クローザー
The Closer

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第12話 二度死んだ女 Fatal Retraction

脚本/James Duff 監督/Gloria Muzio
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LAPD強盗殺人課では現在大変な事態に見舞われていた。
3年前にリサ・バーンズを殺害した容疑で捕まえたビル・クロ
ーリック
だったが、昨晩薬物の過剰摂取で見つかった遺体が
なんとリサ・バーンズだったのである。
担当したのはフリンテイラーパウエル検事補で、その中に
は歯の治療痕を鑑定したグレイドン博士や、心理カウンセラー
イーストン博士などの証言も得て、起訴して有罪に導く事が
出来た事件だった。過去にもビルは殺害をしており、当時
恋人のアンナ・タンディーとつきあい、飲酒して泥酔している
時に、ビルは彼女に自分が殺害した事を口にしており、目撃者
も見つかっていたのだが、いざ証言する前に亡くなってしまい
起訴する事が出来なかったのである。
今回の件では明らかに刑事課のミスだった。しかしテイラーは
ポープに対して事実を公表するのではなく、死体は身元不明
という事で処理しないか?という。ポープは聞かなかった事に
するという。

ビルの殺害方法は、被害者の両手両足を切り取り、遺体を燃や
した後に車を崖から落とすというもので、狙う女性は一貫して
小柄のプロンドの女性だという。
しかし今回リサの遺体が朝11時に発見されたことで、弁護士が
乗り出せばすぐに釈放が決まってしまうというものだった。
ポープはLAPD殺人特捜班のブレンダに、ビルの事を尋問させよう
と告げる。ビルは刑務所内で法律を学んでおり、逮捕後は弁護士
の言いつけ通りにずっと黙秘を貫いているのだという。

被害者のリサについて調べる。
リサはフレズノ出身、1998年にL.Aに出てきて、1999年にロイ・
バーンズ
と結婚。しかし翌年には麻薬にハマり、2000年には
失踪して捜索願が夫から出されていた。2002年6月に盗難車が
発見され、その中に焼死体として発見されたのがリサだと
思われていたのである。
イーストンが二度に渡ってビルを鑑定しており、サディスティ
ックな犯人像、そして
現場にビルの指紋の付いたライター
見つかっていた事から彼が犯人で間違いないと思われていた。
ビルは境界性人格障害者で、善悪は分かっており、5歳の時に
父親が薬物摂取で、妻をコンロの火に押しつけて殺害したの
を見ていこう家族を求めている事は明らかだった。それ以降
ネコに爆弾を仕掛けて殺害したり、性交渉中に相手の女性に
焼き印を押すなど異常行動を目に付いていた。

そんな中、ビルが弁護士を連れずに取調室にやってくる。
ブレンダは彼を挑発しないように得意の取調術で何とか話を
聞き出そうとするが、全て見抜かれており、28時間後には自由の
身になれるのになんで教える必要が有るのか?と言われる。
ビルはブレンダを襲うフリをすると、それを見ていた男性
警察官がみんな取調室に入り込んでくる。あんたみたいな美人に
は取り巻きが居るのだと告げ、また逢いたいとして出て行く。

一方署には、リサの夫、ロイ・バーンズとキンバリー・バーンズ
夫婦がやってくる。ブレンダはリサが三年前には死んでいなか
った事を告げ、埋めた遺体が誰なのかを改めて確かめたい
事を告げる。また埋葬して喪に服すのかとして、それを拒否し
ようとするが、法的に言うと二人は現在夫婦ではないという事
になるとし、遺体を交換してくれれば、複雑な手続きは省ける
として了承させるのだった。

グレイドンを呼び出し、改めて歯形の検証をしてもらう。
グレイドンは間違いだとしても私のせいではないと否定。
歯根・高さもソックリだが、詰め物を調べると違う事が判明
する。当時フリンに急かされたのだと告げ、当時新しいレント
ゲンが来るのを待っていたのだと告げる。

一方フリッツはブレンダに呼び出されてやってくると、失踪者
の中で
白人30歳代前半・3年前失踪した該当する40人の女性
歯形と、失踪者の歯形を専門家に鑑定してもらって欲しいと
頼むのだった。

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■LAPD強盗殺人課の犯したミス

今回は色んな可能性が有る話で、特に面白い話だった。

ブレンダを追い出そうとしていたテイラーだけど、今回の件で
随分立場的には悪くなってしまった感じだね。

殺人課はビルが悪人だと知り、強引にでも検挙しようとして
動いていたようで、残念ながらその焦る気持ちが誤逮捕へと
繋がったようだ。容疑者を決めてかかるという捜査はかなり
危険だという事を思い知らされる話だったかな。

■死んだハズの女性が生きていた

ビルが別の事件では殺人犯である事には間違いが無いようだが、
今回の件では全くの無実のようだ。

亡くなったとされるリサだけど、実際には今回見つかった遺体
こそリサだった。
ロイやキンバリーには良い迷惑な話だけど、警察に責任が有る
ハズの一件も、話を有利に運んでいくところはブレンダの
手腕の光るところなのか。

■リサの夫・犯人説

新しい恋人と結婚するためにリサの夫・ロイか恋人のキンバリー
が殺害した事も考えられる事件であった。
車から見つかっている掌紋を照らし合わせる為に、上手い事
イーストン博士に取り調べ室でコップを握らせ、掌紋を取ろう
と考える。

■フリンの証拠ねつ造説

フリンが昇格するために証拠をねつ造したという事も考えられ
る内容だった。こうなったら内務調査局に任せるしか無いと
した際に、ブレンダはそれをせずに彼から話を聞いていく事で
フリンの事を信用していく。

最終的にはフリンはテイラーを見限り、ブレンダ派として
今後は活動して行くみたいだ。シーズン2はフリンもブレンダの
忠実な部下になるのか?

■ウソ付きはどうなる運命か考えろ!

ビルが当時自分の事を検挙したフリンやグレイドン、イースト
ンに脅しの電話を掛けてくる。
脅迫罪に当たるのかどうか。ビルも刑務所内で法律を学んで
いたというだけ有って、その辺でミスは犯さなかった様だ。

■ブレンダとビル

ビルはブレンダを気に入り、襲いかかる展開になるのかと
思いヒヤヒヤした。
サマンサ・ジョーンズ殺しの件と、以前自分が殺害した事件
の違いなんかをブレンダに語る辺り、如何に彼がブレンダに
好意を寄せているのか分かるシーンだったな。

ビルはシーズン4の1話「消えない炎」に再登場するみたい。
楽しみにしていよう。

■使いっぱのフリッツ

完全にブレンダに言い様に使われているな。
どの人物も彼女にかかると飼い慣らされていくのか。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査 官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
クリッペン (James Avery) 検視医
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニター室技術者
フラニー (Amy Hill) テイラーの部下、コンピュータ

ビリー・クローリック (Jason O'Mara) 容疑者
イーストン (Jefferson Mays) 博士、カウンセラー
パウエル (Lorraine Toussaint) 担当検事補
ロイ・バーンズ (Tim Griffin) 夫、リサが忘れられない?
キンバリー・バーンズ (Stephanie Childers) 妻
ネルソン・グレイドン (Larry Cedar) 歯科法医学者
リサ・バーンズ (Sherri Olson) 3年前死んだはずが・・・

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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