コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case

製作総指揮/ジェリー・ブラッカイマー

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase/


第19話 小切手
Late Returns

脚本/Dan Dworkin、Jay Beattie 監督/David Straiton
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1992年11月3日、クリントン=ゴア政権。
この日、大学生のヴァネッサは選挙ボランティアの為にクリン
トン支持政党のデビッド・レイクの選挙事務所のパーティーに
来ていた。しかしその晩彼女はフランクリンブリッジの上から
デラウェア川に突き落とされて亡くなる。

2004年、ダレン・クリーマンが車内で至近距離から頭に2発撃た
れて亡くなる。ニックはあと数分すれば勤務時間外だったのに
付いていないとしながら現場にやってくる。
リリーやスコッティも現場に呼ばれた。ダレンの部屋の室内か
ら12年前に亡くなり未解決事件だったヴァネッサの写真や持ち
物が大量に見つかったからである。当時川に突き落とされた
ヴァネッサは川岸で見つかった際には首の骨が折れて発見され
た。彼女の服の中からはラブレターらしき手紙が入っていた。
第一容疑者は、彼女の恋人アーロン・ドゥトラだったが証拠は
見つからず、結局犯人は特定できなかった事件だった。

ダレンは3年前に妻と死別しそれ以来引きこもりのような生活を
していたという。しかし何故彼の家にヴァネッサの領収書や
レポートが残されていたのか。

ヴァネッサの両親に話しを聞きに行く。すると娘が亡くなる
数週間前にみんなで会話しながら食事を作っていたときに、
何者かから花束が届いたという。その時運悪く娘が包丁で腕を
切ってしまった事で気を取られていたが、あの花束は誰からの
贈り物だったのか。ヴァネッサは血友病で血が止まりにくい
状態だったという。

ヴァネッサの親友で現在建築家のベスに会いに行く。アーロン
について尋ねると、パーティー会場にも彼が来ていた事。
しかし酔っぱらって来た事で会場からは追い出されたという。
ベスによるとアーロンは人を殺すような人物ではないとの事
だった。
そんな中、ダレンの死因が判明する。現場に大量の出血が見ら
れたのは彼も血友病だったとの事だった。ヴァネッサの母に
事実を確かめに行くと、ダレンは高校時代の彼で同窓会の際に
再会したときに一晩限りの関係を持ったという。その時出来た
子供がヴァネッサで現夫も知らない事実だという。3年前突然
彼が目の前に現れ、ヴァネッサの事を色々と調べていったのだ
という。

アーロンを尋ねると、当時の事を語ってくれた。ヴァネッサと
は湾岸戦争前に婚約していたがいざ帰国すると彼女に別の男性
が居た事であの日パーティーに怒鳴り込んだ事を知る。

現在下院議員になるデビッド・レイクを尋ねると、第一秘書を
している姉のアビー・レイクと出会う。彼女によるとデビッド
とヴァネッサは付き合っては居なかったという。デビッドの経歴
について調べていくと92年にワシンシン入りするが、出身は
レディングである事を知る。

一方ダレンについて調べていくとアービー・ドービーという男性
に何度か通話している事を知る。アービーはレディングに住んで
いる事を聞き何か関係が有るのではないかと考える。
しかし実際にアービーに逢うとダレンの事は知らないという。
アービーが持っていた建築図面を見ると、ヴァネッサが持って
いた手紙の筆跡に似ていることを知る。
しかし結果としてこの文字は建築家が使うレタリング文字で有る
事が判明する。この事件に於いて唯一の建築家はベスだという
事が分かる。ベスの元を訪れる。
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ドラマの中の不思議な関係

凄いことに女性同士が思いを寄せたり、姉弟としての絆が体
の関係にまで及んでしまうと言う一見猟奇的にも思える題材。

時はクリントン=ゴア政権

クリントンの選挙時代のジェニファー・フラワーズ事件を皮肉る
ようなやりとり。後にモニカ・ルインスキーとの不適切な関係
も明らかになっていたけど、選挙戦時代から彼にはこういう
黒い噂が飛び交っていたのね。

全ての鍵は出身地のレディング

なんとなく今回のドラマ、人間関係に於いてはあんまり説得力が
無い。アービンとレイク家の母・リンダ・サイバーンの関係は
良く解らないし、苦労した生活を送っていたとの証言が有るが
77年の詐欺事件に於いて保釈金を払うほど金に余裕が有ったのか
という感じもする。
またダレンが何故ヴァネッサの事を娘だと分かったかについても
やや不自然さは有るな。
政治家にとって過去も大切なもの。毎月信託財産を払っていると
言うけれど、そんなに給料を貰っていたのだろうか。

ヴァネッサが持つ手紙

なんとベスが彼女に宛てたモノだった。
でもベスは建築家を目指していたとはいえ、何故手紙にもそんな
字体で書き記したのかは不明。

カイトの前に新たな女性の影

ジュリーという新人検事補と逢っているのを見てリリーは心配
する。君が何時までも気持ちを聞かせてくれないからだとする
カイトに対して、"いいわ、あんたに決める"と投げやりに
告げるところがなんとも投げやりで色っぽくない。
まぁリリーの気持ちを知るために、上手くジュリーの存在が
上手く潤滑油のようになったけどね。

真相はオフレコ

残念ながら真相は闇のままだったが一応真実は聞くことが出来た。
でも姉の事を刑務所に送ったままでも良いのだろうか。
二人殺したのと一人殺したのでは随分と待遇も変わってくる。
政治活動しながらも自責の念との戦いになるのかな。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) フィラデルフィア市警殺人課の刑事
スコット(スコッティ)・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) フィラデルフィア市警殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事
クリティーナ・ラッシュ (ニッキー・エイコックス) リリーの妹
クリス・ラシング (ジャスティン・チェンバース) 警察

カイト (Josh Hopkins) 検事補
エリッサ (Marisol Nichols) スコッティの彼女?

ヴァネッサ・プロッサー (Laura Allen) 大学4年生。殺される
ベス・リアードン (Kathy Christopherson) 2004年・建築家
ベス・リアードン (Hilary Angelo) 1992年・ヴァネッサの好意
アビー・レイク (Terri Garber) 2004年・デビッドの姉
アビー・レイク (Lauren Stamile) 1992年
Mrs.プロッサー (Lee Garlington) ヴァネッサの母
マービン・ドービー (James Mathers) 元犯罪者。信託財産受ける
デビッド・レイク (Blake Robbins) 2004年・下院議員
デビッド・レイク (Jade Carter) 1992年・選挙事務所
アーロン・ドゥトラ (Joel Stoffer) 2004年・ヴァネッサの彼
アーロン・ドゥトラ (Jon Hershfield) 1992年・湾岸戦争症候群

--- (Eva Frajko) レポーター

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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