クローザー
The Closer (シーズン6)

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Jul. 19, 2010
第2話 不条理な排斥 Help Wanted

脚本/ Steven Kane 監督/Nelson McCormick
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ブレンダの元に内務調査局レイダーがやってきて色々と質問
をする。
「貴方がロス市警に赴任してから何年なのか?」「5年」
ロス市警前はアトランタ市警、その前はワシントンD.Cに居た
ので間違いないかと問われる。ブレンダは内務調査局が何を知り
たいのか分かれば力になるというと、大抵の人はそのように
語るとし、貴方は質問に答えてくれるだけで十分だという。
ポープと知り合ったのはワシントンD.Cかと問われると、1997年
3月国務省の連絡役として所属していた頃に、ワシントンD.C.に
派遣されたのだという。その時、ポープはワシントンD.C.警察
の本部長補佐をしていたのだという。職場での関係を問われる
と、彼に説得されてワシントンD.C警察に移る決心をしたと語る。
親密な関係になったことはと問われ、関係をもったが結婚して
いるとは知らなかったのだと告げる。

その調査の様子をテイラーやプロペンザはガラス越しに心配
して見ていた。チーフが主導している取り調べならばとっくに
終わっているハズだという。テイラーはポープの身辺調査をして
いるのだろうとし、彼は次期本部長候補だという。直属の部下の幹部
連中に話を聞いて回っているので、次は私だろうとテイラーは
語る。

ブレンダはレイダーに対してポープとの関係は連絡員時代に
既に終わっている事を告げる。ポープは貴方のことをロス市警に
呼んで重大犯罪課を作ったのねと問われると、私の着任前から
同じ機能を持った部署は存在していたとし、重大犯罪課はロス
市警の権威失墜を防ぐために作られたのだという。二度とO.J
シンプソン事件のようなことがないようにだと。私は目的通り
の成果を挙げている事を告げると、レイダーは今度重大犯罪課
の捜査状況を見てみたいとして、次の捜査からは同行させてもらう
という。

ポープはブレンダと逢うとレイダーの件で語る。
二人の関係のことを話してしまったこと。しかし内務調査局の
質問に嘘はつけなかったこと。レイダーにつきまとわれて困って
いる事を告げると、ポープは市長からの要請で彼の友人の
ディスケン一家のベビーシッターが姿を消した件があるので、
当たり障りのない事件になりそうなので、それに対応したら
良いと語る。ロス市警本部長選任の決定権を持つ市長に毎日会って
捜査報告が出来るのだから、重大犯罪課をアピールする絶好のチャ
ンスだという。この街は赤字続きであり、刑事は一週間働いた
ら一週間の非番の日々を過ごしているとし、重大犯罪課が存在
し続けられるのも私のお陰で首一枚で繋がっているのだと語る
ポープ。

失踪したベビーシッターとはアドリアナ・ゴメスだが、まだ36時間
前から居なくなったのだと聞き、正式な失踪者としては扱えない
というが・・・

ブレンダとガブリエルとレイダーは、ディスケン一家を訪ねる。
妻・メリッサ、夫・グレゴリーは共働きで、息子のエイブリー
を初めてとして4人の子がいた。メリッサは彼女の携帯に電話
しているが全くでないとし、昨日も今日も無断欠勤しているのだ
という。それで私が市長に電話してしまったのだという。レイダー
はそれを聞いて市長の要請で捜査しているのかと告げ、これは
重大犯罪とは言えないのではないかという。
ブレンダはアドリアナは英語を話すことは出来たのかと問うと
レイダーが横やりを入れ、移民在留資格を問うことは禁止されて
いるという。しかし私は英語が通じるかを聞いただけだとブレンダ。
グレゴリーによると英語はもちろん話せるし、アメリカ市民権も
持っていて社会保障費も私が彼女の分を払っているのだという。
11年前からこの家で働いてもらっているのだという。
エイブリーがやってくると、彼女の方がアドリアナに関しては
詳しかった。ダニエルという彼氏が居たが昨年別れていること。
僕たちはとても仲が良かったので黙っていなくなることは
まずあり得ないという。ブレンダは彼に最後に逢った際に何か
彼女に変わった事はなかったかと尋ねると、グリフィンルーベン
と公園で話したり、ベビーシッター仲間と話したりしていたという。

アドリアナの家の住所を尋ねると、なんと11年も付き合っていて
妻・メリッサは彼女の家を知らないことに気がつく。夫のグレゴリー
が仕事が遅くなった歳には送っていっていたので知っているハズだ
とのこと。

アドリアナについて改めて調べる。
メキシコシティが故郷で、96年に永住権を取り、その3年後に帰化
していること。そんな調査をしていると再びレイダーからは市長の
知り合いだから重大犯罪なのかと問われる。

アドリアナの住所に向かうと大家は不在だった。
緊急を要するとして、ブレンダはピッキングで家の鍵を開けると、
レイダーは捜索令状がないとして、反論するが、サンチェスが銃を
片手に室内を調べる。すると彼女は室内で殴打されて殺されている
事が分かる。

フリンが調べたところによるとアドリアナに前歴はなかった。
家族は存在しておらず、住所も特にギャング団が住むような危険
な場所ではなく、労働者地区だった。そしてアドリアナ本人が
犯人を家に招き入れている事が分かる。

モラレス検死官によると、体は抵抗した痕があり、レイプされた
とする裂傷と内出血が酷いという。体の傷を見ておそらくスタンガン
で体の自由を奪い、大量の脳内出血で死亡したのだろうという。
レイプ後に撲殺されていること。レイプ後に何か犯人が逆上する
ことが合ったのではないかという。幸いにも膣内から犯人のDNA
は採取出来ると語る。
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内務調査局のレイダーから突然の調査を受けるブレンダ。
ポープとの関係に深く切れ込んできていたので、ポープが
本部長候補として調査が入っているのかに思われたが、
何故かレイダーはブレンダが捜査する重大犯罪課の仕事への
同行を求め、ブレンダの捜査をチェックし、色々と操作手順
に言及する姿が有った。そんな中、重大犯罪課は、市長から
の要請で失踪したベビーシッターの捜索を行う。
自宅でレイプされた上に殺害されていた事が分かり、DNAの
検査の結果、過去にも被害届けは出されていなかったが、
二つの事件に関与している事が分かる。

なんと言ってもくせ者レイダーが登場する回。
またしてもブレンダに難癖をつけては邪魔するのではないか
とする先入観が有ったり、捜査手順などを事細かに
メモしている姿を見ると、実はブレンダが異動になった後釜
を狙ったりしているのかなと思う所もあった。このドラマ、
次のシーズン7で終わりを迎えて、スピンオフシリーズに
レイダーがチームを率いてドラマとして描かれるからね。

気になったのは、ポープの件を鋭くえぐり出していたこと。
一体何でそんなに私生活のことまで根掘り葉掘り聞いてくる
のかと思ったし、フリッツ絡みでブレンダは男性上司の
力を借りて(利用して?)捜査を円滑にしていると指摘されて
いたので、やはりポープの本部長の流れは必然的なものが
有るのかと思ったけど、実際に種明かししてみると、意外にも
ポープとブレンダがこの先本部長の座を巡って争いになった
時には関係がこじれるのではないかとして、その辺の流れを
深く考察していたという辺り、意外とレイダーの人間性を
見た感じの流れだった。

さて事件はベビーシッターがレイプで襲われてしまう事件
だった。立場的に弱い人種を狙った犯行と言うことでエグイ
ことはもちろんの事、子供までも利用して犯行に及んでいた
とする辺り、実に許せなさを感じる流れだった。

サンチェス捜査官が随分と民族的繋がりからなのか、この件
で入れ込んでいる姿があり、バスに乗り込む際には犯人の
気持ちに立って行動を振り返ってみたり、また事情聴取され
被害の実態をモニター越しに見ている際には涙しているシーン
も有り、熱い男っぷりを発揮した。

如何にも犯人だろうオーラを発していたベビーシッターを雇用
する側の人たち。
11年も働いてもらっていて、住所も知らないとする辺りが
妙に切なさを助長したし、子供たちの方が情報に精通している
というところがまた何とも言えないところが有った。

犯人はスパイ調査と称してベビーシッターの事を子供に
調べさせていたけど、子供だからアドリアナが帰化したとか
永住権を持っているとか知らなかったのかな。

凄いのは他にも被害者が居て最後に車の中に女性たちが
無理矢理強制退去させられようとされていたことか。

ブレンダが交渉とは名ばかりのちょっぴり無謀な駆け引きを
してフリッツに怒られてしまったけど、フリッツの射撃の腕
を見ていると、ブレンダにあごで使われる家庭内でのフリッツ
とは対象的な姿が有る。

シーズン6に入って殆ど家の中で生活しているシーンが描かれて
いないなぁ。


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ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニター室技術者
モラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

ウィリー・レイ・ジョンソン (Frances Sternhagen) ブレンダの母
クレイ・ジョンソン (Barry Corbin) ブレンダの父
リカルド・ラモス (Stephen Martines) タイムズ誌・記者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FID・内務調査局

グレゴリー・ディスケン (Titus Welliver) アドリアナを雇う夫
ジョー・マイヤーズ (Robert Neary) 移民税関捜査局
メリッサ・ディスケン (Catherine Dent) グレゴリーの妻
ジェフリー・ウォルターズ (D.W. Moffett) ルペ・ナパを雇う
エイブリー・ディスケン (Zayne Emory) 息子
ルーベン (Quinton Lopez) マイヤーズの息子、虐待を受けていた
マリソル・グティエレス (Natalia Castellanos) 被害者
レオ (Sage Ryan) ジェフリーの息子
アドリアナ・ゴメス (Ana Isabel Mercado) ディスケン家のベビーシッター
--- (Esther Mercado) Middle Aged Hispanic Woman
--- (Christine Avila) Hispanic Woman on Bus
--- (Bianca D'Ambrosio) Disken Twin
--- (Chiara D'Ambrosio) Disken Twin

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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