クローザー
The Closer (シーズン7)

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19 Jan. 2013
第8話 密告者 Death Warrant

脚本/Steven Kane 監督/Steve Robin
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ブレンダとガブリエルはビジター用の入管パスをもらい刑務所
へとやってくる。ブレンダが監房を通ると囚人たちは盛り上が
るのを知ると二度とこんな所には来たくないと呟く。
二人は連絡してきた囚人のレイ・ダイヤモンドと面会する。
レイは三振法を適用を受けた囚人で、二度の偽証罪と仮釈放
違反で3度の有罪判決が出てしまった人物だった。レイは本人
訴訟をするとして弁護士は必要が無いという。レイによると
三振法の件で取引したい事を告げ、三振法を免除する代わりに
殺しの依頼の情報を渡すという。今すぐに検事局によって合法
の書面による免責書をもらってきてくれという。俺が警察を
呼んだことが分かれば刑務所内ではなにをされるか分からない
のだと語る。ブレンダは今全てを話してくれと語るが、殺人が
行われるのはこれからだという。
レイによると自分は模範囚なので、基本的に刑務所内では何処
にでも出入りすることが可能で、外部からの面会に関しても
自由に出来る立場の囚人だという。その為に囚人の中で外部と
連絡が取りたいものの中には自分に言づてする人が多いこと
を告げ、そんな中、昨日の夜も伝言を頼まれたのだという。
その時の内容から明日がその殺人の決行日なのだという。
本気だという事を示す為にもヒントをやるというレイは、
突然ナンバーBA120368と関係があると語る。

ナンバーBA120368とは、ロバート・カーティス被告の事件の
事だった。ロバートはガルシア麻薬カルテルの金庫番の男で
資金洗浄をしている人物だという。ブレンダは重大犯罪課内で
その事を報告するが、レイという人物もまた病的な嘘つきだ
ということで話の信憑性があるのかと問われる。しかし
事件番号を記憶していたのはかなり確信的なもので捜査する
価値はあるだろうという。
ブレンダはこの話をポープにすると、担当検事がアンドレア・
ホッブス
だと聞いて、知り合いだという。ポープは郡の刑務所
で起きたことなのでこの案件は保安官事務所が捜査を担当する
ことになるという。ブレンダは命がけで私たちと接触して
きた事を告げ、私たちが担当すべきことを訴えるが、ロス市警
やロサンゼルス市には金がないのだという。郡の管轄で起きた
ことは郡の地方検事局が対処すべき問題だと語り、ブレンダ
たちは手を引けと語る。

タオはレイに関する情報を調べる。
刑務所の隔離塔にはガルシアの幹部が6名収監されていると
いう。隔離塔では電話も禁止で独房の外には出られないので
レイのような人物を使うのだろうとのこと。ロス市警と
FBIは長年の間、ガルシア麻薬カルテルのことを捜査してきた
のであり、麻薬、人身売買、銃の密売に関与しているので相当
額を儲けているハズだという。起訴状によると、カルテルの
全ての金を管理していたのがロバートだという。
ガルシア麻薬カルテルは大企業のようなもので、各刑務所に
散らばっている服役中のメンバーをLAの郡刑務所に集めて
重役会議を開くこともあるのだとし、どうやらロバートは
アメリカでのカルテルの資金を一挙に引き受けていたようだ
という。司法取引によってロバートが応じれば、カルテルの
金の流れと、世界中の資金を没収出来るという。
ロバートの件は極秘扱いで、審問の予定も裁判所のリストには
掲載されていないとのことだった。既に検事局は取引している
為に彼のことを匿っているのだろうとブレンダは語る。

しかし捜査は保安官事務所が担当することになっているのが
ネックだった。ブレンダはレイダーに対して、囚人のレイは
逮捕時にカーチェイスをした警察官によって酷く殴られたと
語っていた事を告げ、調査する必要があるのではないかと語る。

レイダーは聞き取り調査の為に刑務所に赴くが、レイは既に
殺害されていたスタントン巡査部長に対して、レイダーは
彼を殺害した犯人に心当たりは有るのかと問うが、ここには
重罪犯がいる隔離房であり誰もが殺人を犯す可能性があるという。
看守は何故気が付かないのかと問うが、これは郡の管轄だと
して話そうとはしなかった。ケンダルによるとノドを6回も
切り刻まれているとのこと。スタントンは警察が暴行した
という以外にも何か有るのではないかと問う。48時間以内に
彼を訪問したリストを調べようということになる。

面会者の防犯カメラを見ると、レイに逢いに来ている女性・
マリア・フロレスという女性がいた。レイダーはキスシーン
をアップでスロー再生させると、口移しでメッセージを
レイからマリアに伝えている事を知る。調べて見るとマリア
は色んな人物に面会しており、全て恋人と記載していることを
知る。

そんな中、重大犯罪課にはブレンダの弁護士・ギャビンがやっ
てくる。ベイラーの件で相手側に何者かがリークしている以上
重大犯罪課の全員と面会する必要が有ると語る。
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刑務所から取引を持ちかけてきた男・レイ。
彼は翌日の予備審問に於けるロバート殺害を企てているもの
の存在を知って司法取引を持ちかけたが、再度話を聞きに
いく時には刑務所内で殺害されている事が分かる。
ポープは財政難と管轄違いを理由にこの案件を重大犯罪課
ではなく保安官事務所が扱うべき案件だとして、捜査を
認めようとはしない。そこでブレンダはレイダーに対して
レイが警察官から逮捕時に不当・過剰な逮捕劇を受けたと
いう理由で、FIDとしての調査をさせると共にブレンダも
この一件の捜査に関わっていく。

レイダーの有能さというのを知らしめるエピソード。
この状況の中でもレイダーがブレンダを支持して捜査協力
するところは良かったし、何よりもレイダーが初めて
現場での捜査を担当したというエピソードだった。
尾行捜査だけでなく、リスクを承知でビーンバッグ弾にて
相手の額に直撃を喰らわせる腕の良さには関心。
町中でライフル銃を手にしたレイダーを見たら、訴訟の件で
敏感な時期に大丈夫?って感じだったけどね
もう警察には全員この銃を持たせれば無用な訴訟にも
巻き込まれないのではないかって感じだ。

相変わらずドラマの根底ではベイラー訴訟の件が粛々として
進行している。
ギャビン弁護士って相当嫌なヤツかと思っていたけど、今回
の一件を見る限りでは意外と良い人そうだ。
重犯課に内通者がいて相手の弁護士に情報を漏洩している
人物がいるとの事だけど、今回だけの展開を見れば、
みんな共通意識が合って、誰も話そうとはしていないことが
明らかにされた。話しているのはポープとかテイラー辺り
なんですかね。
かつてフリンが訴えられた際にもこの弁護士を利用した様で
銃を撃った容疑者を車でひき殺した際に、ギャビンは
陪審員に対して、「フロントガラスを銃撃された彼は
どうすれば良かったのか?と問い、クラクションでもならせ
というのですか」と主張したことで事なきを得ているようだ。
フリンが満面の笑みで語る辺りは笑えるところ。

さて事件は麻薬のカルテルの撲滅のために検事局としても
早いところ起訴して、全貌を暴きたい様だ。令状を取って
先に全部の現金を口座から没収ートするのではダメなのか。
マリアとレイがキスしているのを見て年齢差が有るのに
恋人じゃないと語るバスたちに、「愛に年は関係ねーだろう」
とはプロペンザ。あなたそれで痛い目に有っているじゃない
ですか(ToT)

内密にしていた情報が漏れていることが判明。
弁護士とロバートを上手く引き離す為に互いの間の信頼関係
を打ち崩していくところは上手く機能していたし、決して
カルテルは検事は狙わないハズなのに今回は例外を見せた
のか。

面会者記録とはまさに便利な者が存在しており、上手い形で
相手に不信感を募らせる様ブレンダが論理立ててロバートを
引っかけていた。

ニックは苦し紛れにブレンダが男をなぶり殺しにさせたこと
を知って脅しに掛けてきたり、ロバート自身もカルテルの
していることは市場原理の成せるビジネスであり、ウォール街
での投資家達の仕事っぷりやメキシコ湾の原油流出事故に
於いて責任を取るものはいないのに、俺たちのしていること
は同じだとする詭弁を語っていた。

私は金になんて興味が無く、今日殺され掛けた人の命の
方が大事だとして、ニックの駆け引きには一切応じない
姿勢で圧力をかけるところなども面白い解決だったね。

それにしてもアメリカの三振法って恐いな。
偽証罪2件に仮釈放違反というだけで終身刑。
その辺の罪の重さを考えると、ブレンダが行ってしまった事への
司法制度の矛盾点というものが、鮮明に描かれていると思う。


ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD重大犯罪課 本部長補佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD重大犯罪課巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD重大犯罪課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD重大犯罪課 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD重大犯罪課 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニター室技術者
モラレス (Jonathan Del Arco) 検視官
シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FID・内務調査局
ケンダル (Ransford Doherty) 鑑識

アンドレア・ホッブス (Kathe Mazur) 検事
レイ・ダイアモンド (Jon Sklaroff) 囚人、三振法
ニック・ローズ (Brian Howe) ロバートの弁護士
ロバート・カーティス (Andrew Polk) ガルシア麻薬カルテルの金庫番
マリア・フローレス (Lela Loren) "死の接吻"、ガルシアの連絡係
スタントン (Sean Carrigan) 巡査部長、刑務所・刑務官
ギャビン・Q・ベイカー3世 (Mark Pellegrino) 弁護士
ヘクター・メディーナ (Marco Morales) メキシコの殺し屋
ハワード (Roderick McCarthy)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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