋人の健斗が待っていた。
手にはカメラを持っていたが、おばあさんが倒れると雅実たち
が助けに近づく。するとおばあさんは突然踊りだし、次々と
触発された周りの人たちが彼女たちの周りでパフォーマンスを
見せ始める。フラッシュモブをするものたち・・これは雅実の
誕生日のサプライズだったのである
優希は智に対して、サプライズされるのがうらやましいことを
告げ、私たちは先週付き合って3年目なのに智は何もして
くれなかったとして、不満を述べる。サプライズは驚く程喜ば
れるものだとする彼女。彼氏の智はプレゼントにはその分
埋め合わせをするというが・・・
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口は災いの元なのか。
優希が彼氏にサプライズを求めたばかりに、次々とサプライズ
という名のホラードラマ化してしまう内容だった。
冗談だよと言われると、なんでも許されてしまうみたいな流れ
が有り、過去にそんな感じのエピソードがあったけど、自分の命を
犠牲にしてもサプライズをするということで、愛を証明するものが
有る。

生きている間はずっとサプライズ続きで、優希が気が狂って自殺
してしまうというネタでも良かったのかも。

誰が誰に対してサプライズを仕掛けているのかというのが分からなく
しても良かったのかも知れない。

藤村優希 …… 多部未華子 (IT企業の契約)
健斗 …… 馬場徹 (雅実の彼)
雅実 …… 藤井美菜 (優希の友人、同僚)
松岡 …… 津村知与支 (社員)
智 …… 加治将樹 (優希の彼、時計をプレゼント)
雅希の母 …… 富田早苗
おばあさん …… 渡部桂子
社員 …… 窪寺昭
佐藤 …… 隈部洋平
社長 …… 森富士夫
女子社員 …… 坂井裕美、佐木エリナ
刑事 …… 高木順巨
参列者 …… 松山尚子、さいとう芽美
火葬場の職員 …… 神農直隆

◆『走る取的』
原作:筒井康隆
脚本:高山直也
演出:岩田和行
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信田は妻に対して、今日は後輩と飲みに行くので遅くなると
電話。妻は帰りにスーパーで買い物してきてと電話してくる。
信田は後輩の亀井と飲み屋へ。亀井が離婚してバツイチになっ
たことへの慰めのものだった。先輩夫婦は仲がよくてうらやま
しいという。そんな中、亀井はスーパーで松尾に偶然逢った
際にまた一段と太っていたことを告げると、信田はちょっと
小馬鹿にして相撲取りの例を引き合いに出す。
するとカウンターで見ていた取的/相撲取りは信田たちのことを
凝視していた。ばつが悪くなった二人は店を出るが、取的は
二人のことを付いてくる。偶然同じ方向に歩いてきているの
ではないかとするが、ずっとその痛い視線を感じて、信田
たちは一気に逃げる。すると相手も巨漢とは思えないような
速度で走ってやってくる。殺気を感じて急いで二人は逃げていく。
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これまた口が災いの元と化してしまう流れがある。
フジデレビのバラエティで鬼ごっこみたいな番組があるけど
あんな感じの恐怖がある。
ストーカーに狙われるというのはあんな感じの恐怖感があるの
だろうね。

音尾琢真さんの首の折れ方が凄かった。
しかしこの相撲さんもバスの中では襲う事がなかったけど、
その辺は人目を気にしていたってことなのか?

信田が太っているひとに対して敏感なのは、自分の過去が
関係しているのか思ったけど、実際には妻子が太っているという
オチだった。それでもベアハッグで思いっきり殺されてしま
っていた。

信田 …… 仲村トオル (かかあ殿下。先輩、デブに嫌悪感?)
亀井 …… 音尾琢真 (後輩、バツイチ、クビが・・・)
取的 …… 水沼英孝 (お相撲さん)
女将 …… 明星真由美
ホステス …… 野村麻純
ボーイ …… 若山慎
信田の妻 …… 池谷のぶえ


◆『未来ドロボウ』

原作:藤子・F・不二雄
脚本:大野敏哉
演出:後藤庸介
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大葉國正は富豪だったが、余命は一ヶ月。
執事の松元は亡くなるまでにすべきリストを告げ、例の計画は
どうするのかと問う。
一方白井直輝は大学生だが、なかなか内定が決まらずイライラ
していた。なんで僕だけが・・・人生が狂ってしまった。僕に
未来はない。
そんな直輝に対して父は良い会社に入るだけが全てじゃないと
するが、父さんみたいな人生は嫌なんだとして家から飛び出す。
彼女の楠彩香の元にいくが、彼女の家の玄関に革靴が置いてある
のに気が付く。彩香は相談を聞いてもらっていただけであり
直輝はいつも自分のことばかりだったと指摘。
それを直輝は完全に人生は終わったとして、陸橋から飛び降り
ようとする。しかしそれを止めたのは富豪の大葉國正だった。
大脳生理学者だという彼は直輝に対してある質問をする。
君は私のような人物を羨んでいるが、僕は寧ろ君がうらやましい
というもの。財産と君の未来、どちらが価値があると思うか
と問われ、直輝は財産だろうと語る。それを聞いて大葉はある
契約を結ぼうとする。
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このドラマ、主役が大葉。白井はあくまでも脇役。
普通は未来の有る若者に臨死体験させるなり、金は有っても
若さや気力がなければ良い事なんて何も無いということを
実感させるべきなのに、死に往く大葉がそれを実感していく
ものなので、白井本人が更生したのかは全く分からない。

二度自殺しようとして、それを止めるという流れは面白かった
けど、これも大葉が死ぬまでにしたい事の一つだったのだろうか?

大葉が入れ替わった時に最後に良い思いをしただけで、
白井は価値感を変える程には至っていない感じだったね。
結局また元通りの人生に戻るんじゃないかな。

白井直輝 …… 神木隆之介
大葉國正 …… 吉田鋼太郎
楠彩香 …… 大原櫻子 (直輝の彼女)
森元 …… 東根作寿英 (大葉の執事)
渡 …… 阿南健治 (直輝の父)
陽子 …… 舟木幸 (直輝の母)
晴翔 …… 笠井薫明
航大 …… 碓井将大
エリカ …… 岸明日香
ミヤビ …… 葉加瀬マイ
若いカップル …… 大久保祥太郎、徳田公華
面接官 …… 川本成、山本圭祐
重役 …… 藤岡大樹
受験者 …… 灰野貴宏


◆『冷える』
脚本:山岡潤平
演出:村上正典
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毎日夫と息子の為に弁当を作り、パートの為にスーパーのレジ
打ちをする毎日。あまり必要とされていないことで、彼女は
脱力感を持っていた。しかも体が妙に熱く汗をかいているため
夫からは更年期ではないかと言われる。
頼子はいつものようにスーパーで働く中、昭夫から在庫管理の
為に残業をして欲しいと言われ、さおりは用事があるとして
パス。頼子が冷凍庫の在庫を管理する。
そんな中、宮本がやってきて冷凍庫に人がいないのを確認する
と扉を閉めてしまうのだった。閉じ込められてしまう頼子。
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人生に虚無感を感じている女性主婦の物語。
自分は誰にも必要とされていないのではないかと感じて居る
女性。暑がりだったのに、気が付くと寒がりになっている。

前にも書いたけど「銀河鉄道999」の中で、アンドロメダの雪女
と称した人物が出てきて暖かいラーメンが食べたいとしていた
女性の物語を思い出す。

この人、暑さには確かに強いものが有ったけど、単に神経が通って
いないだけで体にはダメージが及んでいる。手はヤケドしていたし
ね。
そして細かいけど、火災現場に入ることに対して、暑さに強くても
一酸化炭素に強い訳では無いので入れば即死ぬだろうみたいな
流れも有った。

志倉頼子 …… 若村麻由美 (主婦)
志倉敬介 …… 飯田基祐 (夫)
里内さおり …… 内田慈 (スーパーパート)
嘉川昭夫 …… 村松利史 (スーパー店長)
志倉俊平 …… 大山蓮斗 (息子)
精神科医 …… 桜井聖
アツシの母 …… 大村美樹
アツシ …… 横山歩
消防隊員 …… 匠零史
ラーメン屋店主と妻 …… 林和義、氏家恵
宮本 …… 徳秀樹


◆『ファナモ』

原作:前田司郎
脚本・演出:前田司郎
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世間では人間を取り戻せ!NO MOREファナモのプラカードを持って
行進するものたちがいた。

温子と拓也は恋人関係で、真剣に結婚を考えていたが、温子の
父と逢った際にケンカしてしまう。
ファナモの導入を巡り二人の間では価値感が違っていたので
ある。ファナモとは2025年現在の次世代排泄物、「ウンチや尿」
に変わって簡単な処置をすれば、無機質な黒い棒状のものと
して排出されるというものだった。温子はその手術を受ける
ことに難色を示すが、徐々に国家もファナモ計画普及に向けて
本格的に扱い始め、欧米では既に50%近いファナモの導入が
行われていた。数々の利点があるというが・・・
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排泄物が不要なものだということで、それを無くす未来の排泄物
処理機みたいなものが描かれた。

現代の整形当たり前の世の中を皮肉っているのか、それとも
経済自体を皮肉っているのかよく分からない。トイレの中でも
ウンチをすることに抵抗感を覚えるものたちにとっては
理想のものなんだろうけど、ウンチが無くなったら寧ろ困らないの
だろうか。

町から生ゴミが減ることとウンチの流れというのはあんまり
関連性はない気がする。

温子 …… 戸田恵梨香
拓也 …… 平山浩行
医師 …… 平田満
山下 …… 橋本真実
川田 …… 緒沢あかり
スタッフ …… 荻野友里
看護師 …… 西田麻耶、宮部純子
警官 …… 坂口辰平
温子の父 …… あづみ昌宏

◆『超短編ドラマ

『インターホン』(脚本・春名功武、演出・岸川正史)
住人の女 …… ハマカワフミエ
髪の長い女 …… 瑠衣夏

『シャドーボクシング』(脚本・大塩竜也、演出・後藤庸介)
ボクサー …… 真剣佑

『クリームソーダ』(脚本・大塩竜也、演出・後藤庸介)
笑顔の女 …… 岸井ゆきの
謝罪の男 …… 猪野広樹

『捨てられない女』(脚本・春名功武、演出・村上正典)
捨てられない女 …… 大久保佳代子
男 …… 宇治清高


『標識の人』(脚本・山本洋介、演出・植田泰史)
酔っぱらいの上司 …… 宮根誠司
酔っぱらいの部下 …… 宅間孝行




佐久晋吾



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