コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case (シーズン4) 製作総指揮：ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ ン 、メレディス・スティーム http://www.dlife.jp/lineup/drama/coldcase_s4/

Apr. 29, 2007
第23話 ルイーズ The Good Death

脚本／Gavin Harris 監督／Paris Barclay
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1998年5月8日、ヘッジファンドマネージャーのフィルとジェイ
・ドラットンは新たに堅い評価を見つけたとして語り合う。
その堅さはカートコバーン以上かも知れないという。
ジェイは顧客であるハーヴェイに逢うと、ジェイは15年前に
貴方の会社に面接に行った際に、オレのことを州立大出身の
チンピラだと呼んだことを告げ、ウチはアイビーリーグしか
雇わないと言われた事を語る。負け犬は必要ないと言われたと
のこと。自分は貴方の会社の株51%を取得した株主があること
を告げ、ハーヴェイは首だと語る。
そんな会話をしていると突然ジェイの目の前に何故かカモメ
が飛んでいるような幻覚を目にする。
ジェイの妻・キャロラインがやってくると、彼に対して何故
電話に出てくれないのかと問い、検査結果は最悪だったことを
語る。
ジェイは入院する中、ルイーズというメモを残した亡くなる。
死因はグリオブニストーマ・悪性脳腫瘍だった。

--- 2007年 ---
ミラーは出社する中でスコッティに対して、検事補との事が
噂になっていると語る。俺たちがどれだけ憎しみあっている
のかとスコッティ。
そんな中、スティルマンからは、ラリー・ケニックの事は知って
いるかと問われる。死の天使と呼ばれた看護師で、ジャクソン
病院に勤務していた人物で、10年間に6人の患者をモルヒネの
大量投与で安楽死させた人物だった。フラニーがそれらの遺体
を調べているが、彼が関わった患者の一人、ジェイ・ドラットン
(40才)も予期されていた余命よりも早く亡くなっている事を
告げ、ケニックによって殺害されたのかどうかを調べるよう
言われる。

一方リリーは出社前、母・エレンが外出しようとしているのを
止めようとする。エレンはアルコール中毒であり、これ以上飲ん
だら命の危険も有った。リリーは必死に止める中、私は学生
の頃から酔っぱらい運転の母に学校まで送ってもらったことを
指摘する。エレンはそれでもパパはリリーの前から立ち去ったが
私は残った事を告げ、リリーが恐い夢を見て眠れない時には
一晩中本を読んであげたでしょと告げる。リリーは曲解している
としてそれを否定する中、エレンは自分の母はとても働き者で
パートの仕事で8時間働いた後にも家族の為に家事をしていた
ことを語る。しかしエレンはその様な母親にはなれなかった
事を告げ、やりたいように生きるのだと語る。するとリリーは
これ以上止めないとして死にたければ勝手にどうぞと告げ、
玄関のドアを開ける。

ジェイの事を調べる。
ヘッジファンドマネージャーで、死の宣告から2ヶ月で死亡して
いること。妻子が財産を相続していること。枕元にはルイーズ
と書かれたメモが有ったが、それが意味することは何なのか。

スコッティとリリーは刑務所に行くと、ケニックから話を聞く。
スコッティはリリーに対して祖父は筋萎縮症だった事を告げる
中、ケニックに逢うと、自分は尊厳死の手助けをしていただけ
であり、みんな死なせて欲しいと相手の方から頼まれたのだと
語る。ジェイとは死ぬ一時間前に逢っているという記録の件を
問い詰めると、確かに逢ったが、彼は全部を自分でコントロール
するような人物であり、自分は6人の死を認めたのだから
今更隠すようなことはしないという。
レイソン医師から話を聞くと、ジェイはレベル4の多発性神経
膠芽腫だった事を告げ、脳にある腫瘍は摘出出来ず、脊髄に
まで転移していた事を語る。ホスピスプログラムを受けていた
とし、混乱、幻覚、記憶障害が出ていた事を語る。
しかしジェイは戦わずして降伏するなどあり得ないとして、
レイソン医師に一番がん治療の攻撃的治療を試して欲しいと
語っていたとの事だった。

ミラーとヴェラは元妻のキャロラインに逢う。
彼女は遺産の300万ドルを手にした妻であり、夫の死を望んでいた
と思われる人物だった。夫はフィッシュタウン出身で確かに
ケンカ好きの人だったと語るが、憎ければ寧ろ苦しませる為にも
長く生きさせるのだろうと語る。ケンカは日常茶飯事であり
誰にでもケンカをしていたという。
アメリアという女性がジェイと同じ病院にいたことをアメリア
の娘はジェイと同じ病気で入院していたというものだった。
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死の天使と呼ばれた看護師のラリー・ケニックの告白によって
彼が担当していた患者の事を調べ直す過程でまた一人、モル
ヒネの過剰摂取を疑われる患者・ジェイの事が浮上する。
果たして彼はラリーによって殺害されたのか。

死を前にするとどんな人であれ多かれ少なかれ、今まで自分
がしてきた事に対する後悔の念があるのだろうか。

人生はなかなか思い通りに行かないけど、最初から家族
の幸せを考えない人はそうは居ない訳で、少しずつ亡くなった
男の人生が剥がれ落ちていく。

大学によって就職先が決められたり、またそれだけで人格を
否定されてしまうというのは何処にでも有るんだなって
感じ。現在見ている「Suit / スーツ」は弁護士事務所を
舞台にしたドラマだけど、そこで雇われる人の条件となって
いるのがまさにハーバード大のロースクール出身でなければ
いけないという事で今回起きている主人公の姿とタブる
一面が遭った。

捜査していく内に被害者の悪事が発覚するのではなく、彼の
良さというものが浮かび上がってくるということで、それ程
悪い感じはしなかった。人生に於けるチャレンジ精神もまた
彼が生きる上で必要悪な形として存在していた事情も分かるし、
仕事と家庭の両立の難しさというものを改めて感じさせる。

今回の亡くなったジェイの物語と平行して描かれるリリー
とエレンの家庭の事情。
良い頃の思い出があるからこそ、一度は心を通わせた人を
なかなか見捨てられない気持ちというのもよく分かるし、
今回尊厳死を与えたキャロラインが夫に振り向かせようと
して浮気していたり、家庭を顧みて欲しいが為の家族のアク
ションを感じさせるものが有ったので、彼女の殺意はそう
悪いという感じがしなかったな。

家族の原点となっているルイーズモーテル。
そして海岸での思い出。安モーテルだったとはいえ、寄り添
って居られた時が一番の幸せだったというのはちょっぴり
皮肉な感じ。リリーもまたせめて近くで寄り添っていてと
母親に訴える辺りがなんとも切ない。

気がつくと次週は最終話か。

■使用された曲

・Smashing Pumpkinsの1979
・FastballのOut of My Head
・The Verve PipeのThe Freshmen
・Duncan SheikのBarely Breathing
・EelsのP.S. You Rock My World
・Paul WesterbergのGood Day