BONES - 骨は語る -
シーズン4




 

Apr. 23, 2009
第23話 仮面をかぶった女 The Girl in the Mask

脚本/Michael Peterson
監督/Ian Toynton
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ブレナンはブースに対して、自分の助手に誰を正式につける
のかを相談する。ブレナンは総合的にはクラークが一番で、
経験も豊富だという。ウェンデルは一番今後研究員としての
能力が伸びそうな人物で仕事の意欲も高いという。ビンセント
は一番知性的だとすると、何で自分の助手を決めるのに俺の
意見を求めるのか?と問うと、ブースの意見も取り入れて決め
たいのだという。

そんな中、ブースの携帯に電話が鳴る。
日本の警視庁で働く、刑事のケン・ナカムラからだった。
ケンはブースに対して、アメリカに住んでいる妹・サチから
5日間連絡が取れずに居る事を告げると、ブースはケンが過保護
過ぎるのではないかと告げる。しかしケンは毎日電話して
くれていたのだとし、俺は今東京に居て、サチはニューヨーク
居るのだとし、探して欲しいと頼む。サチは21歳だと知ると
ブースは兄の友達に干渉されたくないのではないかとするが
とりあえずサチに関する情報を送ってくれという。

ブレナンはブースに日本に行った事はあるのか?と問うと、
2、3年前に警視庁とFBIの交換プログラムで日本を訪れたのだ
とし、ナカは良い奴で世話になったのだという。ケンとサチは
両親を失ったので、ケンが親代わりだったのだという。

そんな中、ブースは警察官にサチの事を調べてもらうと、
サチの車がティルブルックの塩性湿地で見つかったのだという。
ブレナンは死体の捨て場所で有名なところだという。
すぐに二人はその現場にいくと、現場では捜査官のリサ・コー
ペックが指揮を執っていた。フレーム刑事からブースが来る
までは車には触れるなと言われたことを言われる中、車両を
調べると、登録はリングロード311に住むサチのもので、就労
ビザで東京から入国している事が分かる。車のシートには
血の付いた跡が見つかる。また彼女のルームメイトである
サトウ・ノゾミも居なくなっており、彼女は失効した学生ビザ
で滞在中だという。すぐに死体捜索犬を使って調べるとする
が、ブレナンは近くの沼に落ちているものを見つけて中に
入って行く。何かのお面だとし、その下から肉があるという
ブレナンは人の頭だという。

遺体の頭だけをラボに持っていき調べると、眉弓があまり
隆起していない事から女性である事は間違いなく、頭部が
切断され腐敗の状況から少なくとも水の中に4日間は浸かって
いたものだろうとカム。ホッジンズは遺体の切断面に深い
傷の溝が有り刃を骨から抜き取る際に傷口に痕跡が残っている
可能性が有ることを告げる。

そんな中、ケンがジェファソニアンに居るブースの元を尋ねて
くる。ケンは日本の検死官のタナカ・ハルという人物を連れて
くる。ブレナンはタナカが「年齢推定に関する第2、第4、第8
肋骨の肋骨端の形態変異」という論文を読んだ事を告げ、
この論文で天皇から勲一等旭日大授賞を受けたことを知っていた。
タナカもブレナンの事を知っていて、お会いできて光栄だと
して二人で深々と挨拶を交わす。

下顎骨、銃創のパターンなどを調べ、上顎骨と頬骨の形状から
タナカはサチの写真の骨格と一致する事を語る。口蓋骨のほう
れい線はまっすぐだという。ケンに対して妹のサチに何か傷の
ようなものはなかったか尋ねると、妹は8歳の時に体操の
練習で骨折して二ヶ月間ワイヤーを入れていたことがあるという。
それを聞いて確かに骨折の跡があることから総合すると妹だと
判断するのが妥当だと告げる。
ブースはケンを慰めるようにして、現在ルームメイトの女性を
探しているので休むよう告げるが、片が付くまでは休めない
という。
ケンによると妹は帰国する予定だったが、カメラマンにモデル
にしてやるからと言われて引き留められていたという。

スイーツは遺体にかぶせられていたアニメキャラの仮面に
関して、お面をかぶせる事で非人間化するのが狙いだろう
という。

アンジェラはみんなの元にやってくると、タナカという博士
は男性なのか女性なのかと問う。誰にもその答えは分からなか
った。

ケンから教えてもらったカメラマンのマイカ・ストラット
逢うブースたち。確かにサチとは二・三ヶ月に逢った事を告げ
彼女はパッパパフというメイド喫茶で働いていたが、首になった
ようだという。パッパパフの店の宣伝用のチラシがスタジオ
には貼られていた。
パッパパフを経営しているブルース・タケド店長に会う。
ブースは店の店員がみんなロリータファッションをしている
のを見てアメリカでもロリータが見られるとはと呆れる中、
スイーツは若者が文化を創るもので、罪のないゴッコ遊び
なのだという。
タケドによると確かに彼女たちはよく店にお茶会に来ていて
雇うことになったが、エスコートサービスで働こうとしていた
ので解雇したのだという。そこに写っている仮面はノゾミが
よくかぶっていたものだとの事。エスコートサービスは
エレガントエスコートだという。ケンは妹がそんな事をする
ハズはないとして店長に襲いかかる勢いだったが、店長も包丁
を持ち出し臨戦態勢を整える。ブースは何とか二人を止める
が・・・
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ブレナンはそろそろ今まで試してきた助手選びに関して結論
を出すときが来ていた。それぞれに特徴があり利点・欠点が
存在する中、ブースにも決断に於いて助言て関わって欲しい
とするブレナンの願いがある。そんな中でブースの元に2、3
年前東京でFBIと警視庁の合同交流プログラムに参加した際に
日本酒を飲み交わしたケン・タナカから電話が鳴り妹のサチ
を探して欲しいと言われる。サチはアメリカに居るが5日間
連絡が取れない状況だと言われる。

ここまで日本がフューチャーして取り上げられるエピソード
もある意味では珍しい。
最近ではセリエA・インテル長友さんのお辞儀パフォーマンス
がよく見られるけど、お辞儀の仕方がまた癖があるくらいに
互いに頭を下げ合っていたし、ブレナンは他人の文化を
どれだけ尊重するのか不安の中、その辺の礼儀作法に関しては
相当過剰なくらいに日本を尊重する姿勢を見せて深々とした
挨拶を交わす姿があった。

アメリカでも評価の高いドラマ「MADMEN」 (s4-4話)でも、ドンたちは
日本のメーカーからのCM契約を取るために色々と日本の
礼儀作法について学ぶ姿が有ったけど、「MADMEN」の様な
50年代辺りの描写を描くのならばともかく、今でもその
当時の対日本人マニュアルみたいなものが息づいている
んだろうなというくらいにぎこちないところがまた笑える
ところ。

東京の描写がまた香港っぽい日本で、映画「ブレードラン
ナー」の世界なのかという感じだったね。

アニメとかロリータファッションに関しては、まぁ一時期
多く取り上げられていたので異論はないけど、日本人の観念
である武士道とか神道とかを意地でも取り込もうとして、
ケン自身に対応する辺りの流れには相当違和感が有ったのかな
という感じ。

アメリカ人が中国や韓国と接するときには、こういう描写
にはならないところを見ると日本って如何にアメージング
な国として世界の人に写っているのかが伺える。

ドラマとして面白かったのは、タナカという人物が中性的
で男性なのか女性なのか分からないとする辺りのネタかな。
こんな日本人滅多に居ないだろうってファッションを
していたけど、アメリカナイズドされた日本人女性だと意外と
こんなファッションで登場する。で、女性かと思っていたら
男性だったというオチ。
アンジェラが体を張って試した方法が功を奏した訳だけど、
タナカはアンジェラに対してチャイニーズ系のハーフと語る
姿は、本人にとっては失礼な響きに聞こえるのかな。

コイとか竹(プセラドササ・ジャポニカ/ヤダケ)とか
意地でもネタとして盛り込んでいた感じだし、マッサージ
だと称してブースは"ヌキ系"だとしていたけど、日本市場は
風俗文化も巨大なんだけど、日本の国内に於いてはともかく
あんまり外国で性風俗店を開業するというのは聞いた事が
無いな。寧ろタイ式とか韓国式の方がメジャーであり、
なんとなく違和感は有った。

ブレナンの価値観とタナカの価値観を対峙する部分も有った。
日本の価値観である万物には魂が込められるとして、物に触れる
ことで科学では説明できない悟りを得ると語るタナカに対して、
私は十分に説明できるのが科学だと思っている事を語っていた。

妹を失い落ち込んでいるケンに対して、ブレナンは自分の両親も
15歳の頃に家を出て行き、私にとっては兄が唯一の家族だったが
その兄も出て行った事を告げ、家族を失う寂しさというものを共感
していた。あんまりブレナンが他人を気遣うということをしないことを
考えれば、例外でも有ったのかも。

事件は銀行マンによる犯行。
凶器がマリンナイフだったことや、肺の中に含まれていた成分分析
から、亡くなった場所というのを特定していく。
ジェームズ・ソクがが船に住んでいたという流れから芋づる式で
解決していく。

傷は一生直らないが人は生きていかねばならないとするブースに
対して、人は死ぬがその死で負った傷が回復しなすのならば
設計ミスだとするブレナンの異質にも思えたけど、人間は最悪の
事態に対処できる仕組みであり超えられない試練は与えられない
とするブースのフォローもまた良い感じのやりとりだった。


■使用された曲

・ElectricStreetPoliceのTronica

■検索用キーワード


テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

マックス・キーナン (Ryan O'Neal) テンピーの父
ジャレッド・ブース (Brendan Fehr) シーリーの弟、海軍
ペイトン・ペロッタ (Marisa Coughlan) FBI捜査官

ケン・ナカムラ (Brian Tee) 日本の警察官
ハル・タナカ (Ally Maki) 博士、ケンの友人
マイカ・ストラット (Bumper Robinson) カメラマン
ポール・ボグラー (Larry Clarke) 銀行家、大損
ブルース・タケド (Yuji Okumoto) メイドカフェ店員
ジェームズ・ソック (Robert Wu) エレガントエスコート
リサ・コーペック (Katherine Kamhi) 捜査官
--- (Jina Song) Masseuse
サトウ・ノゾミ (Jane Park Smith) サチのルームメイト
--- (James Fuertes) Restaurant Patron
--- (Annie Hsu) Restaurant Patron / Harajuku Girl
--- (Dippen Zinzuvadia) Restaurant Patron / Japanese Pedestrian


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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