キャメロット〜禁断の王城〜
Camelot

制作総指揮 ・・・ グレアム・キング
脚本 ・・・ マイケル・ハースト

http://www.bs11.jp/drama/2052/





Apr. 29, 2011
第5話 王の裁き Justice

脚本/Sarah Phelps、Terry Cafolla 監督/Stefan Schwartz
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マーリンはエクスカリバーが氷の湖の中で溺れ死ぬ中、彼女を
犠牲にする変わりアーサーの為のに剣を持ち帰る。しかし
マーリンはそれ以降、城下にある部屋の一室に閉じこもって
一人で考えを巡らせていた。夢にまで出てくるエクスカリバー
の事が悪夢として彼の精神を苦しめていた。

マーリンがここ4日間顔を見せていないとして、アーサーとカイ
は外遊しキャメロットに戻るまでの道中の間、二人で会話する。
彼には何かプランでもあるのか?。
城まで2、3時間の所で突然土砂降りになり始める。
アーサーは少し休んでいくか?とするが、カイは急いで馬を
飛ばして城に戻ろうと告げる。

そんな中森の中を走っていると、アーサーたちの前に一人の
少女・ケイトリンが突然助けを求めてやってくる。父・コルフ
ァー
が男の人(村長のウェイド)を殺そうとしているので止めて
欲しいとのこと。
現場にいくと確かにコルファーがウェイドに向かって石を振り上
げで頭を打ち付ける姿が有った。それを見ていた村民たちと
ウェイドの弟・ユアン
ケイはこの一体はまだキャメロットの支配下にある地域ではなく
実質的に自治区にある場所だというと口出しは現金ではないかと
いう。アーサーは村長は何処にいるのか尋ねると、殺害されたのが村
長でありこの一帯の領主だというユアン。殺された今、弟である私が
後を引き継ぐとのこと。
兄が殺されたのだからみなは
正義を求めているのだとし、
ユアンは今にもコルファーの事を首つりで処刑する所だった。
しかしアーサーはこの件は私が引き継ぐとし、今の君は怒りに
心を曇らせて正義だと言える行動を取っているのか?と問う。
キャメロットで両者の言い分を聞くとのこと。ユアンは話をすれば
俺が正義だと分かるハズだと言うが・・・

モーガンは相変わらず
"支配"されて制御出来ない状況に有った。
モーガンに近づいた尼僧のシビルはそんな彼女にまだ制御出来ない
のか?と問う。モーガンはお前など必要無いとして追い出そうと
するが、彼女はアナタへの理解者は私だけだという。
シビルは端的にモーガンのしようとしている事を問う。
アーサーやイグレーヌを蹴落とし王座に就いた後、その後の
考えはあるのかと。アナタに足りないのは、誰アナタの事を
知らない事であり、アーサー王の事は皆が知っているのだという。
モーガンの事は誰もがウーサー王の娘でありアーサーの姉と
しか見ていないのだとし、貴方自身の事を分からせないとダメ
だという。それには
商人と長老たちを味方に付けることが一番
であり、彼らは影響力のある人たちだという。

国民達はみんなが
国が混乱している事が怖いのであり、恐怖ほ
ど人を支配する為に力強いものはない
のだという。誰かが
その恐れを取り除いてあげれば、自然とそのものに従い付いてく
るものだという。自分が商人や長老たちを既に
ペンドラゴン城
に招待して置いたので、貴方は豪華に彼らに振る舞ってくれと
いう。モーガンはシビルに指示される思いはないとするが、
一度だけ従って欲しいとし、もしも作戦に失敗したと思えば
その時はいつでも追い出してもらって構わないと語る。

マーリンが地下に居るのをイグレーヌは知って近づくが、マーリン
は今はまだ来るなと追い返す。一人にして欲しいと。

アーサーはレオンテス達を集め、これから裁判を行うことを告げる。
マーリン無しでもやれると。

グウィネビアは徐々にキャメロットの城下町に人が集まって来
たが、秩序が失われている事に懸念を示す。そして食事や
寝場所の確保が急務だと感じる。
グウィネビアはアーサーに逢うと、その事を話、秩序を保ち
互いに助け合うことの必要性を訴え、その指南役として自分が
その役割を果たしたいことを告げると、アーサーはグウィネビア
にそれを許可する。

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マーリンが城の地下に閉じこもり一人考えを巡らせる中で、
アーサーたちの前に一つの問題が生じる。まだブリテン・キャ
メロットの占領下にはない土地で、村長が殺害される事態が
発生したのである。アーサーはこの件は城に持ち帰り、両者の
言い分を聞いて自分が公明正大に判決を下すとしているが、
目の前で起きた殺人事件以外に、被疑者のコルファーは口を
割ろうとはしなかった。アーサーはコルファーの娘であるケイト
リンと女性同士の会話を通して何か聞き出して欲しいと頼んで
いく。その裏でモーガンは王となるべく、自分の名声を知らしめ
る為の工作を着々と進行していく。

マーリンがウソの伝説を作ってアーサーをもり立てるのとは
対照的にモーガン側にも尼僧のシビルが似たように他人を犠牲
にして名声を高めていくとするエピソードが描かれた。
どの国民も力強いリーダーを求めていることを念頭にして、
行動を起こしているという点で上手く出来てはいるのだけど、
モーガン側は、アーサーの下に付いているような騎士団が居ない
し、ただ邪魔しているだけって感じにしか見えないので、
その辺がある意味違和感が有る感じ。
心理戦として、恐怖の心を市民達の前で芽生えさせるというのは
面白いやり方で、それを制してくれるものに人は縋り付きたくなる
もの。殺人を犯した人物をキッチリ処罰しなかったとする
アーサー王と、人の目の前で容疑者の男性の喉もとを掻き切った
モーガンの違いは対照的には面白い描き方だったと思う。

出来ればアーサー王の下した判決は、村の中でこそ行われる
べきだったんじゃないかなと思うし、村人も領主に対して逆らえ
ない事情をもっと前面に出して、アーサーが味方に付いたお陰で
寧ろ自助的に村長を処罰するという方向性を持たせた方が
ドラマとしては深みが有った様な気がする。

マーリンはその間不在。
イグレーヌの恋に落ちそうだったけど、キスを拒んだマーリン。
そういう恋愛要素は要らない・・・と言いたい所だけど、
アーサー王伝説ってその辺の恋の駆け引き・戦略結婚が根付いて
いる時代の物語なので、どうしても外せないのかな。

今回出て来た血の繋がらない親子のコルファーとケイトリン。
家族の絆は血ではなく記憶だとする辺り、アーサー自身たちの
事を示唆している様で上手く出来ていたのかなと。

アーサー王 (Jamie Campbell Bower) イグレーヌとウーサー王の子
モーガン・ペンドラゴン (Eva Green) ウーサー王と前妻との娘
マーリン (Joseph Fiennes) 魔術師
グィネヴィア (Tamsin Egerton) アーサーの夢の中の金髮美女
ケイ (Peter Mooney) アーサーの義理の兄、円卓の騎士の一人
イグレーヌ (Claire Forlani) 女王、ウーサーと再婚
レオンテス (Philip Winchester) 円卓の騎士の一人
ガウェイン (Clive Standen) 円卓の騎士の一人

ロット王 (James Purefoy) ウーサーの最大の敵、オークニー王
ウーサー王 (Sebastian Koch) ブリテンの王様
ブラシヤス (Diarmaid Murtagh) 円卓の騎士の一人
ウルフィウス (Jamie Downey) 円卓の騎士の一人
ペリノア (Adam G. Goodwin) 円卓の騎士の一人

コルファー (Liam Cunningham) 移民してきた男、村長を殺す
ユアン (Steven Mackintosh) ウェイドの弟、次男
エクスカリバー (Lauren Coe) カリバーンの娘
ウェード (Marek Toth) 村の村長、長男で領主
ケイトリン (Mella Carron) 娘
ビビアン (Chipo Chung) ウーサー王に仕えていた奴隷
ブリジット (Lara Jean Chorostecki) 侍女
シビル (Sinead Cusack) 尼僧
クック (Shashi Rami)
アーノルド (Shaun Dingwall)
--- (Jonathan Ryan) Merchant
トマル (Michael Fitzgerald) 殺し屋、シビルが雇う
--- (Seamus Hanly)

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