クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン3 製作総指揮: マーク・ゴードン http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s3/

Nov. 21, 2007
第9話 ペネロープ Penelope

脚本／Chris Mundy 監督／Felix Enriquez Alcala
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ガルシアはある朝コーヒーショップで出会った男性・コルビー
とデートの約束をし、家にまで送ってもらうが、コルビーは
突然豹変しガルシアの事を銃で撃つ。
近所の人が銃声を聞いてすぐに警察・救急車に通報する中で
病院へと運ばれていく。
BAUのオフィスにいたJJの元にホッチナーはその通報を受けて
すぐに病院へと駆けつける。リード、ロッシ、プレンティス
なども病院に駆けつける中、モーガンにだけは携帯が繋がらない
状態だった。
ガルシアは危険な状態で出血源が特定できず、大量の出血で
心室性頻脈になり、何度も心肺停止をする中で、ICUではリドカ
インを投入しなんとか生きながらえさせる。
その頃モーガンは教会で祈っている最中で、犯人のコルビーは
川に向かって凶器を投げ捨てていた。

ガルシアは生死をさまよいながら、幼い時の頃からの映像が
走馬灯のように頭の中で巡らせていた。幼少期にはバレエを
ならい、18歳の時には両親を交通事故で失い、グレていた時期
も有った。

とりあえず一命は取り留め、アミオタロンの必要も無くなる。
執刀した医師から、弾は胸から入り腹部を跳ね回ったので
出血源が特定できず苦労したこと、そして1cmずれていたら
心臓に当たっていた事を語る。ある意味奇跡だと言われる。
ホッチナーは犯人を見つけ出すまで他の事件は扱わないと宣言
し、全てをガルシアを撃った犯人を見つける為に勢力を向ける
事を誓う。

現場で捜査していた刑事のウォーカーは、ガルシア家のドア
に付着していた容疑者の足跡、そしてバッグの中身が散乱してい
た事から、刑事の見立てでは彼女が家に入った直後にドアを
蹴破って入りバッグを盗んでいったが、バッグを奪われたガルシア
が取り返しに追いかけてきたところを撃ったのだろうという。
しかしロッシとホッチナーは現場に薬莢もなく、大胆な強盗だ
として不自然に感じる。そんな中ガルシアの意識が戻ったとの
連絡を受ける。

ガルシアは痛み止めのモルヒネが利いている事も有り意識が
もうろうとしている中で、油断していた事を認め、モーガン
の言うとおりに容易に人を信じるべきではなかったと語る。
モーガンにも話したコーヒーショップで出会った男性が犯人だ
という。名前はジェームズ・コルビー・ベイラーと名乗っていた
との事だった。
犯人はリボルバー式の銃を使っていること。現場に薬莢を残したく
無かったのだろうとのこと。そして強盗に偽装している事から
も恐らく名前は偽名だろうと告げる。ガルシアはJJを呼び止める
と、私を被害者みたいに扱わないで欲しいと頼む。
ロッシはガルシアの個性は偶然の産物ではないとし、鎧みたいな
ものだという。しかし時によって彼女のスキルは人によっては
反感を買うモノだと。信頼を得てから殺そうとするサディスト型
の犯人だという。

しかしFBIの分析官がサディストに目を付けられるとはと驚きを
隠せずにいた。
モーガンもようやく連絡が取れて病院にかけつける。
夕べガルシアとは喧嘩してしまいディナーに誘ったが断られて
いた事を語り、あの時一緒にディナーに行っていればこうは
ならなかったと自分を責める。20年ぶりに教会で祈った途端に
こうなったのは皮肉だと感じる。
モーガンはガルシアに逢うと、彼女から救急車で運ばれている
間に、デビッド・ボウイの「ヒーロー」が聞こえてきた事を告げ
幼い頃の映像が飛び込んできた事を説明する。もうすぐ似顔絵
画家が来るとリードは告げる。彼は職業を弁護士だと知って
いたのだとし、食事は彼のお勧めだとする30分くらい行った
店で取ったという。車は白い4ドアのセダン・アメリカ車だった
とし、新しい車だったとのこと。しかしそれがレンタルカーか
どうかは分からないという。私は観察しないし、そもそも疑って
いなかったのでよく分からないという。しかし良いにおいがした
ことを告げる。
犯人は銃を撃つ際に、"この瞬間をずっと待っていた"と語り、
撃った後にはのぞき込む仕草を見せたので息を止めて死んだふりを
したのだと語る。

その頃コルビーは近隣住民からガルシアは病院に運ばれるが、
まだ死んでいない事を耳にする。

事件から4日が経過するが以前として犯人の目星は付いていなかっ
た。似顔絵の特徴は抽象的すぎて役に立たなかったのである。
コーヒーショップの店員からも情報が得られず、レンタカー
会社や犯罪者を調べるが手がかりは無かった。ガルシアとの電話
も使い捨て携帯電話からのもの。

その頃コルビーはガンショップで再びリボルバー式の銃を購入
する。最近はセミオートの銃を買う人が多いことを薦められるが、
コルビーは手に取った銃を購入する。
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ガルシアが自宅前で胸に銃弾を浴びて重症となる。
話しぶりからすると、ガルシアのことを以前から知っていた
様な口ぶりで、強盗を装うところや現場に一切痕跡を残さない
手口から、サディスト型だが、頭の良い犯人だと思われる中、
捜査は難航していく。

これだけ目撃証言が有りそうだし、ガルシアがはっきりと覚えて
いるにも関わらず、見つからない状況というのがかなり違和感が
有ったな。特に地方都市ならばまだしも、捜せば色んな所に
防犯カメラが有りそうだし、ガルシアほどの人物ならば、自宅前
に防犯カメラを設置していても良いのでは無いか?と思う所も
有る。

結果的にガルシアのスキルとそして彼女自身の過去というもの
を知らしめる為にエピソードで、そして彼女の記憶が頼りになる
捜査だった。

ハッカーとしての過去が有ったことや両親が18歳の時に交通事故で
亡くして以降、カリフェルニア工科大を中退してグレたり、また
元々ある暗号化の知識がその後の生活に大きく転機になっている
ところなど、興味深く描かれた。大学時代の車を乗る回想シーン
は何処か「私はラブ・リーガル」を思い出させたな。
またガルシアの優しさ、親を失ったときの心情があるからこそ、
被害者遺族達へのボランティア活動にも精を出しているんだろうね。

モーガンが真っ先に駆けつけなければならないのに、またして
教会によって邪魔され、そして20年ぶりに神に祈りを捧げている
際にこんな事件が起きてしまうのだから皮肉としか良い様がない。

犯人の性格を現すものとして、それなりに弁護士としての知識が
有りそうで、ウソの中でも相手を無能呼ばわりしていたり、
大学名をハッキリと言わなかったり、ロレックスのニセモノを
していたり、シートベルトをしていなかったとする事で少しずつ
犯人像を特定していった。

不安なガルシアの部屋に寝泊まりするモーガンの姿。
馬鹿女を愛しているんだとするモーガンの声は、ガルシアに最も
届いている事だろう。

ガルシアがFBIのシステムをリナックスのオープンソースで構築
しているって所が凄いね。そもそも自分で開発してシステムを
使えるようにしても良いのか?って気がするけど。

ハッカーとしての流儀なり、最後にはガルシアと似合いそうな
同じ技術官・リンチとのやりとりは良かったなと思う。
今後も時々登場するキャラクターなので要チェックかも。

内務調査局のフックスは、「CSI:科学捜査班」でのコンラッド・
エクリー役のMarc Vann だった。クリミナル・マインドでも似た
ような役割をしていたのか。

そしてJJが最後に格好良く犯人を背後から射殺。
ガラス越しに撃つってところがまた何とも言えなかったけど、
当初JJにホッチナーが電話したときには、JJも危険にさらされる
のかと思いちょっぴり怖かった。でもJJにも心の傷が出来てしま
ったのかな。

■使用された曲

・Stevie Ray Vaughan and Double Troubleの"Pride and Joy"

■過去の事件

・テッド・バンディ、アドマンド・ケンパー

信頼を得てから殺そうとするサディスト型の犯人

・フランク・アバグネイル

勝てないならば雇えとして実行した人

■偉人の言葉

・シェイクスピア

全ての人を愛し僅かの人を信じ誰にも災いをもたらすな。