BONES - 骨は語る -
シーズン4




 

Apr. 2, 2009
第17話 母親クラブ The Salt in the Wounds

脚本/Carla Kettner、Josh Berman
監督/Steven DePaul
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ダーリーンテスは橋が路面凍結警報が出た為に、岩塩を用意
して道路に蒔くための準備をしていた。すると突然岩塩の中から
女性の遺体が出てくる。

岩塩を蒔くのは6週間ぶりだという。ブースとブレナンは遺体
が発見された現場にいくと、遺体は塩によって完全に体の水分
が吸い取られた状態だった。ブレナンは
10代の女性で180cm
という。まだ一ヶ月も経っていない状態だとすると、現場の
状況を見てブースは悪のりしてポテチを食べたくなるなと呟く。

アンジェラはパートナー関係にあるロキシーに対して犬か猫
を飼わないかとして写真を見せる。急に何でペットなんて飼おう
というのかと告げる。

一方今回のラボの研修にはイラン人でイスラム教徒のバジリ
担当することになる。厳格なムスリムで一日に5度はお祈りを
するのだとして、目の前で祈る姿を見た職員たち。アメリカで
はどんな宗教も受け入れるものだとしてカミール(カム)は
みんなを説得。ホッジンズは彼のおかげで東がどちらかすぐに
分かるなと皮肉る。
ブレナンは宗教なんて非合理的だと語る。

バジリによると、側頭部と蝶頸骨付近に外傷が見られるが、
塩の山に落ちた時に出来たものだろうという。
赤い繊維が
体に付着している
のを見つけてホッジンズが調べることに。
死亡前に指や関節にかなりの数、骨折し修復している形跡が
あるという。
虐待のケースで見られるものだとバジリは語る。

アンジェラは被害者はアシュリー・クラークだと特定できた
とつげ三週間前に失踪した人物だという。10代で180cmの女性
の失踪者なんてそうはいないのですぐに特定できたとの事。
血液科学分析の結果、高濃度のリラキシンが検出されたという
ホッジンズ。それは一体何なのかと問うと、ブレナンは
生体ホルモンの一種で有り、
妊娠中に分泌されるものだという。

失踪届を出したアシュリーの両親、ボブ&エレン・クラーク
から話を聞く。
冬の終わりを祝う高校のダンスパーティーの後にいなくなった
という。失踪の日にはエレンは娘と一緒にジャムを作っていた
との事。妊娠の件を知っていたか?と問うと恐らく12週目だ
った事を告げる。おなかの子の父に心当たりはないかと問う
が妊娠なんてあり得ないとし、エレンはいつも娘とベッタリ
していたという。ブレナンとブースはけがの件についても
尋ねる。虐待を疑うが、あの子はスポーツ選手であり、この
4年間に60cmも身長が伸びたのだという。怪我の事に関しては
整体師のフィッツ先生が証言してくれるはずだという。

ブレナンたちはフィッツに話を聞くと、アシュリーの怪我は
スポーツ熱と負けず嫌いのせいだという。ブレナンは骨折
の箇所からアシュリーはバレーボール部だったのではないか
と言い当てる。彼女が最後に来たのは6週間前だという事だ
った。

ブレナンは施設に戻るが、未だにカムが肉付けした状態で
いることに不満を持つ。バジリは古生物学者はラフィー溶液で
ミイラを再生していた事を告げる。カムは水で遺体を元通り
にして体を再生させてから調査するので、骨にはするのは
その後だという。ブレナンはそんな事をすれば時間がかかり
過ぎるとして非難するが、ボスは私ですからというカム。
ブレナンは
ボスに逆らう権利を行使すると告げるが、その権利
を拒否する権利を行使する
というカムとは平行線をたどる。

そんな中、ブースの元にアシュリーの父・ボブが一人でやって
くる。妊娠の件に関して先ほどは知らないと言ったが疑いの
目を持っていた事を語る。浴室に妊娠検査キットが捨ててあり
問い詰めると、ベッカという友達が使用したものだと語ってい
たという。ベッカと男性を巡って口論していたようだとし、
妻には内密にしてほしいと頼む。

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塩漬けにされた遺体として発見されたのは、スポーツを愛する
女子高生であり、三週間前に疾走していた事が分かる。
更に女性は妊娠していた為に、お腹の中の子の父親が怪しい
のではないかと疑っていく。

かつての生徒会長が親の過度の期待によって、息苦しくなり
逃げだそうとしていた所で出会った男性と一夜限りの関係を
持ち妊娠。大学には奨学金で進学できることも決まっていたが
妊娠を機会に自分の境遇と似たような生徒を集めて、一緒に
子育てをするために徒党を組むというもの。

女子高校生たちのしていることはある種の宗教に近いところが
有り、とりわけリーダーの女性は教祖に思えてくる。
宗教に対して非合理性だと唱えるブレナンでも、集団で女性
が集まり子育てをするという例は過去にいくらでも有るとして
男性を精子を提供するだけの人物扱いしていたけど、今回は
男性と女性の関係について、深く考察していく感じのエピソー
ドだった。

なんと言っても突然ロキシーとアンジェラが別れたというのだ
から、ロキシーって何のために出演したのだかって感じだけど
明日のことより今の自分を楽しむというアンジェラの思想は
ブレナンにも一部共感できるところがあるようで、ランチを
取りながら共感できる部分とそうではない部分を深く語り合う
姿が有った。

それだけ女性が強くなってきたという時代性を反映したような
エピソードで、時々人間の進化の未来図と生殖医療の話の
ネタが絡むとどうしても男性不要論が飛び出すけど、ブレナン
もこのタイプの女性だよね。
愛は永遠ではないと考えているアンジェラにとっては、
一つの形に拘りたくないのかも知れないし、常々婚姻関係を
否定するブレナンとはこの辺の意識で妙に感じるところが
有ったのかも。

現代の男女の型にはまった価値観に対して、異議を唱える為に
その形に拘る極論的立場のイスラムのインターンを使ったり
現在でも異端と捉えられるアンジェラやロキシーの関係を
描き出していたのかも知れないね。

バジリは予想以上にイスラムに染まっている感じはしなかった。
特にアンジェラを慰めるために癒しの音楽を持ってくる
ところなど、過去アンジェラは謎の黒人と勢いで結婚して
こまった事になっていたし、バジリとの関係もないことは
ないと思わせるところが有ったな。

ラボ内のボス猿・キング論に関して、今回はカミールがその
立場を誇示してブレナンと対峙していた。俺はキングだ!と
ホッジンズは常々語っているけど、ブレナンとカムは
骨派と肉派で分かれて、その間にいるバジリが面白い立場の
人間を演じていた。

それにしてもなんであんな場所に遺体を入れておけたのです
かね。180cmの女性を一人でその場所に遺棄するというのも
相当な怪力が必要かも。


■使用された曲

・Jose GonzalezのHeartbeats

■検索用キーワード


テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

マックス・キーナン (Ryan O'Neal) テンピーの父
ジャレッド・ブース (Brendan Fehr) シーリーの弟、海軍
ペイトン・ペロッタ (Marisa Coughlan) FBI捜査官

クリントン・ギルモア (Spencer Breslin) 高校生、子供・ぽっちゃり
ベッカ・ヘッジペス (Monique Coleman) アシュリーの友人・妊婦
アラスト・バジリ (Pej Vahdat) イラン人、研究員
アリッサ・ハウランド (Kayla Ewell) 元生徒会長
ボブ・クラーク (Andrew Borba) アシュリーの父
エレン・クラーク (Amy Pietz)アシュリーの母
ショーン・フィッツ (Ramon De Ocampo) 整骨師
アダム・ホーソーン (Matt Bushell) バレー部コーチ
ローリー・デイビス (Brando Eaton) ベッカの元彼
テス (Earnestine Phillips) 道路整備
ダーリーン (Heidi Sulzman) 道路整備
ロキシー・リオン (Nichole Hiltz) アンジェラのパートナー、レズ
--- (Lu Parker) News Reporter
アシュリー・クラーク (Maria Leicy) 失踪した女子高生


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