BONES - 骨は語る -
シーズン4




 

Apr. 16, 2009
第21話 十字架の骸骨 Mayhem on the Cross

脚本/Dean Lopata
監督/Jeff Woolnough
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ノルウェーのエンゲルスヴィケン
ブラックメタルバンドのライブが行われ、ライブ会場には人の
骨が十字架に貼り付けられていた。人骨は作り物ではなく本物
だという噂を聞いて現地の警察は人類学者を連れて会場に確認
にいくと、確かに本物の人骨だと分かる。しかも歯列矯正から
アメリカ人である事が分かる。

ノルウェーから人骨が運ばれてくる。
今回の研究生・クラークによると、ノルウェーは年間の殺人率
は0.7人で一人にもならないのだという。カムはそんなに殺人が
少ないので有れば自分たちで死因を調べないと技術が磨かれない
のではないか?という。しかし遺体はアメリカ国内で殺害され
ノルウェーに運ばれたとの警察の判断との事だった。遺体は
ノルウェーのブラックメタルバンドが所有していたという。
ブラックメタルとは何なのかと問うと、ヘビメタの一種で、モチ
ーフは死とおぞましい暴力だというカム。スカーレという
バンドだと告げると、ブレナンは頭蓋骨という意味ねという。
正確にはスカーレイという発音だというブレナン。半年前に
ワシントンツアーを行い、こっちのバンドから遺体を盗んだもの
だという。ブレナンは骨を見て男性・10代後半だと語る。
カムは遺体からまだDNAが検出できるかもしれない事を語る。
服と靴が死亡当時のものならばホッジンズが何かを見つけるかも
しれないと。クラークは肋骨の背側が折られているか切断され
ている事を告げると、遺体は「血まみれの鷲」のようになって
いるのだというブレナン。大昔の拷問で人をうつぶせにして
寝かせて背中を切り開くものだという。硬膜の表面に出血が
無いことからも肋骨が開かれたのは死んだ後のことだという。
十字架から骨を外して洗浄し死因を調べるというクラーク。

カムは殺人事件だとするが、ブレナンは別の可能性もあるという。
死に取り憑かれた悪魔崇拝のジャンキーが酔って墓から骸骨を
掘り起こすとか、昔の拷問風景を再現した可能性があるのだと
いう。

ブースはヘビメタのライブ会場にいくと、そこでワイアット先生
に会う。音楽に詳しい心理学者で、現在はインターポールで
働いている人物だった。ワイアットはスイーツに会いに来たのだ
とし、ブースとブレナンの事を本にまとめていると聞いたので
それを見に来たのだという。こっちに滞在している間に、バーベ
キューをしようとブースを誘う。

アンジェラはパソコンを使って骨から人物の肉付けをする。
アンジェラはまだ子犬だとするが、126kgの子犬なの?とカム。
防腐剤は陰性であり、正規に埋葬されたものではないことを
示唆していた。

ワイアットはスイーツに会う。
スイーツはワイアット博士が書いた「女性連続殺人者に於ける
性的サディズムの役割」の本を読んだことを告げ、サンプル数が
少ないのではないかと指摘する。しかし女性の連続犯自体が
少ないので仕方がないという。ワイアットはスイーツの原稿を
見たことを告げ、「共通の目的に挑む正反対の者同士の力学」
関して、いくつか指摘する。ブースとブレナンは正反対では
ないということ。確かにブースは直感的でブレナンは経験主義
的だが、それは表面しか見ていないという。また二人が引かれて
いる気持ちを昇華させていることに関しても賛同できない事を
告げる。一方は自分の気持ちを強く自覚して、日々その思いと
格闘しているのだという。しかし本は君が出版するのだから
好きに書けば良いのだと語る。

ホッジンズとカムはアンジェラの元に行くと、ヘビメタの曲
を聞いてハイになっているアンジェラの姿が有った。禁欲を
しているせいでおかしくなっているのだという。頭蓋骨のシミ
は舞台用の化粧品だった事を告げると、アンジェラはその成分
を加味して復元した結果、彼自身がヘビメタバンドをしている
人物で、ヘビメタサイトから画像検索をしたら、スピュー(発射)
というバンドのメイヘム(破壊)という男性である事を告げる。
スピューにはドラムのラス、ギターはピンワーム、そして元々メイ
ヘムが担当していたベースには新しくグラインダーという男が
加入している事を告げる。
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突然外国で発見されたアメリカ人の遺体を調べることになる。
パンク系ロックバンドがステージ上で演出に使っている
十字架に骸骨を貼り付けたものが作り物ではなく本物だと
いう。一体この遺体は誰で、本当に殺害されたものなのか。

同じ日に連続して見たDr.ハウス」(s4#9)でもパンク系のロック
バンドがネタにされていたし、内容は違えど似たような
人たちが登場するんだなと思うと不思議な視線で見ていた。

十字架の骸骨を見ると、またしてもシーズン3で震撼させた
ゴルモゴン事件を彷彿とさせるものが有ったね。

ただ正直ヘビメタ系の世界観は特異過ぎて、イマイチエピソード
としては消化しずらいものがあり、殺人に於ける扱いが、
ラッパー同士の抗争とか殺人鬼の心理とかギャング団の価値観と
同じで、知る人ぞ知る人の世界の中での力の誇示みたいなところに
話が繋がっていて、マニアックな世界観とサブカルチャー的
要素が妙にリンクしていて分かりづらい物語だった。

ワイアット先生が再登場。
過去以下の三つのエピソードに登場しているが、今回引退を示唆
していた。結果的にはSeason 5, Episode 7がラストエピソード
のようだ。過去は自らノディ・コメットというバンドマンだったこ
とや、料理学校に入るとする突拍子もない設定に、ただただ
驚くべきところしか無かった。

Season 2, Episode 13
Season 2, Episode 14
Season 2, Episode 17

ロッカーたちの猟奇的世界の物語というよりも、今回はその流れ
に乗じて、スイーツ博士の過去に迫ったという感じ。
スイーツが養子だった事実は語られていたけど、その理由は虐待であった
こと。そして養父母だったものたちは、この仕事に就く直前に亡くなって
いることで、彼自身相当心の傷として存在する状態で、ブース&ブレナン
たちに関わり合うことになったようだ。

ブースも過去に父親に虐待され、ブレナンは捨てられた過去がある。
人のいる前で、ブースの過去をばらしてしまうブレナンのウザさを
通り越して馬鹿正直さがまた何ともいえず、それを怒らずに許容して
いるブースの心の広さが光った感じだろうか。

スイーツのヘビメタファッションも去ることながら、10代の頃には
自ら興じていたとする辺りは、ワイアット博士同様にかなり違和感
は有る。意外性がこのドラマのウリなのだろうか。

そしてなんと言ってもブースがブレナンのように、ライブ会場でいきなり
アンプに銃を発砲してデスクワークを余儀なくされる中で、最近ブレナン
が興味を持っていた取調室に於ける駆け引きを実践していくという展開
が用意された。ほとんどブースが指示しただけなんだけどね。ブレナン
が私の手柄だとばかりに主張していたところは違和感があったぞ。


■使用された曲

・Tondra SoulのTurn to Dust
・DroidのGod of Anger
・JamesonのGet to the Choppah
・Blue ShoesのBetter

■検索用キーワード


テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

マックス・キーナン (Ryan O'Neal) テンピーの父
ジャレッド・ブース (Brendan Fehr) シーリーの弟、海軍
ペイトン・ペロッタ (Marisa Coughlan) FBI捜査官

ゴードン・ワイアット (Stephen Fry) 博士、インターポール
クラーク・エディソン (Eugene Byrd) 博士
ピンワーム (A.J. Trauth) バンド"スピュー"・ギター
グラインダー (Michael William Freeman) バンド"スピュー"・ベース
レクシー (Tania Raymonde) パワーパンクバンド、メイヘムの彼女
マーダーブレス (Greg Roman) バンド"ゾーチ"
ソルバーグ (Frida Farrell) 博士
--- (Thor Knai) Delta Unit Commander
メイヘム (Frank Pacheco) ジャスティン・ダンシー。被害者
ラス (John Thomas)
(Jesse Lee Nunn) Roadie


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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