クローザー
The Closer (シーズン6)

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Dec. 27, 2010
第14話 終わらない悪夢 (後編) Living Proof:Part Two

脚本/Michael Alaimo、Steven Kane 監督/James Duff
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コソボ紛争地から逃げてきたアルバニア系のアルマンドとシャ
リク。ショッピングモールで二人は偶然再会すると、二人は
言い争った末、シャリクがナイフを取り出しアルマンドに
襲いかかるが、駆けつけた警察官の車に轢かれて亡くなって
しまう。更にアルマンドの妹・アニラが殺害され、そして今度は
その妹であるサラも同様に殺害されて発見される

現場を撮影しながら現場検証をする重大犯罪課の面々。
死んだ家族の写真や本が散乱していた。アニラと同様にサラ
喉を切られて殺害されていること。アニラの息子・スキャンダー
は現在拘留中だという。ケンダル検死官によると、死後2時間
から5時間程度で、頭部に血腫が見られるという。現場には
アルバニア語辞典が落ちていた。

被害者はサラ・マルク・ミラーで、聖セバスチャン病院で看護師
を勤めていたという。またしても被害者宅からパソコンが消えて
いる事が分かる。ブレンダはサラが契約していたインターネット
プロバイダに連絡してメールのチェックをするよう命令する。
ブレンダはスキャンダーが伯父さんは死に、叔母はコソボにいる
ウソばかり付いていることを気にする中、プロペンザに頼んで
スキャンダーに全ての事実を話して、相手からも真実を聞き出し
て欲しいと頼む。
一方モラレスにサラの検視を頼むよう求める。

モルグで遺体を調べるモラレス。僕は彼氏の家族とパームスプ
リングでディナーの予定だったのだという彼はクリスマスの日
にご指名が来た事を愚痴る。ブレンダは良かったらウチの両親
がパーティーを開くのでモラレスにも参加して欲しいと語る。
モラレスによると遺体にはアニラと同じような傷跡があることを
告げ、拷問の跡だろうと語る。また左から右に向けてナイフで
首を切られている事を語る。

マルク家には警備を付けたとの報告が入る。
アルマンドジョーン夫妻と子ども、そして妻の両親の安全
は確認しているとのこと。現在コソボ領事館とインターポール
から資料の照会をしているところだという。コソボでは、
800年も前からボスニア人、セルビア人、クロアチア人、アルバ
ニア人が入り乱れてギャングの抗争のようなことをし続けている
のだという。

フリンはブレンダが捜査の指揮をする度に、ホワイトボードに
書かれていた、それぞれのHoliday Plans!に横棒を入れていく。
復讐の掟はカヌンと呼ばれ、家族間の復讐は禁じられており、
また女性の殺害も禁じられているとタオは調べてくる。
プロペンザによるとスキャンダーに全てを話したら一晩中涙
しており言葉にもならないと語る。
テイラーも応援のためにやってくると、ブレンダはプロペンザ
の代わりにサンタをして施設にプレゼントを配ってくれないか
と頼む。

そんな中、レイダーとバズはアルマンドとシャリクが口論して
いた際の、二人の会話だけを抽出した音声データができあがった
事を語る。レイダーは5分間だけスキャンダーと話をさせて欲しい
と頼み、ポープに対する告訴を取り下げさせると約束する。
ブレンダは口論する内容を聞こうとするが、アルバニア語で
何を言っているのかまるで分からなかった。またサラのメール
は妹のアニラに送ったメールであり、それもアルバニア語で
書かれている事を知る。しかし写真が添付されており、そこには
ジョーン・マルクの写真が有った。すぐにジョーンを呼んで
話を聞こうと語る。
そんな中、ブレンダの元にウィリークレイから大事件だとして
電話が入ると、急いで自宅に戻ることになる。
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    いよいよ後半戦。
コソボ紛争に於ける悲しい過去が明らかになると共に、クリス
マスエピソードにしては相当凄惨な事件だった。

相変わらず興味深いのは重犯課の捜査員たちは当初の目的
通り・クリスマスを過ごすことが出来るのかという点だ。
レイダーとかタオとかフリン、プロペンザなどはどう過ごすか
語られていたけど、サンチェスはミサにいくと書かれていた
のは驚きだし、なんと言ってもモラレスがゲイだったというの
がビックリ。前にもそんなことに言及された回って有ったっけ?

アルバニア人とセルビア人の終わりなき因縁の中に女・子供が
入っているというところがとても切ない。
なかなかこういう問題って別の国の人が語っても、当人同士・
民族同士にしか分からない複雑な感情って多そうだ。

過去、似たような題材のドラマは何度か見かけた事が有る。
ナチスの処刑人・戦犯だった男がいつの間にか入れ替わって
何事もなく幸せな生活を過ごしている内容だったりするけど、
幸せな暮らしを守る為に過去を知るものを殺害するというところ
がまた切ない。ただ切なさ以上に、過去に犯した犯罪は、
民族の負の歴史を超えた人間としての一線を越えた許されざる
犯罪って感じがするけどね。

真実を知った子供が復讐しているのか。それとも支援活動を
していたジョーンによる犯行なのか。それともアルマンドによる
犯行なのか、前半部だけを見た限りではどの可能性も有った
ように思うけど、後半では随分早い段階で犯人が誰なのかは
分かるような作りだったのかなという感じ。

フリッツはブレンダ両親を追い出すため、L.Aが物騒な地域だ
と思わせるためばかりにプレゼントを盗むというとんでもない
行動を取った。盗まれた現場の確保のために規制線を
張り巡らしていたけど、自宅にもああいうのって置いてあったり
するものなのだろうか?
フリッツの額の傷跡を見るとブレンダとの生活を守ろうとして
必死さが伝わってくると共に、クリスマスの生活を守ろうとする
ものがここにも居たのかって感じで、ちょっぴり笑えるところ。

いよいよレイダーとブレンダ友達説が浮上する中で、クリスマス
は家族といるものだとする主張通り、重犯課の人たちって
家族になっているんだよね。有る意味ではブレンダの両親の粋な計らい
によって色んな意味で印象深いクリスマスになったのではなかろうかと。

■検索用キーワード

・The First Noel
・O Christmas Tree
・Silent Night



ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD重大犯罪課 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD重大犯罪課巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD重大犯罪課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD重大犯罪課 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD重大犯罪課 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニター室
技術者
モラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

ウィリー・レイ・ジョンソン (Frances Sternhagen) ブレンダの母
クレイ・ジョンソン (Barry Corbin) ブレンダの父
リカルド・ラモス (Stephen Martines) タイムズ誌・記者
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FID・内務調査局
トミー・デルク (Courtney B. Vance) テロ対策局

アルマンド・マルク (Michael Aronov) 息子
ジョーン・マルク (Margaret Easley) アルマンドの妻
スキャンダー・マルク (Aaron Refvem) アニラの息子
シャリク・マルク (Andrew Connolly) アルマンドの父
アニラ・マルク (Laurel Johnston) アルマンドの妹
サラ・マルク () アルマンドの妹
ケンダル (Ransford Doherty) Coroner's Investigator

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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