クローザー
The Closer (シーズン3)

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第5話 忘れられた人々 The Round File

脚本/Michael Alaimo 監督/Greer Shephard
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日曜日の非番の日。
ブレンダはフリッツと共に新しく住む物件を見て回る。
不動産仲介業者のゲイリーの紹介で、とても暖かい雰囲気のあ
る家を紹介される。家主のドリスがやってくると、チョコチッ
プクッキーを持ってくる。昨年の夏にも売りに出そうとして
思いとどまった物件だが、今は不動産物件が値上がりしている
ので売り時だと言われて売りに出したという。ここは夫と共に
三人の子供を育てた場所だと言う。作り付けの戸棚も全て
夫が手作りで作った物とのこと。そんな中、ブレンダの元に
事件の連絡が入る。そんな電話の会話中に、別の人たちが物件
を見に来る。
"ゲイリーは嘘をつかない"という口癖のゲイリー
はこの物件は市場には情報を流していないので、見学者が来る
ハズは無いという。ブレンダは
他に物件を見に来ている人物が
居る事を知ってすぐに申し込み書にサインをしようとする


ブレンダは申し込み書をFAXでオフィスに届けてもらう。
そんな中事件とは
ハリウッド署から回ってきた案件だった。

車イスに乗った老人とそれを引き連れている老人の二人が
ハリウッド大通りを歩いている中で車イスの人物の容体が
悪化し、観光客の携帯で救急車を呼んだが、救命士が到着する
頃には亡くなっていたという。しかし車イスを引いていた
老人が不思議なことを主張しているとのこと。なんと
彼の死
は病死ではなく自分が毒殺したもの
だと言っていたのだという。
この男は
これ以外にも6人の男を殺害したとし、全て同じ方法
で殺害したのだという。しかし老人が誰なのかIDを持って居ない
ので分からないとの事だった。

ブレンダは殺人を自供した老人を取り調べする。
なかなか自分の名前を言おうとしない老人は、昔自分はプロペ
ンザが若い頃に逮捕された事が有るという。プロペンザとは
志の高いマジメな若者だったとのこと。ブレンダは老人が言って
いることには矛盾があると語る。
毒殺したのに何故救急車を
呼んだのか
。老人は死んでいく姿を見たかったのだと告げ、
それでもなかなか死なないので救急車を呼んだのだと語る。
弁護士など呼ぶ必要も無いという老人。
老人は一つヒントをやると告げると、車イスの男の名はバーナ
ード・キャプラン
だと語る。

プロペンザは老人を見ても誰なのか思い出せずにいた。
指紋を調べたが、キャプランも容疑者の男性も逮捕歴はなく
分からないという。
ブレンダはホワイトボードに容疑者の男の名前を
"ルンペルシ
ュテイルツヒェン
"
(wikiへリンク)と書く。サンチェスはタオにどういう意味
なのか?と尋ねると、
グリム童話に出てくる名前だという。
失踪者届に関してもキャプランの名前が出ていることはなかっ
た。
ブレンダはそれぞれの捜査官に捜査の役割を振り分ける中、
タオに送ってもらったハズの不動産契約のFAXは、FAX送信機
が壊れているので送ることが出来なかったという。
手の足りない状況の中、ブレンダはガブリエルに捜査指示を
与えようとするが、先日の取調室の暴行事件によってガブリエル
は休職中だった。しかしプロペンザはフリンに言ってすぐに
ガブリエルを署に呼び戻すよう告げる。彼は金曜日には停職が
明けているのであった。

検死官のモラレスの元に行き、キャプランの遺体を調べてもら
う。ブレンダは他殺ではない事を証明するものが欲しいとする
が、遺体には食道に酷い炎症が有り、更に胃にも裂傷がある
ので死ぬ直前に吐いたことを意味しているという。
毒殺された
ので間違いないだろう
との事だった。
6人の死亡証明書を見ると、全員が一年以内に亡くなっている
こと、そして全員が
サマービュー老人ホームの入居者だと分か
る。更に死亡診断書を書いているのが、全てライゼン医師によ
るものだった。

ポープのオフィスからFAXを送ろうと試みるブレンダ。
しかしそこにポープがやってくる。彼は休日なのに何をして
いるのかと問うと、毒殺事件が起きたことを報告する。
ポープは妄想癖の老人だとし、死亡診断書にも自然死だと書か
れているのだろうとするが、他にも6人の被害者が出でている
と語る。
ブレンダは現場に居るフリッツに電話するもFAXは届いていない
という。
一方他の遺体について調べると全員火葬になっている事を
知る。ブレンダは遺灰を押収するよう告げ、ホームの捜査令状
を取るようタオに指示する。

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ブレンダたちは休日の中、突然署に集められたかと思えば、自分
が毒殺したと自供する妄想癖のある老人の取り調べを行う。
果たして老人の話す事は本当なのか嘘なのか。

取りあえず前回あれだけ派手にやらかしてしまったガブリエル
とプロペンザとどう向き合っていくのかに興味が注がれた今回
の話。
ブレンダはあんまり私生活を明かしたくはないのだろうけど、
どうしてもみんなに知れ渡ってしまうというオチに繋がってし
まうな。家を購入しようとしている事など、特にポープにだけ
は知られたくはないだろうに、機械音痴のブレンダのFAX騒動に
よって誰もが知るエピソードになってしまった感もある。
車の運転でも相当方向感覚の音痴っぷりを披露していたし、
ブレンダは優秀な捜査とは逆に、意外と抜けているところが
有るな。

今回は独居老人の寂しさを描くことで如何に今のブレンダが
幸せなのかが描かれたのかもしれない。

老人ホームで何が起きているのか。
容易に想像できる所も有ったけど、そのやり口があまりにも
大胆なものがあったし、老人ホームの支配人の人を死に
至らしめることに関して全く悪ぶった様子を見せていない
ところは、ある意味猟奇的すぎて驚かされるものが有った。

デスパレートな妻たちのマクラスキーさんが老人ホーム
のスタッフの一人として登場。ここまでくるといわゆる老老介護
じゃないかと思うところも有るけど、流石にマクラスキーさんが
悪い事をしているとは思えなかったので、医者か支配人である事
は明らかだった。

まさか不動産業者が契約をせかすのを見て、同じ手口だとヒント
を与えられていくとはおもわなかったし、不動産を売りに出そう
としていた老人は決して売る気はなかったとする辺りのサプライズ
感を感じるところだったけど、ブレンダは何処まで老人が売らない
であろう事を掴んでいたのか。

家を見に来てくれる客ばかりが話し相手というのもちょっと寂しい
感じだったね。

プロペンザが完全に入居申込の見学者に間違えられてしまう
罰の悪さ。ブレンダは付き添いの娘という設定ですか?みたいな。
そしてプロペンザが容疑者だった記者の男を家に泊めるという
辺りの面倒見の良さの中に、自分もそうなる運命にあると
感じている所も有ったりするのだろうか。
何と言っても今回意外と気になったのはサンチェスが語った一言
だった。白人は金を払ってまで家族を捨てるみたいな言葉。
我々は他人でさえ預かるというセリフに感化されたのか分から
ないけど、プロペンザが見事それを実践したという辺りがなん
とも言えないものが有ったな。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
クリッペン (James Avery) 検視医
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニ
ター室技術者
フラニー (Amy Hill) テイラーの部下、コンピュータ
ドラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

ドリス・ドネリー (Nina Foch) 家を売ろうとしている老人
ドナルド・バクスター (Orson Bean) 元記者、毒殺犯??
ゲイリー・エバンス (French Stewart) 不動産仲介業
ジェド・ホエーリー (Jim Ortlieb) サマービュー老人ホーム支配人
タウンゼント (Kathryn Joosten) 看護師
ドナルド・バクスターJr. (David Andrews) 息子
スタイルズ (Debra Azar) 看護師、受付でプロペンザを・・

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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