BONES ―骨は語る―
シーズン2


第5話 嘘に溶けた真実
The Truth in the Lye

脚本/Scott Williams 監督/Steven DePaul
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ブースは元彼女でパーカーの母親であるレベッカと体の関係を
持つ。互いに結婚はしなかったが、レベッカが今の彼氏と上手
く行かずに居たところで再びブースと関係が良くなり始める。
そんな中朝、ブースの携帯に事件を知らせる連絡が入る。
ブレナンからも電話が鳴るが、電話に出たのはブースではなく
レベッカだった事で驚く。現場まで一緒に行こうとしていたが
結局現地集合になる。

遺体が発見されたのは建築現場に設置してあった高級バスタブ
の中だった。洗剤や漂白剤などの液体の中に遺体は浸かってお
り、殆ど復元は不可能な状況。建築現場の責任者・ピートも
遅れてやってくる。歯医者にいたという彼。現場では200人以上
が働いている為に誰なのかは分からないという。
バスタブごと研究所に運んでいくことになる。

中の液体や体積を調べていくと遺体の人物の体重は約70kgだろ
うと推察。人工股関節を装着していることから遺体は老人かに
思われた。しかしブレナンは骨形成不全症を持つ人物である事
を知る。正式なリストは無いが、インターネットで調べると
それにかかっている人物は近所では8人。しかし成人男性は0人
だという。その家庭で行方不明になっている関係者を捜索する
と一人該当者が出てくる。
行方不明者はラリー・シーバー。電気技師だという。
妻・ゲイルと子供・レイモンドの居る家庭で、木曜日から行方
不明だという。出張が多かったので初めは気がつかなかったと。

シーバーから家族写真を借りて、研究所に戻りブレナンはそれ
を報告していると、別に捜査していたブースもまた該当者を
見つけたとして報告。写真を見比べてみると、なんと被害者の
男性は二つの家庭を持っていることが分かる。

ターナー家に事情を聞きに行く。ここではラリーはロレンスと
名乗っていた。妻は中学で理科の教師をしている事が分かる。
仕事上のトラブルは一切無く誰からも好かれている人物である
と知る。
もしかして二人の妻は顔見知りであり結託して殺害に及んだ
のではないかとして、待合室に二人を呼び出し生態を調べる
事にする。

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今回はジア塩素酸ソーダやら塩酸によって溶かされていた遺体
を調べていく。身元の特定は難儀を極めるかと思いきや、遺体
は遺伝性の骨形成不全症を患っていた為にすぐに特定する。
しかし二人の該当者が出てきてしまう。

重婚だったと判明し、二人の妻が結託して殺害に及んだ事件かと
思わせた。
最近見た「FBI失踪者を追え!」の6話でも似たような話が有った
な。

身元不明の人物を特定するのに、特殊な疾患の患者だったり、
人工の医療器具が埋め込まれていてIDから特定していくことが
多いよね。

今回はドロドロの遺体という事で、グロさよりも臭いが激しそ
うだった。既に解けてしまった肉体から脂肪を抽出したり
物質を検出していくのも大変そうだね。
あのブレナン博士も吐きそうだと言っていた。

今回は事件以上にブース捜査官の元彼女との関係が大いに気に
なる存在だった。噂を流しているのはブレナン博士なのか。
ブレナン以外の人からこの話題が出ることでブースはブレナン
を怒っていたし、女性は人類学上ゴシップ好きでシツコイと
分析している辺りが笑えた。その直前にブースの行動をブレナン
が分析した事への仕返しなんだけどね。

さてドラマとして意外なのは、妻達は顔見知りではないと思って
いたのに最後には知り合いであった事実。メリーランド州と
バージニア州に互いに家庭を持っているようだが、鉢合わせする
機会なんて有るのかな。しかもこのラリーという男性・クロエに
まで手を付けて妊娠させるというとんでもない男。まさに現代の
ドンファンって感じの色男で無責任さもハンパではない。
自分に骨形成不全症が有るために息子に遺伝した事への済まない
気持ちが有ると言っていたけど、そんな事情を抱える人がそんな
に子供を欲しがる物だろうか。

一度は愛した男性なのに、肉体を溶かしてしまうという所が
また凄いですな。自殺だとされると保険金が下りないというのは
分かるけれど、死者に対する冒涜って事にもなるのか。
死者に対する冒涜と言えば、アンジェラが遺体に対して今回は
もの凄く毒づいていたな。こういう毒づき方はアメリカンドラマ
らしい所で皮肉が利いていてとても面白い部分。
言い過ぎたことを反省して私は地獄行きねみたいな事をしおらしく
語る辺りもなんか滑稽だった。

さて事件は結局全ての証拠品を溶かしきっていたと思われたが、
意外にも現場に証拠は多数残されていた。

"美人"と書かれていたヘア用のハシが落ちていたこと。
散弾銃の跡。
溶け残っていた手袋の破片。
そして男性用の人工歯根が残されていたこと。

クロエが疑われ、そして最終的にはピートへとたどり着いた。
散弾銃が撃たれたのが、血痕が飛び出たかどうかで殺された後
であるとする辺りが決め手となった。

テンペランス・ブレナン…エミリー・デシャネル
シーリー・ブース…デイビッド・ボレアナズ
アンジェラ・モンテネグロ…ミカエラ・コンリン
ザック・アディ…エリック・ミレガン
ジャック・ホッジンズ…T・J・サイン
ダニエル・グッドマン…ジョナサン・アダムズ
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士

ゲイル・シーバー (Melinda McGraw) 妻
ライラ・ターナー (Susan Santiago) 妻・中学の理科教師
クロエ・ダニエルズ (Keri Lynn Pratt) 建設会社・受付
ピート・バレル (Bruce Nozick) 建築会社・責任者
レベッカ・スティンソン (Jessica Capshaw) ブースの元彼女
レイ・シーバー (Bridger Palmer) 息子
チャーリー・バーンズ (Nathan Dean) FBI
--- (Lamont Thompson) 刑事

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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