コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン2)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン
、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/


第7話 写真 It's Raining Men

脚本/Jan Oxenberg 監督/Paul Holahan
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1983年4月22日。
アーティ・ルッソジェフ・カーンはゲイであり二人はパート
ナーだった。しかしこの日アーティは自らの体に赤い斑点を
見つけ、それがエイズであることを知る。
しかし雨が降る中で、亡くなって見つかったのはジェフの方
だった。

リリーの元にアーティがやってくる。
自分は20年前に死んでいたはずが、臨床で治療していた為に
生き延びたという。1983年に余命半年だと宣告されていたが
亡くなったのは自分ではなく、パートナーのジェフが
リットン
ハウススクエアで首を絞められて殺された
という。
アーティは当時自分も容疑者の一人として挙げられたという。
エイズを移された事を恨んでいたというもの。しかし当時
ジェフにはエイズの症状が出ていなかったという。
何故20年も経った今、その事を告げに来たのか?と問うと、今度
自分は新しいパートナーと結婚するのだという。その為には
ジェフとの思い出から疑惑を消し去りたいというものだった。

リリーたちは資料を掘り起こす。
当時の調査資料を見ると、ジェフは石で殴られた後に絞殺されて
いることが分かる。何も盗まれていない事や当時のエイズに対す
る偏見から、捜査にはかなりずさんな物があり、血痕の採取も
あまり行われていない事が分かる。
ジェフの実家は
ベンジャミンカーン財団を率いている金持ちで
彼には兄・
ポールが居ることが分かる。

話を聞きに行くと当時はエイズの恐怖で支配されていた時代で
有り、ジェフは雨の中に三時間放置されていたという。
ポールに大して遺産目当ての犯行の動機を疑うが、ジェフは死ぬ
一年前に父親から弟がゲイだという理由で勘当されていたという。
弟の分の遺産は慈善団体に寄付されるとの事。弟は憎めない
奴だったとし、弟が勘当されたのは、自分の婚約パーティーの
時だったという。

婚約パーティーに来たジェフがアーティを連れてきたことに関
して、それ以降父は弟を死んだものとして扱うようになったと
いう。当時ジェフは
バスハウスと呼ばれるゲイの風俗店でタオル
係をしていたという。その時エイズの危険性を訴えるビラを
オーナーに内緒で配布していた事を聞く。ジェフはバスハウス
を潰そうとしており、その時ちょうど火事で店が全焼した事で
オーナーと衝突していたとのこと。

オーナーの
バーニーに話を聞くと、自分はジェフをクビにした
だけだという。しかし年商200万ドルの店を潰されて殺害しよう
と考えたのではないか?と問うが、当時エイズの恐怖が蔓延し、
潮時だと考えていたという。店の被害も全て保険が出たとの事。
バーニーはジェフがもっともターゲットにしていたのは店の
NO.1
カルロで、彼は自らエイズという事実を隠して他の男たち
と関係を持ちわざと病気を移していたのだという。
バーニーはジェフが
クイーンズビレッジで配っていたという
ビラを持ってくる。そこにはカルロがエイズであることを写真
付きで掲載していた。

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時代は1983年

シンディーローパーのタイムアフタータイムが流れていたね。
この時代、エイズに対する正しい認識が成されていなかった事
や、ゲイに対する風当たりの強さ故に、そういった人たちは
厳しい時代だったみたい。

当時感染したエイズ患者は今でも生きている

臨床によって生き延びたアーティだけど、当時の医療技術でも
エイズの延命は出来たという物なのだろうか。カルロもまた
生き延びているしね。

ジェフが起こしていた行動

金持ちの息子だけど、親の良いなりにはならず、自分の主張を
貫く人物。ゲイである事を公表し、エイズに対する世間の風向き
や関心を引き出して警告しようとしていた。
パーティーの場にゲイを集めて、連名を掲載してその事実を
伝えようとしていたが、当然ながら社会的地位のあるものたち
は、その事実を公表されたくない。

ゲイの金持ちたち

テランス・オーバートン(イーストライン銀行・副頭取)
クリストファー・ダンカン (バイヤーズ下院議員第一秘書)
ラッセル・ベネット(ペンシルベニア病院ER部長)
カーソン・フィンチ(タイムズ紙保守派コラムニスト)。

どの人物もジェフ殺害に対する動機が有ることは有るかな。

殺害の動機がある人

バーニーは、自分の店の従業員たちがエイズ感染の危険性を
訴えられることで潰されようとしていたので、彼を殺害したい
とする動機が有る。
カルロもまた、ジェフがエイズ保菌者である事をビラで知らせて
いたために殺す動機はある。
父は息子を勘当していたし殺す動機としては弱いか。

意外な事実

タイムズ誌のコラムニストが、カーン家の重要な秘密を握って
いるとの事で、それが何なのか問いつめると、なんと兄のポー
ルもまたゲイだったという事実。
キルトに描かれていたメッセージは、親に忠実な息子と放蕩息子
の事。これまで好き勝手やってきたジェフに対して、自分を
殺して生活してきたポールは立場が逆転するのに怯えていた
感じだね。結果的に親からの愛情であり、金が動機として関わ
ってくるものだった。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事


アーティ・ルッソ (Jay Karnes) ジェフの元パートナー。
ラッセル・ベネット (Pete Gardner) ペンシルベニア病院ER部長
バーニー (Michael Kagan)
カーソン・フィンチ (James Morrison) タイムズ紙保守派コラムニスト
ポール・カーン (Albie Selznick) ジェフの兄
ベン・カーン (Neil Vipond) 
ヴィンス・パリシ (Cliff Weissman)
メルヴィン・カルロ・フィッシュマン (Randy Mulkey) ペット店

1983年
ベン・カーン (Spencer Garrett) 父。金持ち
ジェフ・カーン (Chad Donella) ゲイ。殺害される
アーティ・ルッソ Erik McDowell)
メルヴィン・カルロ・フィッシュマン (Russell Sams)
ポール・カーン (Brian Wedlake)
エレン・カーン (Gail E. Bianchi) ポールの妻
ラッセル・ベネット (Scot Davis)
テランス・オーバートン (Paul Ganus) イーストライン銀行副頭取
バーニー (Paul Parducci) バスハウスオーナー
ヴィンス・パリシ (Sam Vance)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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