コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン4)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ

、メレディス・スティーム

http://www.dlife.jp/lineup/drama/coldcase_s4/




 

Nov. 5, 2006
第7話 日食 The Key

脚本/Jennifer Johnson 監督/David Barrett
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1979年1月13日
ジョーはこの日近隣の仲良し夫婦たちを呼んでパーティーを
開いていた。リビーアリスンから"新しい女性の創造"という
本を借りて読むが、いまいちピンと来ないという。アリスン
は男性なんて要らないとして投げやりな言葉を呟く。
リビーは妻であり母親としての自分を誇りに思っている事を
告げると、アリスンは
人生を愛していると言えるか?と問われる。
今日のパーティーはジョーが西海岸で覚えてきたという
キーパーティーが行われていた。リビーは夫・カールからは
そんな話は聞いていないという。車の鍵を集めてランダムに
引いた鍵の持ち主と一緒に帰宅するというもので、その間
夫も妻も公認のセックスを体験するというものだった。
リビーはカールにこんなことは嫌だとするが、今時どこでも
やっているパーティーだとして、リビーにも気楽に参加する
様告げる。リビーはそれを聞いて鍵を選ぶと
ニコチャンマーク
の付いた鍵
を選ぶ。
1979年2月、リビーは森の中で遺体として発見される。
捜査を担当していたジェフリーズはリビーの娘のヘレン
涙しながら駆け寄ってくるのをみて、こういう事は苦手だと
呟く。ジェフリーズはヘレンを落ち着かせると必ず犯人は
逮捕するとして約束する。

2006年。リリーとヴェラはジェフリーズに呼び出されて森へと
やってくる。現在学生たちがこの森で
「ブレアウィッチ」祭り
をしているのだという。幽霊探しのようなものだというと
ヴェラは幽霊って
「キャスパー」みたいなものかと問う。
リビーという女性がここで刺されて死亡したがそれ以来
幽霊が出るという噂が出ており、幽霊を見に来る人が跡を絶た
ないのだという。その学生グループが木の穴から
大量の血の
ついたスキージャケットを発見
したというもの。ジェフリーズ
はヘレンに対して27年間待たせている事を告げ、当時の事件捜査
に於いて無責任にも出来ない約束をしてしまった事を語る。
ヘレンも現場にやってくると、このジャケットに見覚えはないか
と尋ねる。すると母が当時"蜂さんジャケット"と呼んでいた
事を告げ、ポケットに入っていた鍵を見せる。しかし母・リビー
は車の運転は出来ない人だったので本人のものではないと語る。

ジャケットの血は被害者と同じO型の血液型だった。
当時は森にホームレスが多数住んでいたので強盗致死事件で
処理されたものだという。左の肺を刺されて窒息死した事件
で当日の朝、夫のカールと娘のヘレンが見たのが最後だという。
死亡推定時刻の午後2時に夫のカールは仕事をしていたので
アリバイが成立していたという。ジェフリーズはリビーの誕生日
に毎年ヘレンがカードを贈ってくるが、今年は送られて
来なかったとの事だった。

ヴェラによると車の鍵は
75年型のキャデラック・エルドラドだと
分かったという。犯人はホームレスではなく被害者と同じ階級
の人物だという。
そんな中、スコッティのことをスティルマンが呼んでいるとの
事だった。
スコッティはスティルマンのオフィスにいくと、トマス検事補
を紹介される。フィッツパトリック裁判における唯一の証人
が自殺したのだという。ジミー・ドナヒューか?とつげ、
スコッティとは幼なじみの人物だという。夕べ首をつって自殺
したとのこと。このままだと不起訴になってしまうとして、
スコッティに兄のマイクに証人になってもらえないか?と
告げる。

ミラーとジェフリーズはカールに会う。
キャデラックについて何か知らないかと問う。
するとキーパーティーでリビーが選んだものの車でビルのもの
だろうという。カールは当時ジョーの二番目の妻・ジュリー
選んでいた。
リビーとビルが二人で出て行ったとし、その二日後に殺害された
のだという。カールは自分がパーティーに連れて行ったのが
不味かった事を告げ責任は自分にあるという。

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79年に殺害された小学校教師のリビーの事件。
当時捜査官をしていたジェフリーはリビーの娘・ヘレンに
必ず事件を解決すると約束していたが、実際には進展もせず
に27年という月日が経過し、毎年のように娘のヘレンから
リビーの誕生日には必ずカードが届いて風化させるなとの
メッセージが込められていた事が分かる。
そんな状況の中で、新たに事件の進展が期待できる当時
被害者が来ていたジャケットが発見されたことで、事件の
真相に迫っていく。

79年のヒッピー文化というものに精通していないので、
この時代がどれだけ女権論が台頭していた時代なのか、
そしてフリーセックスというものが浸透していたのか分からない
けど、離婚することが世間体を悪くするものなので、心は
離れていても我慢するしかないとする辺りのアンバランスな
世間の風潮が有ったところは何とも言えないものがあるね。

子供が大人の事情に巻き込まれてしまい、変な価値観が
生み出されてしまうという不幸な時代。せめて大人も家庭を持つ
身であれば、それらしく振る舞えば良いのに、金持ちのする
ことはよく分からないという事も有って、結果的にこの時代
の大人達も子供と同様に成長しないまま、大人になってしまった
とする事情が有るのだろうね。

リビーが新しい価値観に触れることで、今までの殻を破って
衣装や髪型を変化させるのを見ると、若いときにはそれなりに
恋愛関係を通して、男女の機微というものに触れておかねば
ならないことは明らか。

ただこのドラマの時間的経過を見ると、リビーが自分を解放
して本当の幸せとは何かを考えるきっかけとなるパーティー
から殺されるまでが、わずか一ヶ月しか経過していないという
こともあるので、かなり違和感が有る。それ相応の歳月が
経っている感じがするのだけどね。

結果として大人たちが楽しむあまり子供への対応が等閑に
なり、その辺の気持ちをリリーはよく知っていて付き添える
間柄だったという事を考えると、寧ろジェフリーズ主役の
エピソードではなく、リリーメインの話にした方が良かった
のかもしれない。

犯人のジェドに対して勘違いさせてしまった女性教師。
子供の被害者つながりがあるのかどうかは分からないが、
当時と同じ時代に小児性愛者の被害に有ったスコッティの兄
のエピソードがまたダブって見えて何とも言えないところに
つながっている。

冒頭のパーティーで男性不要論を唱えていたアリスンは
リビーよりも早く男性に対する幻滅を抱いていたのだろう。
その人物がもう少しリビーに対してアドバイスしてあげて
いればこういう悲劇にもならなかったのではないかと思うと
この時代に於いても夫婦関係の悩みの件で友人と話し合えて
いなかったとする事情が有るのだろうね。


■使用された曲

・David NaughtonのMakin' It
・Leo SayerのWhen I Need You
・The EmotionsのBest of My Love
・Anne MurrayのBroken Hearted Me
・StyxのBabe
・Dr. Hook & The Medicine ShowのSharing the Night Together

リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から

フラニー・チン (Susan Chuang) 検視医
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事
マイク・バレンズ (Nestor Carbonell) スコッティの兄
アレグリア (Camillia Sanes Monet) マイクの妻
若い頃のスコッティ (Allen Alvarado)
若い頃のマイク (Lorenzo James Henrie)
ウィル・ジェフリーズ (Darwin Harris) 27年前のジェフリーズ
アレクサンダー・トーマス (Bonnie Root) 地方検事

2006年
ジェド・ハクスレー (Ben Bode) 息子
ヘレナ・ブラッドリー (Ele Keats) 娘
カール・ブラッドリー (Robert Pine) 夫、浮気
アリスン・ハクスレー (Diane Cary) 妻
ジョー・リビングストン (Eugene Robert Glazer) 金持ち
ビル・ハクスレー (J. Patrick McCormack) 夫、浮気
ジュリー・リビングストン (Angela Little) ジョーの妻
バレット (Jed Williams)
--- (Catherine Elizabeth Buell) Gold Dress Girl
--- (Gregory Graham) Blond Party Guest

1979年
ヘレナ・ブラッドリー (Tay Blessey) 娘、16歳の誕生日で悲劇が・・
アリスン・ハクスレー (Allison Dunbar)
カール・ブラッドレー (Matthew Glave) リビーと幼なじみ
ジョー・リビングストン (Jay Huguley)
ビル・ハクスレー (George Newbern)
リビー・ブラッドレー (Annie Wersching) 小学の教師
ジェド・ハクスレー (Mark L. Young) 息子、リビーの元生徒


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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