コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン2)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン
、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/



第20話 ナイフ Kensington

脚本/Sean Whitesell 監督/Bill Eagles
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1984年11月6日。
ケンジントンの繊維工場で働くジョー・ヤングは、妻のメアリー
の誕生日にメッセージカードを送る。彼女は妊婦でありもうす
ぐ出産の身。ジョーは働いている職場で昇進が決まっていて
順風満帆に思えた。
ジョーは朝から親友の
モンティ、ブッチ、ハムらと共にコーヒー
の屋台に並ぶ。ジョーの昇進祝いだとしてブッチらはコーヒー
を奢るという。そんな中、工場の社長・
ジョンストンがやって
くる。最近繊維工場は軒並み潰れているという噂がたっていて
職員の中にも不安視するものが多くいた。
1985年8月。雨の日のガソリンスタンド(以降G.S)で、ジョーは
ナイフで刺されて死亡する。

2005年。
リリーはヴァレンズと共に
ジェームズ・ホーガンが収監されて
いる刑務所へと足を運ぶ。ジェームズはリリーが逮捕して以降
彼からリリー宛に手紙が届いていた。逮捕する際にリリーは
自分のことを信じるよう告げたことで、ジェームズは彼女を
頼りにしていた。
そんなジェームズからの呼び出し。
ジェームズは伯父のジョー・ヤングが殺害された件で新たな
情報が出てきたという。話を聞いてみると、先日グループカウ
ンセリングをした際に、互いに人生で一番酷いことを告白する
機会が有ったという。その時に同じ囚人のハム・ダンがG.Sで
ジョーの遺体から20ドルを抜き取った事を告白したというので
ある。当時の捜査資料に依れば、ジョーは強盗に襲われたと
されていたが、それが事実ならば殺害の目的は強盗ではない可能
性が高くなる。

当時の検視書によると、ジョーは
波刃状のダガーナイフで刺さ
れて亡くなっていた。通報はG.Sの店員だが、当時居眠りして
いて全く役に立たなかったという。現在ハムは出所し、イエー
ドンの更生施設に居るのだという。ジョーの妻・メアリーは
現在
ブリステルで暮らしている事が分かる。

ヴァレンズとリリーはハムに会いに行く。
G.Sでの事を尋ねると、あの時ガソリンを入れに行った際に
ジョーの遺体を見つけポケットから20ドルを奪ったという。
ただ彼には金を貸していたのだという。10年間毎日顔を合わせて
いた仲間を殺すわけはないと否定する。

社長のジョンストンは、売れ行きが落ちようとも決してリストラ
せず、会社も畳まないとしていたが、ハムはあの時ジョーに
早いところ転職した方が良いと話したという。その一ヶ月後に
繊維工場は潰れ、いち早く転職していたハムだけはコンビニで
の仕事に就けたという。

一方ヴェラとジェフリーズはメアリーから話を聞く。
みんなジョーが好きだったという。工場が閉鎖されると聞いて
当日に彼の元に行くと、ジョーは意外とご機嫌だったという。
友人のモンティがタクシー会社をしようと持ちかけ、ブッチの
車を改造して仕事を始めようとしていた事。その際にジョーが
貯めていた1200ドルを使ったという。しかしそのタクシー会社
は結局書類の不備で立ち上がらず、無駄金に終わっていた事を
知る。モンティとブッチはジョーに怒っていた感じで、葬式にも
来なかったと告げる。

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繊維不況が襲う町並みで、子供が出来て順風満帆に思えたジョ
ーが、繊維工場の身売りによって人生は一転。突然殺害される。
強盗目的の犯行だと処理されるが・・・

リリーにすり寄るジェームズ・ホーガン。
演じているのはSilas Weir Mitchell。ドラマプリズン・ブ
レイク
の囚人ヘイワイヤー役で登場した人物。
s1の9話"サイン Sherry Darlin'"で登場した彼が再登場。
随分リリーに好意を寄せていた様な感じにも見えるけど、あまり
犯罪者と距離を近づけるのも怖い気がするのは気のせいだろうか。

また久しぶりに妹・クリスティーナネタも描かれた。
N.Yから来た刑事が彼女を捜していたので、またしても裏切った
のかと思われたけど、彼女の元上司がカード詐欺に関わって
居たことが分かる。

さて本題は1985年の殺人事件。

アメリカでは不況の時代も有るのか、その日の飯代にも困る
状況であり、誰が殺しても容疑者として成立するような内容
だった。80年代といえば日本はバブル期だったことも有って、
この時代になんだか不況といってもピンと来ない。
繊維業に於いては、50年代から70年代まで日米で激しいやりとり
が行われたものなので、アメリカでの繊維業の衰退期も上手く
反映されているという所なのか。

主人公のジョーはとてもいい人なのに、殺されてしまう事に
とても不条理な感じがする。
親友としてモンティ、ブッチ、ハムなどがいるが、どの人とも
関係は良好。もちろん賭け事に於いてケンカする事は有っても
それでも親友を殺人するだろうかと思うところがある。

殺される日に、ジョーが言った作戦の変更の言葉、そして
親友でありながらも、ジョーの親友の葬式に来なかった二人の
人物が何かを知っているであろう事は明らか。

ブッチのチキンぶりに腹立たしさを感じるけど、あのままタク
シー業を続けていても続かないものが有っただろうね。
弱腰であれプライドだけは人一倍強く、夢に対して否定される
だけで人を殺してしまうというのもちょっと考えづらい。

ヴァレンズが、未だに亡くなった恋人との関係に於いて心の傷
を背負っている事が伺え、自殺しようとしているブッチに対して
強気に出ていく辺りがとても印象的だった。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事

クリスティーナ・ラッシュ (Nicki Aycox) リリーの妹
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事 #10
アンナ・メイヤーズ (Robin Weigert) 刑事 #11
フラニー・チン (Susan Chuang) 分析官
マーク・フィリップス (Daniel Travis) NY市警


2005年
ジェームズ・ホーガン (Silas Weir Mitchell) 甥っ子。リリーと文通
モンティ・ファインマン (Brett Rickaby) ジョーの友人
トム・コリソン (Jay Acovone) ブッチの妹・ジェーンの夫
ブッチ・ビアード (Daniel Roebuck) ジョーの友人
メアリー・ヤング (Patti Tippo) ジョーの妻
ハム・ダン (Peter Siragusa) ジョーの友人
パティ・ダン (Stacy Solodkin) ハムの妻

1985年
モンティ・ファインマン (Chad Allen) 臆病な人
ハム・ダン (Jerry Kernion) コンビニの仕事へ
ブッチ・ビアード (Alex Sol) 
ジョー・ヤング (Bradley Stryker) 主任へ昇格?
メアリー・ヤング (Dawn Cody) 妊婦。
ボブ・ジョンストン (John Colton) 繊維工場・社長
トム・コリソン (Zack DiLiberto) ジェーンの夫、猟銃で
ユアン・コリソン (Marin Van Vleck) 
--- (Whitney Leigh) 女性職員


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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