コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case (シーズン2) 製作総指揮：ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン 、メレディス・スティーム http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/

第19話 チェス Strange Fruit

脚本／Veena Cabreros Sud 監督／Paris Barclay
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1963年7月4日。
黒人差別が有った時代、ミシシッピーから北部に引っ越して
きたウィリアムズ家。夫・ドナルド、妻・メアリー、息子の
ジークの三人家族。夫は飛行機の設計技師で、工場から引き抜
きにあった。
この日はジョーンズ家のホームパーティーに招待されたウィリ
アムズ家。北部は比較的差別が無いとされていたが、それでも
黒人家族を招待する際には、黒人の子供を呼ばないのが暗黙の
了解となっていた。
ジョーンズ家は、主人のビリー、そしてその弟・ヘンリー、
ヘンリーの妻・ジュディス、その夫婦の娘・シャーロットが居た。
ゼリーを持って出席したウィリアムズは、そこでも差別を受ける。
8月、ジークは町中でリンチに有って遺体で発見される。

ジェフリーズとリリーは別件での捜査をしてこの町を訪れる。
ジェフリーズは42年前の今日にここで死体が発見され、毎年
誰かしら花を供えていたけど今年は無いなと呟く。リリーは
忘れられたのではないかとするが、ジェフリーズはその遺体を
発見したのは俺だという。

一方第一木曜日の飲み会に出席しなかったとして、スティルマン
とヴェラはスコッティに声を掛ける。スコッティは酒の臭いを
漂わせながら、調子が悪かったとすると、ヴェラはまだ飲み屋
の姉ちゃんと付き合っているのかという。するとスコッティは
激怒する。

ジークの事を調べるリリーたち。
1963年8月27日に両親から捜索願が出ており、翌日にダイアモンド
通りで亡くなっていた。ダイアモンド通りでは麻薬を扱う
ギャング団が存在していたことから、当時は麻薬がらみの事件
とされている事が分かる。遺体の検視報告書を見ると、打撲痕
が酷い割に、現場には血痕が無いことから、何処かで殺され
運ばれたのではないか?と疑う。

ウィリアムズ家を尋ねると、父親のドナルドだけが健在だった。
妻・メアリーは息子が亡くなった後、後を追うようにして亡く
なったのだという。ドナルドは当時工場で、ジークを連れて行
った時に差別に有った事を話す。それきり職場には連れて行か
なくなったと語る。
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黒人差別が存在した時代。
キング牧師によって差別の撤廃と共に黒人の権利を主張した
のを受けて、被害者のジークも感化されていた一人だった。
果たしてそんな彼を殺害したのは誰なのか。

正直意外性はほとんど無く、こいつらが殺すであろう最初に
目をつけた男達が殺害したという感じのストーリーだった。

なんと言っても事件はウィル・ジェフリーズから始まるという事。
この遺体は幼き頃のジェフリーズが第一発見者だったという事で
捜査が開始される。

驚くべきはジェフリーズはギャング団に入る事を夢に見ていた
少年だったが、事件をきっかけにしたからなのか、それとは
正反対の人生を送り警察官になっていること。

やはり酷いのは差別が目を覆いたくなるほどの事。
韓国人が過去日本に対して差別を受けていた事について、日本
人は世界で一番汚い民族だと唱えているけど、どの世界でも
存在する悲しい事実である事。

時代は黒人白人の問題だけでなく、女性自身も肩身の狭い時代
であったことを上手く挿入している。

事実を知りつつも隠していた娘。
幼少期のことなので、一刻も早く忘れたい思いがあったのだろ
うね。
マチルダの気持ちも中途半端なまま、ジークが亡くなってしま
った事で、なんとも切ないエピソードとなった。