コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case

製作総指揮/ジェリー・ブラッカイマー

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase/


第13話 手紙
The Letter

脚本/Veena Cabreros Sud 監督/Tim Hunter
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1939年8月11日。今日はセイディの娘の10歳の誕生日。
セイディはバージニア州から仕事のために南部から北部へと
出てきていた。しかし当時黒人の仕事と言えば限られており、
セイディは白人相手の売春宿で働いていた。しかしその日彼女
はレイプされた挙げ句窒息して亡くなる。

この日セイディの孫娘・サラがリリーの元を訪れる。
母親が亡くなり遺品の中からお祖母さんが母親に宛てた手紙が
多数出てきたという。祖母は娘のために毎週手紙を書いていた。
その手紙の中にミルクマンという名詞が良く出てきている事
から犯人ではないのかと疑いの目を持つ。当時の資料によると
犯人は行きずりの見知らぬ男性として処理されていた。

1950年以前の犯罪は特別な保管倉庫に保存されている。
事件は65年も前のモノであり、犯人はもう土に帰っているので
はないのかとスコッティは語る。
リリーは古い殺人の記録が珍しく、セイディ事件の資料を探し
つつも古い資料に目を通す。最初の殺人事件の記録は1903年。
スコッティがついに資料を見つける。当時26歳だった彼女。
遺体を発見したのはブランチだった。当時遺体の近くには
ニューヨーク行きのチケットが有ったという。何故殺害された
時にN.Yに行こうとしていたのか。

リリーは当時の検死写真を見て爪の中に犯人のモノだと思われ
る皮膚片が有ることに気がつく。遺体を墓から掘り出して
DNA検査をすれば犯人を見つけ出せるかも知れない。孫娘・サラ
を説得し、了承を得た後、墓を掘り起こす許可を得るために
彼女はカイトを頼る。
サラは手紙の中から祖母がブランチと共に行ったカウンティフ
ェアで一緒に撮った写真を見つける。

ニックとウィルはミルクマンという言葉を頼りに、当時の配達
員の記録を調べる。すぐに牛乳の業者は判明するが、39年の
1月に火事に遭い一年後に倒産していることが分かる。
一方ブランチについて調べていくと、1940年に売春容疑で逮捕
されており、その保釈金を支払っているのがマンロスである事
を知る。
ブランチとマンロスは存命で有り、リリーたちは彼女に当時の
話を聞きに行く。
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1939年の事件の解決とか実に有り得ないものだった。
しかしこんなに古い資料も残っているところは凄いね。
この時代黒人差別も真っ直中で相当な殺人の数だろうしね。

取りあえず最初の作業は、どの人物が生きているのかを確認
すること。何と言ってもセイディが当時語っていた10歳の娘
さえも亡くなっている時代なのだから、生きている人は相当
少ない事が予想される。

手紙の中の言葉と、生き残った人たちの証言だけで果たして
事件が解決するのか。

凄いと思ったのが筆跡鑑定士。
子供の字という事はすぐに分かるだろうけど、色んな事が
分かるのね。スコッティも試しに書いた筆跡で色々と分かって
しまう。

さてドラマでは、キャンディマンが誰なのか、ミルクマンが
誰なのか。意外にもそのまんまの名称が付けられていた。
ミルクマンとは単なる牛乳配達の人なのね。
当初はピアースが疑われたが、ミルクマンはジョンジーだった。
ドラマの冒頭ではミルクマンは犯人だとして言われていたので
その後の経過は意外だった。黒人差別の多い時代に純粋さを
感じさせる文通めいたものをしていたこと。

結局判事は墓を掘り返すことを許さなかったが、サラ自身が
その費用を捻出。殆ど顔も知らないであろう祖母の為に
1万ドルを出すのだから大した物だ。

ジョンジーの消息も明らかになり、ニューヨークに在住だと
言うことが分かる。リリーとスコッティでニューヨークを
歩く姿がとても絵になっていた。
話を問い詰めていくと犯人はジョンジーであることが分かる。
当時フィフスデイなる組織が結成され、黒人虐待を行っていた
事。その矛先がセイディに向いてしまった事で殺害に及んだ。
色んな解釈が出来るが、セイディを苦しめたくなくて殺害した
のかもしれない。殺害することでこれ以上、仲間が彼女を傷つ
けるのを防ぐという意味合いが有ったのではないかな。

それにしてもあれだけの目撃者が居たにも関わらず、誰一人
名乗りでなかったのはやはり状況が状況だっただけなのだろうか。
それにしても老い先短いジョンジーが刑務所に入るのは辛そうだ。
自業自得なんだけど、黒人差別が有った時代だからこそ殺人に
発展してしまった事件という意味では可愛そうだな。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) フィラデルフィア市警殺人課の刑事
スコット(スコッティ)・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) フィラデルフィア市警殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事
クリティーナ・ラッシュ (ニッキー・エイコックス) リリーの妹
クリス・ラシング (ジャスティン・チェンバース) 警察

カイト (Josh Hopkins) 地方検事局。リリーといい雰囲気
ネイサン・ジョーンズ (Geoffrey Lewis) "ジョンジー"
セイディ・ダグラス (Meta Golding)
ピアース・マククリントック (Ryan Alosio) 牛乳配達
マンロス・デレイニー (Lou Beatty Jr.) ブランチの彼
ブランチ・デビンス (Lillian Lehman) 売春婦
サラ (Leslie Silva) セイディの孫
フランキー (Ryan Francis) ジョンジーの孫
アーリーン・マリオン(Keke Palmer) 大家の娘
クライヴ (Thomas Knickerbocker)
ジェニファー・ライリー (Anne Marie Howard) ピアースの孫
バーンスレイ (Dan Desmond) 筆跡鑑定

若い頃のジョンジー (Adam Weiner)
若い頃のブランチ (Nadine Ellis)
若い頃のマリオン (Zoe Cotton)
若い頃のマンロス (Shacolby Randell)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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