クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜)

製作総指揮: マーク・ゴードン


第19話 メキシコの猟奇犯 Machismo

脚本/Aaron Zelman
監督/Guy Norman Bee
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メキシコの死者の日。アレンデ・デル・ソルという2万人の村
で、墓参りの儀式が行われる中、長男のミゲルが泥酔状態で
帰宅する。
しかし叔父のディエゴは、そんな彼に家には寄りついて欲しく
なくて追い出そうとする。ミゲルは母・ルーペが出て行けと
言うのならば出て行くと告げるが、結局荷物をまとめて出て行く
事に。兄思いの妹のローサは心配して様子を見守る。

ホッチナーはこの日誕生日だった。
妻のヘイリーは義姉を呼び一緒に誕生日を祝う。そんな中、
ギデオンから事件の通報を受けて出て行くことに。ヘイリーは
怒っていないとするが、姉はプロファイラーなのに妻の気持ち
も分からないのねと皮肉を告げる。

被害者はルーペ・トレホ(62歳)。顔、胸、性器を切り裂かれて
おり、2年で11件の犯罪が起こっているという。
現場はアメリカではなくメキシコの小さな田舎町だった。工業
と観光産業が主だが、低所得者層の地域で起こった事件だと
いう。奇妙なのは容疑者は被害者の息子・ミゲルである事。
メキシコ検事局によると、この事件を連続殺人事件との関連性
が無いことを示して欲しい為にFBIのBAUに依頼するのだという。

エルはスペイン語を語ることが出来た。メキシコでは性的犯罪
者の記録が残らない国柄で、殆どレイプ被害者も犯人検挙は
無駄だとして警察には訴えないという。性犯罪者となるのは
大抵の場合家族崩壊の産物だと思われているのだという。
アメリカではメキシコの12倍の性犯罪事件が有るのだという。
しかしギデオンは民族的・文化的な性犯罪者の差違を否定し、
悪を生むのはあくまで人間であることを訴える。

飛行機の中で一泊したBAU職員たちは、まるで酒抜きの飲み会
みたいな気分だと告げる中、メキシコに到着。
現地ではラバール警部とボルケス保安官が対応に付いてくれる。
しかしメキシコでは、アメリカのプロファイルがラテンの地
でも当てはまるのか疑問に思われていた。
特にアメリカの場合、メキシコに於ける二つの大きな柱を
考慮していないという。一つは家族で、一つは男らしさという
事だった。

マスコミはこぞって警察や検事局の事件に対する取り組みを
非難する論調で描きまくっていた。
ギデオンたちはまずは現場へと様子を見に行く。
娘のローサが発見したという。恐らく犯行時刻は夜のミサの間
で目撃証言は無し。押し入った形跡も見られなかった。
凶器はキッチンのナイフで、何か飲んだ跡が見られるという。
ラバールによると、タマリンドと呼ばれる甘い飲み物で、来客
として来ていたのは女性だろうという。大抵男性がくれば
テキーラか葉巻を吸うことになると告げる。飲んだ人の性別を
知るためにFBIにコップを送ることになる。
部屋を探すと、ミゲルの写真だけがテーブルの中にしまって
有った。宝石を盗んでいるが被害者に身に付けられているもの
からは盗んでいない。
ギデオンは被害者の傷から見て、ヘテロセクシャルの人間に
よる犯行であり、女性の来客者が居たこととは矛盾すること
を指摘する。

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メキシコの風土を知らしめるエピソード

男らしさを求められる国柄だったり、男尊女卑の世界だったり
家族を大切にするところだったり、同性愛者は決して生きられ
ない国だったり・・・

悪を生むのは文化ではなく人間

今回アメリカで行われている最先端のプロファイルがメキシコ
でも通用するのか興味深い流れが有った。
旧ソ連では連続殺人は資本主義の弊害によるものであり、この
種の犯罪は存在しないものだとされていたが、過去にアンドレ
ー・チカチーロなど52人の女子供を殺害した犯罪者が現れた
事で、その考えも疑問符が投げかけられるものとなった。

事件としてはそんなに難しいものではない?

犯行が男性であることは明らか。
ただ性犯罪者リストというのが、メキシコではアテにならない
事。女性は男性に襲われても、警察がきちんと捜査を行って
くれるとは思っていないみたい。
サンチェス検事など女性も主要な所にいるのに、警察は性犯罪
に消極的なのかな。

犯人は気の弱い性格

そして家族と言うことがキーワードとなる事件。
犯人の母親が亡くなった事で犯罪が発生し始めたという事なのだ
ろうか。

ホチッナーの家族は大丈夫か?

FBIのBAU様な全国を掛けづり回る部署はちょっと家庭を築くのは
難しい感じだね。とてもいい人たちだけど、家を留守にする
機会が多すぎ。それこそ40歳、50歳になれば、女性も夫に
家には居られたくないと思うものなんでしょうけどね。それまで
耐えられるのか?

エル

母がキューバ人らしい。スペイン語を話せるところは驚いた。
まさにエルの為に有るエピソードかもしれない。

メキシコの言い伝え

家を支えるのは地面ではなく女性である。
どの国にも言えることだね。
警部はメキシコにも行動分析課を作ると言っていたね。
それよりもまずはきちんと検視出来る場所を作った方が良いかも。
今回唾液のコップについても、わざわざアメリカに送って
分析しているしね。

女装趣味の犯人

最後女性になりたいみたいだから女性にしてやったとする
被害者たち。もしかして"息子"を斬ってしまったのだろうか?


ジェーソン・ギデオン: マンディ・パティンキン
アーロン・ホッチナー: トーマス・ギブソン
エル・グリーナウェイ: ローラ・グラウディーニ
デレク・モーガン: シェマー・ムーア
スペンサー・リード: マシュー・グレイ・ギュプラー
ジェニファー・ジャロウ: A・J・クック
ペネロープ・ガルシア: カーステン・ヴァングスネス 

ラバール (Carlos Gomez) メキシコ・警部
ボルケス (Carlos Sanz) メキシコ・保安官
ロベルト・ゴンザレス (Andres Hudson) ミゲールのパートナー
ジェシカ・ブルックス (Molly Baker)
ディエゴ・トレホ (Juan Carlos Cantu) 叔父さん
ミゲル・トレホ (George Perez) 長男
ローサ・トレホ (Darlena Tejeiro) 長女・妹
ルーペ・トレホ (Julia Vera) 母・62歳
ニナ・ビラヌエバ (Margarita Cordova) 被害者の母
ミラゴス・ビラヌエバ (Presciliana Esparolini) 被害者。名乗り出る
コンスエーラ・ラミレス (Yvette Cruise) 町工場社長
マリア・サンチェス (Norma Maldonado) 主席検事
ヘイリー・ホッチナー (Meredith Monroe) ホッチの妻
パブロ・バルガス (Alejandro Patino) 犯人
アンナ・サンティエゴ (Margarita Reyes)


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