コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン4)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ

、メレディス・スティーム

http://www.dlife.jp/lineup/drama/coldcase_s4/





May 6, 2007
第24話 ロミオ Stalker

脚本/Veena Sud 監督/Alex Zakrzewski
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2006年10月17日、ジャコビ家はシンシナティからフィラデルフ
ィアの土地に引っ越ししてきていた。
・アダム、母・エミリー、長女・エミリー長男スチュワート
エミリーは両親がちょっぴり険悪なムードになると知ると、
シンシナティで遭遇した竜巻のことを引き合いに出し、一晩中
みんなで起きていたことを語る。これからは生活が楽になる
筈だとする中、エミリーはポップコーンを作る。竜巻が起きた
時にも作ったとし、あの時は幸せだった事を語る。
そんな中、一家惨殺事件が発生する。エミリーは撃たれるが
何とか生き延びる。

トマス検事補はフィラデルフィア市警・殺人課にキム
意識が回復した事を受けて、再度調査を依頼する。一家心中
で、父親の銃で発砲されている事から、失業中のITプログラマ
ーだった父親が射殺し、最後に自分が自殺したのではないか
とされた事件だった。しかしまだ父親が犯人だとする確証は
無いのだという。
キムは断片的な記憶しか残っていないのだと告げる。

キムは看護助手・エドが居る病院に入院していた。
リリーとスコッティはそんな彼女に逢って話をする。
2、3週間前にキムの意識が戻ったことを本人に告げ、事件の
日に何が有ったのかと尋ねる。君を撃ったのは父親なのか?と。
しかしリリーはベッドの周りにある写真を見る限りでは、
家族としてみんな愛し合っていたであろう事を告げる。
一体あの日に何をしたのか。ケンカをしたのか?と問うが、何も
思い出せないという。しかし永遠にロミオという言葉だけは
覚えていた。そして自分が撃たれる前にパパの遺体を目にした事
を告げると、ロミオと名乗るヤツが現場に居たのだろうと語る。

拳銃の登録は確かに父親のアダムのものだった。銃に付着している
指紋も父親のもの。一家は破産寸前であり、シンシナティで
IT関係の会社を解雇されていること。仕事を見つけてフィラデ
ルフィアに引っ越ししてきたが一ヶ月で首になっているのだと
いう。鬱状態が疑われていたことが調書に書かれており、家の
裏にパソコンが破壊され捨てられていたのが発見されているのだ
という。バラバラにされたHDDなどを調べてみようと語る。

リリーは一端家に戻る。エレンの食事を届けると共に体調を
気にしていた。エレンはソファーで寝ており、リリーが来た
事を知ると、夢を見ていた事を告げ、夢であなたが絵本を読んで
くれている内容だったという。エレンは帰宅する必要はないと
告げ早く悪党を退治しにいきなさいと告げると、リリーも何か
有れば携帯に電話して欲しいと語る。エレンはリリーがよく
読んでくれと迫った本の名前は何だったかと問うと、「ビロード
うさぎ」だと告げ、ヌイグルミのウサギの話で、ウサギは本物
になるのだという。しかし男の子が心配で戻ってくる物語だった。

遺体を発見したマーティン・リードから話を聞く。
すると自分の子・ジェフがいつも一緒にスチュワートたちと学校
に行っていたのでその日もスチュワートが来るのを待っていたが
来なかったので家を訪ねた所殺されていたのだという。
夫が失業していたので歯科衛生士の妻が家計を支えていたこと。
アダムは娘・キムが両親とボーイフレンドの事で揉めていたのを
見たことが有るという。パソコンで娘がChatをしているのを父親
が見つけて怒鳴りつけていたものだという。chatの相手は確か
ジェフという人物で、パソコンと携帯電話を娘から取り上げて
いたという。自分が惨めだからといって家族を引きづり込まないで
と娘は話していたとの事だった。
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    幸せそうな家族を襲った悲劇。
シンシナティから心機一転してフィラデルフィアでの生活を
送っていたジャコビ家だが、実際には家計は火の車であり
失業中の父親は家族のことに対して敏感な視線を送っていた。
そんな状況の中で一家は銃で惨殺されたかと思われたが、
長女の命だけは一命を取り留める。父親による一家心中に
思われる事件だったが果たして犯人は別にいるのか。

ポップコーンの音とか車のバックファイアの音が銃声に
似ているというパターンはよくあるけど、これだけの
銃声を聞いて近所の人は何も気がつかなかったのだろうか。
ハリケーン被害にも負けなかった家族が立ち直ろうとして
いた矢先に一人の勘違いした男性によって最悪の末路を
歩んでいく。

タイトルのロミオというのは如何にもロマンチックだけど
原語タイトルではそのまんまストーカーだ。
シェイクスピアの時代には一人の女性に固執することが
美徳だとされたかも知れないが、あまりに気持ちの悪い容疑者
で、犯人が初めて登場した際に、すぐに彼が犯人だと分かって
しまった。ヴェラがシェイクスピアの台詞を引用する時代に
なったのかみたいなちょっと似合わねーみたいな突っ込み
どころも遭ったけどね。

助けを求めていたのが娘だけでなく母親であったこと。
インターネットのchatを使ったことで家の中に危険をもたらした
として破滅直前にまで至ったものの、娘が勇気を出して気持ち
を伝えた結果、この家族にはまだがんばれるだけの余力は
残っていたと思う。皮肉にも家族としての幸せの思い出が
竜巻の一夜にあったこと。なんだかとても切ない事実だ。

少しの勇気で犯罪を止められたかも知れないキムの彼氏候補
のリック。中学とか高校時代はなかなか思いとは逆の行動を
取ってしまうこともあるのだけど、そんな彼も一刻も早く
忘れたい事実として存在していそうだ。

今回はなんと言ってもリリーの母が亡くなってしまうこと。
流れを考えればそうなってもおかしくない状況だったけど、
リリーが母親を失ったことで今回の立てこもり事件に於いて
馬鹿な行動を取るのではないかとしてヒヤヒヤする一面も
遭った。そんな心配は杞憂に終わるかと思いきや、やっぱり
撃たれてしまうというところがシーズンの最終話らしい
終わり方だった。スティルマンまで撃たれたけどこの辺は
意外と軽傷のようで良かったと思う。ただスティルマン自身
進退に関しては一時期終わりの時が近づいているような
事を吐露していた気がするので、最後まで残ってくれるの
かなと。

スコッティはリリーの事を支援する。
「おい」と言えばすぐに駆けつけるとしていたけど、
そのかけ声を彼との間のコンタクト方法に利用するという
のも想定のウチだったけど、ちょっとスコッティがペット
みたいな扱いだったな。そんな彼はトマス検事補との
ロマンスに可能性を残しつつ、リリーとの関係でも意外と
可能性があるのかなという感じにも思えた。

今回の被害者キムはなかなか悩みを打ち明けられなかった
けど刑事課のものたちは支えてくれる人のありがたさを
感じる作りだ。しかしそれでも互いに言えない部分は結構
有るのが人間らしいところなのかな。

■使用された曲

・ColdplayのSpeed of Sound
・Snow PatrolのChasing Cars
・Matt HalesのBrighter Than Sunshine
・Snow PatrolのOpen Your Eyes
・JetのShine On
・Dashboard ConfessionalのStolen



リリー・ラッシュ (Kathryn Morris) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (Danny Pino) 殺人課
ジョン・スティルマン (John Finn) リリーの上司
ニック・ヴェラ (Jeremy Ratchford) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (Thom Barry) リリーの同僚刑事
キャット・ミラー (Tracie Thoms) 麻薬課刑事 s3#8から

フラニー・チン (Susan Chuang) 検死官
エレン・ラッシュ (Meredith Baxter) リリーの母

2007年
リック・ランバート (Owen Beckman) キムを好きだった
エミリー・ジャコビ (Cynthia Ettinger) 母・歯科衛生士
エド・マーテソン (Joe Reegan) ロミオ
マーティン・リード (Terry Rhoads) 隣人
アダム・ジャコビ (Cooper Thornton) 父・元IT企業プログラマー・失業
キム・ジャコビ (Ellen Woglom) 長女、生き残り、ジュリエット
アレクサンドラ・トマス (Bonnie Root) 検事補
スチュワート・ジャコビ (Connor Merkovich) 長男
スチュワート・ジャコビ (Keenan Merkovich)
--- (Roberto 'Sanz' Sanchez) Swat Commander
ジェフ・リード (Billy Unger) スチュワートの友達
ジョニー (Filip Cervinka)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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