コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン2)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン
、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/


第10話 フリーペーパー Discretion

脚本/Henry Robles 監督/James Whitmore Jr.
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2000年11月15日。コネチカット州・ニューヘブン
世の中
ブッシュ対ゴアの訴訟事件の話題で盛り上がる中、
大学院生・
ステイシーホールの裁判が開始されようとしていた。
朝のジョギング中に白人の女性・ステイシーが、17歳のヒスパ
ニック系の青年
アントニオ・メンデスによって殺害され
た事件。裁判所にはマスコミが多数駆けつける中、市民達は
アントニオの無罪を訴え抗議活動の為に集まる。
担当検事の
グレッグ・ヴィズカイーノは、必ずアントニオを
犯人と証明すると発表する。しかし12月裁判を翌日に控えて、
グレッグは殺害される。

殺人課の元に、グレッグの妻・
アンナが夫に掛けられる横領の
嫌疑に対して絶対にあり得ないと主張しに来る。
ニューヘブンの新鋭検事が、フィラデルフィアの裏通りで殺害
されたグレッグに
1万ドルの横領の嫌疑が掛けられていたので
有る。現在グレッグの元で検事補をしていた
ハロルドが州検事
を狙う中で、検事局が新たに1万ドルが無くなっている事を
発覚。ハロルドに問いつめた所、死人に口なしとばかりに、その
罪をグレッグの仕業だと告げたのである。

ヒスパニック地区で生まれ育ったグレッグはコーネル大・イェ
ール大のロースクールを卒業し、裁判の直前に200km以上離れた
フィラデルフィアで殺害されて発見されていた。一体何故そんな
遠くに来ていたのか、そして彼が横領したのならば何故金を
欲しがっていたのか。

ニューヘブンへと足を運ぶと早速ハロルドから話を聞く。
ハロルドは死人を冒涜したくはないが、疑いが自分に向けられた
為には仕方なく語ったという。当時の彼が担当していた裁判に
ついて尋ねると、ヒスパニック系に殺害された白人の案件だった
事や、裁判の直前になって被告が供述を翻したこともあって
混乱していたという。ハロルドはグレッグが徐々に変な態度に
出始めていたと告げ、警察の風紀課に電話し、裁判以外の事に
頭が言っていたという。ハロルドは何か話しづらそうにしている
が、それを指摘すると、彼は職業倫理にも反する行為を殺害され
た前日に行っていると告げる。被告人のアントニオに弁護士を
通さず会いに行っていたとの事だった。アントニオはレイプと
殺人を自供していて明白な犯罪者であり、グレッグは主席検事
の器ではなかった事を語る。

ジェフリーズとヴェラは終身刑で収監されているアントニオの
元を尋ねる。当時グレッグからは何を言われたのか尋ねると、
アントニオは裁判前に自殺未遂している事実が有ったことで、
彼からは決して死ぬなと言われたという。

リリーらは当時担当した地元警察署の
マーティン巡査部長から
自供VTRを見せてもらうと確かにアントニオの自供する姿が
有った。マーティンによると20分もしない内に自供を始めたと
の事。グレッグの様子について尋ねると、彼は色々と抱えて
いてストレスが溜まっていた様だと語る。かつて巡回している
時に、麻薬の売人・
キキ・ソラーノに対してクスリを購入して
いる姿かを見かけたという。コカイン中毒になれば金がかかる。
そうだとしたならば、横領に関してもグレッグの関与に信憑性
が出てくるが、彼は何故フィラデルフィアに来ていたのかが、
疑問として浮上してくる。

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僅か数年前の事件

コールドケースというにはまだ日の浅い事件だけど、数年前の
事件だけ有って当時の人物が亡くなっているなんて事もないし、
風化しているなんて事もない。
驚くべきは、いつもは当時の事件の時と現代では俳優が変わって
いるのに、一人2役をこなしていることか。

ヒスパニック系 vs 白人系

人種という壁を越えた裁判が行われる為に、ヒスパニック系の
多い土地で、彼らを裁くことへの複雑さが描かれた。
スコッティもプエルトリコ系だけ有って、この町では親近感を
得られるはずなのに、不正をしているのもまたヒスパニック系
という事もあって、ちょっと複雑なものだったね。

犯罪者から"よう兄弟!"なんて言われても困ったものだしね。

ジェフリーズなんかも麻薬の売人は黒人だったので、信頼を
得やすい環境にあったのかも知れない。

出世が絡んだ事件

目の前の事実を隠蔽して出世を取るのか、それとも検事として
公平な視線で仲間や民族の不正を暴いていくのか。
とても簡単なようで難しい選択を迫られる中で、妻のアンナが
語っていたように、グレッグの人間性を見る話だったね。

麻薬が絡んでくる

周りはグレッグが麻薬に溺れているのかと見ていたが、実際に
は妻・アンナが麻薬中毒だった。
自分に自信が無く、知事にもなれる存在である立派な夫に対して
臆する面が有ったのだろう。
しかもアンナは夫をゲイと疑っている所が有ったという点が
驚き。

市民の視線

麻薬を売っている時点でキキの主張への信憑性は疑われるべき
ものだけど、性格自体は真っ直ぐな所が有ったね。
働き場所とか生活環境にまともなものが有れば、この人は
真面目に生きられたのかも知れないね。

フィラデルフィアでの顛末

なんとそこには目撃証言者の一人・ゲイのラモンが居た。
彼はマーティン刑事に追い出された事、そして犯人は白人の2人
組でケネディ兄弟だという事を知る。


リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事

クリスティーナ・ラッシュ (Nicki Aycox) リリーの妹
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事


アントニオ・メンデス (Aris Alvarado) 冤罪
アンナ・ヴィズカイーノ (Alexandra Barreto) アントニオの妻
グレッグ・ヴィズカスーノ (Anthony Diaz-Perez) 地方検事
キキ・ソラーノ (Phil LaMarr) 麻薬の売人、アントニオの友人
ラモス (Jeffrey Licon) 通称"ラム"、ゲイ
サルバドール・マーティン (Geoffrey Rivas) コネチカット警察
ハロルド・モット (David Shatraw) 地方検事補
--- (Tyna Tyler) 売春婦
ケネディ兄弟 (Brad Etheridge) 白人の大学生


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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