コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン4)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ

、メレディス・スティーム

http://www.dlife.jp/lineup/drama/coldcase_s4/




Oct. 22, 2006
第5話 熱帯魚 Saving Sammy

脚本/Tyler Bensinger 監督/Paris Barclay
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2003年4月18日、ハリス家はディナーを食べようとして食卓に
集まる。娘のルビーは携帯で恋人のダグと電話中。
父・スティーブと母・リサ
毎週火曜日は恒例のデリバリーの
日で、自閉症のブレントは熱帯魚サミーを見ながら食卓で待っていた。
自閉症故に生活の中心はブレントになり、毎日夜6時30分から
食事が始まる。時間になるまで親子で会話する中、ルビーは
ダグと後で一緒に勉強しても良いか?と親の許可をもらう。
ダグの家は両親が喧嘩して激しい状態だったのである。

2003年11月、スティーブとリサは自家用車の中で銃弾で撃たれ
て殺害される。

2006年現在
リリーとスコッティはリリーの恋人ジョセフが働く福祉局に
呼び出されて行く。ジョセフによると、この養護施設に来た
時に聞いた話で3年前に入居者したブレントは両親が車の中で
38口径の銃で殺害されたのだという。入居したときにブレント
は何かの数字を言っていたが、何の意味だか分からないという。
自閉症の子は記憶力が良いとし、折角腕利きの良い刑事が
知り合いなので知らせて置いた方が良いと思ったとしてリリー
と惚気る。それを見たスコッティは不機嫌だった。

二人はブレントと面会するとまともに会話するのは難しかった。
両親の事を聞きたいと告げると、
「065739.1」だという。殺人
と何か関係が有るのか?犯人を見たのか?と問うが、何も答え
ようとしなかった。しかしリリーは当時の捜査報告書を見て
その数字は
自家用車の走行メーターの数字だという事が分かる。
車は押収されているのによく覚えているなと告げ、犯人は
見たのかと問うがやっぱり喋らなかった。

スティルマンたちは当時の事件調書を調べると、当時の検視で
は強盗致死事件だとされていて容疑者はまるで見つかって
いなかった。娘によると、ブレントは自宅に居て、両親は
ドライブスルーに行く為に車を走らせていたのだろうという。
この事件の
半年前に経営している熱帯魚の店舗が火災で全焼
している事が分かる。

ブレントに再び話を聞きに行くと、改めて犯人のこと、事件の
夜の事を尋ねる。この数字は走行メーターのものだろうと問う。
数字が変わる前、「065739.1」の前の「065739.0」の時は何を
していたのか?と問うと
「赤信号」だったという。更にその
赤信号の時に何が見えたかと尋ねると
「アーユーハイ?(ラリっ
ている?)」
という靴が見えた事を語る。
その事をジョセフに話すと、もしかすると
リッターユニオン
ハイスクール
の事ではないか?と問う。RUハイと言われている
とし、ブレントが通っていた学校でも有った。

そんな中、ジョセフは最近リリーがなかなか会えずにいる事
に対して尋ねると、友達がトラブッている事を告げる。
友達とはレイという男性で若い頃にプロポーズされた人物だ
という。夢ばかり見ているような人で、今の私にはあなたが
居るので関係が無いと告げるが・・・

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お金はなくとも仲良く過ごしていたハリス家の両親が殺害され
た事件で、残された自閉症の少年・ブレントと、里親の元に
送られてしまった姉のルビーの証言から3年前の事件を解決して
いく。

スコッティは精神疾患のエリッサと付き合っていた事も有って
自閉症の患者に関しても精通するところが有った。
今後精神疾患の患者の気持ちにより添う役目をスコッティが
担っていったりするのかな。兄が虐待されていたとする疑惑
が出てくる中で、久しぶりにスコッティが大活躍するエピソー
ドだった。

3年前の事件なので風化しているということは無いのだろうけど
事件当日雨が降っていることも有って、あんまり外出していた
人も居ないであろう事は容易に想像ができ、目撃者もなく銃声を
聞いたという人も居ないという不利な状況の中で、事件の真相
を掴んでいくというもの。

形状記憶化している自閉症の利点と欠点が上手い形で利用され
情報を引き出す為には、それなりのキーワードを投げかけると
その相応の返答が帰ってくるという段取りはなかなか面白く
出来ていたと思う。

過去の記憶のキーワードが数字として残っているという辺り
がまぁ出来過ぎかなとは思うけど、走行メーター、銃の製造番号
そして、携帯電話の番号など、面白い形で証言が飛び出して
来た。

上手く出来ているのは、環境が変わって欲しくないと感じて
いるのは、自閉症の人物ばかりではないということ。
家庭が上手く行かず、ハリス家に依存しているであろうダグが
ルビーを失う事への怖さから実は殺害をしていたとする辺りの
皮肉が興味深く描かれていた。
ダグとしてもまさか自閉症の子が事件を解決に導いてしまう
とは思わなかっただろうね。

ブレットの事を学校で虐めていたであろうストリートアーティ
ストの男性が、ブレットの家の壁を熱帯魚で一杯にして描いて
見せたという事で、当時些細なことで虐めたとする懺悔が
上手く出来たのではなかろうか。

そういえば、リリーの恋愛にも動きが有り、レイはカリフォル
ニアにいき、ジョセフからは振られてしまった。
リリーが自分の事を好きで一緒に居る訳では無いと知った事
で失望された形だけど、今回のドラマのテーマの一つだった
"依存"がこんなところで共通項として描かれている辺りがなんと
も皮肉な感じだった。

■使用された曲

・TrainのCalling All Angels
・ColdplayのIn My Place
・Ryan AdamsのWonderwall
・FeederのLove Pollution
・NickelbackのSomeday
・Puddle of MuddのBlurry

リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事

フラニー・チン (Susan Chuang) 検視医
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から
ジョセフ・ショウ (Kenny Johnson) リリーの彼氏
レイ・ウィリアムズ (Brennan Elliott) リリーの元恋人

2006年・2003年
ダグ・ソマー (Jake Abel) ルビーの彼氏
スティーブ・ハリス (Andrew Borba) 父親
グレッグ・ウェルズ (Greg Cipes) ブレットを虐めた子
ブレット・ハリス (Cole Petersen) 長男・自閉症
ルビー・ハリス (Saige Thompson) 長女
ハーベイ・ジェームズ (Peter Mackenzie) ノースベント学園
リサ・ハリス (Elyse Mirto)
--- (Helene McCardle)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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