クローザー
The Closer (シーズン6)

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Aug. 16, 2010
第6話 責任の所在 Off the Hook

脚本/Duppy Demetrius 監督/Michael M. Robin
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重大犯罪課ホワイトボードが誤作動を起こすのを見て、プロ
ベンザは技術員のバズに文句を言う。下の階のリモコンと周波
数が同調している事を告げ、明らかに建物の設計ミスだという。
そんな中重大犯罪課に電話が鳴り、ガブリエルが対応に出る。
すると女性からの電話でエリコという刑事を出して欲しいという。
室内に誰か潜んでいるのだとし、早くエリコを呼び出して欲しい
のだという。急いで銃を取りに行かねばならない事を告げると、
ガブリエルは何とか彼女を落ち着かせて氏名と住所を聞こうと
するが、突然電話が切れてしまう。ガブリエルはエリコという
刑事を調べたが存在していない事を告げ、彼が担当している
女性の邸宅に不審者が入っている事を告げる。するとテイラー
脅威対策班ヴェリコという捜査官がいる事を告げ、彼の
事ではないかという。脅威対策班という事はストーカー事件だ
ろうとし、急いで連絡を取らねばならない事を告げる。
ブレンダは現在警察委員会と面談中である事を告げる中、
ヴェリコも休暇中である事を告げる。テイラーはヴェリコが
担当している被害者邸を一つ一つ急いで調べようと告げる。

そんな中、ヴェリコが担当している一人・ダニエル・ロス
が銃撃されて殺害されているのを発見する。
すぐにブレンダを含めて現場で捜査を開始する。
ダニエル・ロス(43歳)、独身女性。二時間前にヴェリコ刑事の
脅威対策班に電話がかけようとしていたものが、重大犯罪課
のオフィスに電話がかかった事をブレンダに報告する。
タオによると右のこめかみから銃弾が撃たれて貫通し壁に銃弾
が埋まっているという。使用されたのは40口径で、裏のゴミ箱
から凶器として使用された銃が発見されたというフリン。
プロベンザはカッターナイフの刃が折れていることを指摘する
と、撃たれた上に喉を切られている事を知る。しかし血が飛び
散っていないことからも死後に切られたであろうことは明らか
で、刃の切れ端が落ちていたことから、電話線を切った際に
折れたことが判明する。犯人の侵入方法を探ると、出入り口
は全部で三カ所で、表玄関はチェーン付き、ガレージ行きの
ドア、そして裏口のドア共にすべて鍵がかかっている状態だった
事を語る。
ガブリエルはブレンダに対して、電話口で室内に侵入者がいる
事を告げ、恐らく寝室に駆け込みナイトテーブルに隠していた
銃を取りに行ったのだろうと語る。しかしどのようにして犯人
は室内に入ったのか。

そんな中、フランク・ヴェリコ刑事がやってくる。
休みで対応が遅れたことを告げる中、犯人に心当たりはないか
と尋ねると、彼女はずっと何者かにストーキングされていたのだ
とし、警察が保護すると言ったが委員長自身が拒んでいたのだと
いう。被害者のダニエルはカリフォルニア州仮釈放審査会委員長
だという。囚人から脅されていたものなのか。
そもそものきっかけは一ヶ月前に彼女が病院に寄った際に、
何者かに車に侵入されたことがきっかけだという。
しかし何故脅威対策班が担当しているのか?と問うと、州の高官
だからではないのかと告げる。車を見たら単純ないたずらかと
自分も思ったことを告げ、何も盗まれてはいなかったのだという。
しかし先週の水曜日に留守宅に誰かが侵入したのだという。しかし
いずれも盗まれたものは無いと言っていた事を告げるが、銃が
無くなっていることを語る。

ポープはカリフォルニア州仮釈放審査会委員長が襲われたことを
受けて、ギャング対策課に応援をもらい、他にも仮釈放された
ものたちの事を急いで調べるよう告げる。委員会たちの命が危険に
さらされているかもしれない事を告げ、捜査を急ぐよう指示する。
ポープはブレンダやガブリエルに対して、何故電話が有ったのに
誰一人として警察官が現場に送られていなかったのかと問う。
ブレンダはダニエルと通話した時間は僅か1分であり、彼女が
名前も住所も言わなかった為に対処出来なかったのだという。
しかし危険を把握しつつ守れなかったことは警察としての落ち度
だと告げる。仮釈放を却下された囚人すべてを調べろと指示する。
ブレンダはポープがプレッシャーでめちゃくちゃな事を命令
している事を指摘するが、ポープは寧ろブレンダの反応こそ
愚鈍で稚拙だと責める。私の捜査が気に入らないのであれば
自分が指揮を執れば良いと語ると、ポープは自分で重大犯罪課
のオフィスを利用し、各部署に協力を求めて重大案件として
捜査を開始する。ポープは"迅速なる正義作戦"と名付けて
捜査本部を立ち上げるのだった。
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相変わらず新庁舎になれない中、重大犯罪課の元に一本の電話
がなる。元々は脅威対策班のヴェリコに助けを求める電話だ
ったが残念ながら名前や住所を聞く前に殺害されてしまう。
殺害されたのはカリフォルニア州仮釈放審査会委員長である
事から、仮釈放審査で落とされたものによる犯行ではないかと
して疑いを持つ。ポープは殺された人物が仮釈放審査会委員長
である事も問題だったことで、早急な解決を求めて、ブレンダ
に強引な要求をしていく。

ポープが徐々に壊れゆく姿が有る。
彼ほどの人でもプレッシャーが重くのしかかっているみたい
だけど、元々の背景には経済危機による財政難ということが
昇進話・選挙選の問題と平行して存在しているところも有って
苦しい立場であるところは多少なりとも同情は出来るところが
有る。
常にストーカー犯罪が起きると、助けを求めていた警察の
対応に非難が集中してしまうという事情は、日本だけでなく
アメリカでも同様の問題を抱えているところがあるんだろうね。

このシーズンではオフィスのスペース探しも一つのテーマと
して存在していて、普段はテイラーが探し続けているものなの
に今回は重大犯罪斑がその立場を味わっていた。
何気に事件の顛末を物陰に聞いているテイラーが今回とても
頼もしく思えるところは、ポープが逆にふがいなさを発揮
したことも作用してのことなのか。

取り調べに於けるブレンダへの無理の有る指示の仕方には
ちょっぴりポープも捜査官としての勘がかなり鈍化してしまっ
たのではないかと思う所も有るし、全体を通してみると彼の
器の大きさがどの程度のものなのかとちょっぴり失望に近い
ものがあった。

色んな小ネタは満載だった。
フリンがやたらとピザモードに入っていて、ブレンダの食べ
残しのピザにまで手を出すのだから余程彼にとってはピザの
日だったんだろうねって感じだし、タオはブレンダのネコ・
ジョエルにピザを与えようとして叱られる姿が有った。
プロベンザはポープのオフィスに入る際にIDを提示したけど、
手際が良いと思えばフリンのIDだったということで、笑える
ところが有った。ブレンダが戻ってくるまでの間に、肛門科
に電話していたんだとか苦しい言い訳をしているプロペンザ
のカワイらしさを感じるところだった。

事件そのものは皮肉な感じで、仮釈放によって認められたい
もの、認められたくないものが、逆転していたこと。
色んなところで訴える人の声が伝わらないというところは
悲しい事実なのだろうけどね。

完全密室殺人ということで、どういうトリックだったのか
も興味の一つとして描かれ、まさか誤作動しているホワイト
ボードから答えを見出すところはなんとも皮肉な感じだった。

ポープの明かなミスも謝罪せず。
役職が高くなる、年齢を重ねるごとに人は謝るのが難しく
なってしまうんだろうね。

■検索用キーワード

ヴェリコ捜査官役のJon Seda

「バンド・オブ・ブラザース」制作委員会のメンバーが制作した
アメリカHBOのドラマ「ザ・パシフィック」のジョン・バジロン一等軍曹役、
サード・ウォッチでは救命隊員のボビーの兄・マティー・カーフィー役、
「ホミサイド/殺人捜査課」ではシーズン5から登場するファルゾン捜査官
役。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニター室技術者
モラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

ウィリー・レイ・ジョンソン (Frances Sternhagen) ブレンダの母
クレイ・ジョンソン (Barry Corbin) ブレンダの父
リカルド・ラモス (Stephen Martines) タイムズ誌・記者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FID・内務調査局

アン・ウェバー (Olivia Burnette) スコットの妻
トマス・メディーナ (Rolando Molina) フォルサム刑務所に収監中
リチャード・コンウェイ (Falk Hentschel) 32歳、麻薬所持で捕まる
フランク・ヴェリコ (Jon Seda) 捜査官
ダニエル・ロス (Jossie Thacker)
カリフォルニア州仮釈放審査会委員長
--- (Glenn Herman) Officer
--- (Jeff Wolfe) Officer
--- (David Haley) Officer
--- (Jose A. Rios) Officer
--- (Marcos Rubio) Officer
--- (Richard Penn) State Official
--- (Liz Gabor) Home Owner
スコット・ウェバー (Jeremy Clark) ダウンタウンで殺害された夫
リンダ (DeVonda Manghane) ポープの秘書
--- (Ryan Van de Kamp Buchanan) Detective

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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