BONES - 骨は語る -
シーズン5




 

Nov. 11, 2009
第7話 カインとアベル The Dwarf in the Dirt

脚本/Chad Lowe
監督/Karyn Usher
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ブースは近々FBIの射撃資格審査の更新がある為に射撃訓練を
行う。隣で練習していたカールソンはブースを見てもしかして伝説のスナイ
パーというブースか?と問う。10セントコインのど真ん中に
打ち込むことが出来るという話を聞いているとするが、ブース
は的めがけて発砲すると悉く急所を外す。

ブースは脳腫瘍の手術を行って以降、自分の中のスキルが
衰えて自分らしさを失ったと感じていた。
配管修理も出来ず、トレードマークのバックルも忘れ、更に
はウソを見抜く能力や射撃の命中精度も落ちていた
ブースはこの状況を打開するためにスイーツの元に行く。
するとブースは突然相談したいことが有るが、君はオレにとっ
てどんな存在なのかと問う。友達なのか、FBIの医者なのか、
それとも客観的オブザーバーなのか。スイーツは捜査官を評価
する役割りを担っている事を告げると、その答えを聞いて
ブースはオレよりもFBIからの請負の仕事を優先しているとして
相談せず立ち去る。そんな中事件の一報が入り、現場へと向かう。

現場でブレナンと合流するブース。
ブレナンはいつもの彼のジョークがないことに違和感を感じ、
何か悩みがあるのであれば話して欲しいと語る。ブースは
資格更新の為の射撃訓練でまるで的に弾が当たらなかった事を
語り、脳腫瘍の後遺症ではないのかとするが、ブレナンは
あなたの損傷部位と射撃訓練の感覚は別のところに有るとして
その可能性を否定する。心理的問題だと思うのでスイーツに
相談したらどうかとすると、ブースはアイツに話せばFBIに
全て報告されるのだとしてそれを拒否する。

現場で捜査していたナバロ巡査によると、遺体は午前4時、
水道管の破裂による道路に穴が開き、車が落下しそうになった
のだという。その際、ぽっかりと空いた穴の中から骨が出てきた
というものだった。それがまた緑色の骨だという。
ブレナンは興味深そうに骨を眺める。
成人男性にしては小さすぎるというブースだが、ブレナンは
歯の状態から20代後半・男性だと語る。近くに金貨が落ちている
事が判明。そして偶然にもその際、水道管が再びシャワー
状に吹き出した為に穴の上から見ていたブースは、虹の架かった
光景を見て、「虹の根本の小さな緑色の男と金貨」と言えば、
アイルランドに伝わる伝説の妖精・レプラコーンだと語る。

今回のインターンはビンセントだった。
カミールと共に現場から持ってきた骨をラボで鑑定する。
軟骨無形成症(低身長症)だという。ホッジンズによると、
骨が緑色をしているのは土壌に含まれている酸化鉄が酸性の
地下水と混ざって骨のカルシウムに含まれた為だという。
恐らく2ヶ月から5ヶ月同様の状態にサラされると緑色の骨に
なるのだろうという。つまり死亡推定は2ヶ月から5ヶ月前だと
語る。
他にも現場からは被害者は死ぬ直前に短パン一丁だったこと。
右肩が脱臼していること。肋骨に多数の傷跡が見られること
を挙げる。

ブースは誰にも相談出来ず仕方なくワイアットの元を尋ねる。
彼は元々精神科医だったが、今ではそれを辞めてレストラン
La Coupoleでシェフを勤めていた。メンタルのことで相談
したいとするが、精神科医は辞めたのだと言われる。
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地下から発見された緑色をした骨・遺体は果たして妖精による
ものなのか。

全く同じ日に放送していたNHKのワンスアポンアタイム
の14話のネタがドワーフだったので妙な因縁を感じた。

今回のインターンはトリビア好きのビンセントだった。
ただゲストの中にワイアット先生が居たので、彼の方が
今回ブースの相談役となってしまい、ビンセントの影が薄か
った。

最近ブースの調子がおかしいのは明らか。
シーズン冒頭の頃から、配管修理が出来なくなり、そして
彼のファッションセンスが変わり、取調室に於けるブースの
持ち味である駆け引きの強さというのがまるで効果を発揮
しなくなった。その為なのか、今回のエピソードを通して
見ると取り調べ室で事情聴取を行うのがスイーツに丸投げされ
ているシーンも多く、それだけ自信の喪失とアイデンティティ
を失っている状況が見て取れる。
気持ちに正直になってこそ、今の状況を打破出来るという
分析結果が出ている事からも一刻も早くブレナンに気持ち
を伝えたいところなのだろうけど、そんなブレナンもまた
強い感情を行動で表してしまうと、混乱してしまう弱さが有る
ということで、当分はこのままの状態で居なければ
ならないようだ。

ブースは友達としてスイーツに相談したかっただろうに、
仕事と信頼関係に挟まれてなかなか上手くいかないところ
に切なさがあった。スイーツが精神科医であるならば守秘義務
が適用されるところなのだろうけど、彼の立場がFBIの捜査
官の評価にあるという事で、元々プライドの高そうな男性
が心の悩みを打ち明けること自体難しいのに対して、一番
近しい関係に有るスイーツに話せないというのもちょっと
辛い状況だった。またスイーツ本人も、これまで研究して
きたブースとブレナンの関係性を出版したいとする気持ち
とは裏腹に、その後の結果を気にして発表できずにいる。

事件は低身長症が被害者だった。
その身体を利用して強盗に入ろうとしていたり、プロレス
をしていた人物だと判明。骨格を見てブレナンがこの
プロレスラーだと告げるけど、まだ生きてプロレス興業している
事を知ってアンジェラは完璧だと思っていたブレナンが
骨のことでハズしたと思われてショックを受けていたり、
実際には外れていた訳ではなく覆面レスラーだった為に
入れ替わっていた事実を通して、場外から「ブーブーニセモー」と
ブーイングしているブレナンの中に不器用なかわいさが
あった。またブレナン先生は言葉・差別に関しては厳しく、
マゼット・レスラーだと称したビンセントに不適切な表現だ
としてキリッと鋭い視線を投げかけたところにちょっぴり
驚きがあった。

突っ込み所として、ワイアットがスイーツに対して今後
ブースのことを話す時に「B捜査官」とする隠語を使おう
とか、やたらとブレナンが現場の雰囲気に慣れようとして
銃をハジキと呼んだり、土壌に埋まる弾を探す際には
クソの中として口語的表現だと主張していた。
またブレナンジョークとして、ブースが彼女に頼みごとを
する際に、頭をつるつるにする意外は聞いて上げると語って
いた。

事件は双子によって体格が違うことへの嫉妬心から発生
している流れかと思いきや、それは間違いではなかった
けど着眼点は違い、低身長の弟が普通の体格の兄に嫉妬
しているのではなく、ニコールという女性を巡り、彼女
が弟との関係を10年間も続けているところに嫉妬心が
生まれているという何とも皮肉な事件だった。

ビンセントくんのトリビアとして

「マリリン・モンローの足の指は6本有った。」
だそうです。

■使用された曲

・"Reason To Live" by Skybombers
・"My Ghost" by Glass Pear

■検索用キーワード

映画「ブラッディ・ガン」
・男は35歳をピークに衰える

テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

ゴードン・ワイアット (Stephen Fry) 元精神科医、現シェフ
ビンセント・ナイジェル・マリー (Ryan Cartwright) インターン
ナバロ (Dan Castellaneta) 捜査官
ディジェット・ジョーンズ (Debbie Lee Carrington) プロレス興業主
デレク・デフォンテ (David Norona) 被害者の兄
ニコール・デフォンテ (Wynn Everett) デレクの妻
トッド・ムーア (Martin Klebba) プロレスラー
ジョージ・アラーノ (Jeremiah Birkett) 元囚人・被害者と同房
カールソン (Everette Wallin) FBI捜査官・射撃訓練
--- (Mike Randleman) Announcer
--- (Mannie De Castro) Frantic Dude
--- (Bonita Dorssom) Wrestling Fan
--- (Kellie Koppel) Chef
プライス・ダフォンテ () 弟、リングネーム"アイアン・レプラコーン"


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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