クローザー
The Closer (シーズン3)

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第7話 行き違った思い Four To Eight

脚本/Ken Martin 監督/Arvin Brown
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ブレンダは最近の体調が優れないために婦人科を訪れる。
ディオリ医師からは最後に検診を受けたのはいつか?と問われ、
もう2年以上は受けていないという。最近熱が上がったり下がっ
ている事を告げると、医師は血液検査とホルモン検査をすると
いう。来週結果が出るので一応予約を入れておくという。
何か有れば電話で知らせると。

そんな中殺人事件が起きる。
事件が起きたのは
黒人とヒスパニック系の人種間抗争が激しい
地区
で、被害者はヒスパニック系の17歳のジェシー・ロメロ
19歳のエンジェル・フローレスだった。双方共に
ESカトルセ
と呼ばれるヒスパニック系のギャング団に所属していて、
黒人系のギャング団・
ワン・ファイブとは抗争が続いている。
現場の状況から見て至近距離から撃たれて居るが、目撃者は
なく隣人が
午後4時40分に銃声が有って通報したという。
現場には
25口径の薬莢が三つ落ちていた。
テイラーの要請で特捜班が招集された格好だったが、三週間
で12件のギャング団同士の抗争事件が発生していて、人種間
の戦争になる前に事件を解決しないと事態は収拾が付かなく
なるとの事だった。被害者の
ジェシーは9mmの銃を携帯して
いたが、特にそれに触れた跡はなく、不意打ちされた事を示唆
していた。
エンジェルは先週ワンファイブの構成員二名が射殺された事件
の容疑者だったが証拠不自由分で釈放されていた為に、報復
の為に殺されたのではないかと推察される。

唯一の目撃者だとされるのはジェシーの母親のロザリー・ロメロ
だったが、
ヤク中で意識朦朧としていて話を聞ける状態ではな
かった。ロザリーの家の机の中からはブラックタールヘロイン
と呼ばれる薬物が大量に見つかり、個人で使うには多すぎる
量だという。

そんな中、事件の野次馬の中にミゲル・トーレスというヒスパ
ニック系の男性が声を荒げてやってくる。ジェシーの従兄弟
だとして、仲間にジェシーの死を連絡して復讐を呼びかけて
いるみたいだという。ブレンダはミゲルを取り調べるために
署に連行しようとすると、ミゲルの父・カルロス・トーレス
やってきて息子はギャング団とは全くの無関係だと語る。

ミゲルが署に連行される中で、カルロスは息子の無実を訴え
彼は野球でヒザを壊して私と家に居たのだという。野球でUSC
から奨学金を得ている人物で全うに育てたのだと語る。

ミゲル本人から話を聞く。
先月ヒザを壊したが全治2、3週間の怪我だという。
ジェシーの事を尋ねると、6月まで彼も野球をしていたが、
それを辞めた途端にカトルセに入ったのだという。
誰かがこの街を守らなければならず、今回の一件は二人を特定
した犯行ではなく、ヒスパニック全員が標的となっているのだ
と語る。ワンファイブは街を守っている人を標的にするとして
オレが警察よりも早く犯人を見つけるという。

既に6人の死人が出ていることもあり、ポープは明日カトルセ
とワンファイブのリーダーと話をするという。
ブレンダはサンチェスに対して、ミゲルを釈放したら24時間
彼に張り付いて欲しいという。サンチェスは今では何処にでも
防犯カメラが設置してあるので尾行は可能だが、それをして
何の意味が有るのか?と東。ミゲルが犯人の元に導いてくれる
かもしれないと語る。

ブレンダは仕事を終え帰宅する。
ブレンダはインターネットの病気の自己診断サイトで自分は
ストレスによる病気だと診断されたという。フリッツはそんな
ものは当てにならないとばかりに、自分の現在の病状を
自己診断サイトに入力すると、リンパ腫や炭疽菌、ライム病
の可能性が書かれているが、現実には単なる風邪である事を
語る。自己判断で評価するなとし、医者からは病気について
何と言われたのか?と問う。何か有ったら連絡すると言っていた
と語るが・・・

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ブレンダは相変わらずの体調不良の中で、人種間同士の抗争で
の犠牲者だと思われる事件が数々起きていた。
警察としても一方に肩入れして捜査をすればすぐに、怒りの
矛先が警察署に向けられるという危険な状況の中、抗争を広げ
ない為にも早急の解決が求められていく。

人種同士の繋がりを歌ったエピソードなのに、家族・親戚が
足並みを乱していくという所が皮肉だし、何よりも父親と息子
という極近しい関係の間でもすれ違いが起きているという
不思議な状況だった。

ガブリエルが不在で、サンチェスが主役の話だったけど、黒人
代表のガブリエルとダニエルズが登場せず、ヒスパニック系
の代表のサンチェスにばかり焦点が当たってしまうという辺りが
ちょっぴりドラマとしても惜しい感じがする。
署内でも少しはこの民族的見地からの見解の違いが捜査に現れ
たりすると面白いんだけどね。
アジアンなタンが逆にブレンダの更年期障害のとばっちりを
受ける辺りがまた皮肉な感じだ。

ドラマとしてはそれなりに想像できるストーリーだった。
ただカルロスは自分の子供・ミゲルにばかりに気を取られて、
自分の妹のロザリーの件をもう少しなんとかケア出来なかったのか
という感じ。ただなんとかオチこぼれにさせないが為に父親の
必死な様子は伝わってくるものが有る。4時から8時の時間帯に
暇していると悪の道に走ってしまうという事で、野球をやらせて
いるところなど、親としては気が気でないのだろうな。

取調室でのやりとりは意外とあっさりとしたものだったけど、
ブレンダが空調がおかしいのではないか?として隠しカメラに
顔を近づけている光景が笑えた。
また着替えをするほど汗をかいていたけど、人が居ないのかも
しれないが職場で堂々と着替える辺り、流石肝が据わっている
ブレンダであった。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
クリッペン (James Avery) 検視医
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニ
ター室技術者
フラニー (Amy Hill) テイラーの部下、コンピュータ
ドラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

レベッカ・ディオリ (S. Epatha Merkerson) 産婦人科医
カルロス・トーレス (Geoffrey Rivas) ミゲルの父親
ロザリー・ロメロ (Michelle Bonilla) ジョシュの母、カルロスの妹
ミゲル・トーレス (Francis Capra) 野球青年、
スパイダー (Guillermo Diaz) カトルセ幹部
ヴァゴ (Rigo Sanchez) カトルセ幹部
ラマー (Kelvin Clayton) ワンファイブ幹部
アール (Monte Franks) ワンファイブ幹部
--- (Joseph Stephens Jr.) Fighting cop

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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