コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン3)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ

、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase3/





第21話 入れ墨 The Hen House

脚本/Craig Turk 監督/David Von Ancken
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1945年5月8日。兵士達がヨーロッパ戦線から帰国。
フィラデルフィアの
センチネル新聞社では大々的に戦争の終結
を祝う記事を取り上げる。
新聞社で働いていたのは、記者の
バーディ。編集長のマクダフ
はバーディに対して急いで戦争のHEROの記事を書くよう命じる。
そして女性記者のローには帰国を歓迎する料理のレシピを
奥様向けに書くよう命じる。
そんな中、ローこと
ロレーナ・キニーはその年の7月、ロンデー
ル駅
で列車にはねられ発見される。女性の手には自分のバッグ
の持ち手だけが残されていた事から、ひったくり犯による殺人
かに思われた。

2006年、ウィルは被疑者を殴ったことからデスクワークを
させられる。リリーとジョンはウィルの事を話し合う中、今週
はウィルの61回目の誕生日だが、その話題は御法度だと告げる。
そんな中、センチネル新聞社の
トミーが殺人課にやってくる。
インターネットが普及したことで、新聞社が閉鎖になるという。
資料を整理していた際に、ある手紙を発見したとの事で、
センティネルの亡霊と呼ばれる元になったローの死に関する物
だと事だった。彼女はルーズベルト夫人と記者として同行し
世界を回って功績を挙げるも、ルーズベルトが亡くなって以降
再び社内での地位はデスクワークに落ち着いていた。当時の
女性社員は6時に帰社することが制定されていたのである。
手紙を見るとそこには
"このままでは済まさない"とする穏やか
ではない文面が書かれており、ロンデール駅に呼び出されてい
たであろう事が書かれていた。その日の10時に彼女は列車に
轢かれて亡くなっていたのである。

彼女は
"親愛なるロー"と呼ばれる人生相談のコラムを担当して
いた。最後に逢ったのは会社の同僚記者・
デビッド・バードソ
ング"通称:バーディ"
だと知り話を聞きに行く。

バーディから話を聞きにいくと、彼女は一流の記者だった事を
語る。しかし当時の女性記者は活躍の場が無かった事に加え
6時には会社から帰宅しなければならない事情などが存在して
いたという。バーディはいつかは彼女がああいう事になると
思っていた事を告げ、職場の同僚女性コラムニスト、
ヘレン
ラッセル
とはよく言い争っていたとの事だった。
ヘレンはローが来る前に人生相談のコラムを担当していた人物
だった。ヘレンはローが行き遅れた30歳過ぎの未婚の女性が
恋愛のアドバイスをするのは間違いだとし、私がやるべきだと
不満を持つ。ヘレンはその頃病院にも通っていたことから、
殺害の可能性も排除できなかった。ローが亡くなって以降
ヘレンがコラムを担当しており、2006年の現在に於いてもコラム
を書いているという。

ヘレンに話を聞くと、当時女性記者が二人も活躍する場は無か
ったとの事。彼女は進歩的なアドバイスを掲載していたので
よくクレームが来たという。ある主婦のアドバイスを書いた際
には、離婚すべき事を書いたために、その旦那が怒鳴り込んで
来たという。いつも遅くまで飲んでくるのは、戦地から帰った
ばかりで息抜きだとし、彼女を愛しているのに離婚をそそのかす
なんてと激怒する。兵士の常識を押しつけるべきではない事を
告げると、男は二度と記事を書けないようにしてやると言って
立ち去ったとのこと。
当時の投稿記事を探していると、1945年6月1日の消印で該当
する投稿の手紙が残されていた。
アーサー・プール婦人から
のもので、ロンデール駅の近くに住居を構えている事を知る。

いざアーサーの家を訪ねるが、彼は既に他界し息子の
デビッド
が居るだけだった。ローとはこの家で逢ったことがあるという。
自分の親戚である
ノアと知り合い恋人関係にあったという。
デビッドにとって父親代わりだったというノア。ローはアーサー
に謝罪にやってきて、双方の意見を聞いてからコラムに書く
べきだったことを語る。

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■戦争時代の悲劇

女性記者の社会進出がまだまだ確立されていない時代。
記者としての能力は明らかにバーディ以上の物があるにもか
かわらず不遇な対応をされるロー。でもそれ以上にローとは
競合の関係にあるヘレンの方が肩身は狭い。でもヘレンは年齢
という事を武器に、ローに対して口撃していくのだからすさ
まじい。

■仕事のため行き遅れたロー

仕事で世界中を飛び回っていた彼女は出会いが少なかったの
だろう。男性勝りと言うことで、そこら辺にいる男性よりも
体格的には大きいところは凄い。

そんなローがついに運命の相手と出会ったことで、仕事として
使命・信念と葛藤が起きる。

■ノアは完璧な男性

ローと出会った男性ノアは家族思いだし、デビットに対する
気の配り方、そしてローに対する思慮深さなど数々の面で
発揮する。相手が記者だと言うこともありそれなりの知性は
必要だろうからね。
カーニバルで撮影した写真によって、素性が明らかにされて
しまうところは皮肉な感じだ。

■ノアの不審な点

アウシュビッツ収容所に入れられてというノア。
しかしスイス経由で出国していることは囚人にとっては
不可能に近いこと、、収容所に入れられた囚人は入れ墨で
番号を刻まれているがその跡が無いことなど、ノアには不審な
点が多い。同郷のヨハンナから話を聞くと、彼はノアではなく
看守だったアントンだと判明する。

戦争という時代性を考えると、看守も有る意味では被害者の
一面はあるな。自分一人で決められる事じゃないし、命令の
為にノアを殺したとしても、ちょっと責められない感じもする。

■ウィルとジョンは引退間近?

ウィルは61歳。大抵殺人課は50歳で辞めるという。
ただウィルはかつて休暇でマートルビーチで過ごしたことが
有りゴルフなどを興じたが、やることが無く結局仕事に戻った
という。仕事人間の男性がリタイアした跡の生活っていうのは
有る意味問題なのかも知れないね。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事

フラニー・チン (Susan Chuang) 検視医
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から


2006年
デビッド・プール (Michael Cavanaugh)
ジョアンナ・ホフマン (Eve Brenner)
ヘレン・ラッセル (K Callan)
アントン・ビッカー (Peter Graves)
バーディ (James Greene)
トミー・ギルズ (Robert Pescovitz) 新聞社センチネル

1945年
アントン・ビッカー (Todd Babcock) "ノア"。看守
ヘレン・ラッセル (Aran Cravey) 女性コラムニスト
アーサー・プール (Rodney Eastman) 兵士、クレームに来る
--- (Ashley Farley) 少女
ロレーナ・キニー (Michelle Harrison) "ロー"、女性記者
--- (Joey Pollari) Newsboy
デビッド・プール (Garrett Ryan) アーサーの息子
バーディ (Justin Scot) 男性記者
ジョアンナ・ホフマン (Carolyn Stotesbery) オランダ出身
マクダフ (Steve Vinovich) 新聞社編集長


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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