クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン4 製作総指揮: マーク・ゴードン http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s4/

Feb. 11, 2009
第14話 愛しき骸 Cold Comfort

脚本／Dan Dworkin、Jay Beattie 監督／Anna Foerster
--------------------------------------------------------
デュランとロン・フルウッド刑事は、サンドラ・ロンバルディ
ーニが署にやってきたことで対応する。彼女の娘のブルックが
行方不明であり、最近女性が連続的に行方不明に合っている
いるのである。そしてこの程森から遺体が発見されたとして
ブルックの遺体が見つかったのではないかというものだったが、
発見された遺体はリネット・ヘイゲンだったという。刑事たち
は現場周辺を調べているが、雨に邪魔されてなかなか捜査が
難航している事を告げる。サンドラはフルウッドに対して、
娘が誘拐された駐車場付近で見つかった娘のネックレスを
返して欲しいという。それを使っていろいろと見える人がいる
のだという。サンドラはそれをもってサイキックのスタンリー
アッシャーの元を訪ねる。

ガルシアとケビンと共に星占いをしていた。モーガンもプレン
ティスも星占いは信じていなかった。プレンティスは自信こそ
魔法の薬だという。ガルシアはリードがやってくると、プレン
ティスの誕生日を訪ねる。10月12日だと言うと天秤座だと分か
り、ガルシアは雑誌に書かれている星占いを読み上げる。

JJの復帰初日だった。
ヘンリーの誕生石のシトリンの指輪をしてくるJJ。

今回の事件についてJJから話がある。
ワシントン州・オリンピアでここ9ヶ月に渡り4人の20代半ば
から後半の女性で、ブロンドで青い目の女性が誘拐されている
という。一人が先日遺体として発見されたが、ロッシは遺体の
写真を見てミイラとして見つかったのか?と問う。防腐処理を
してあるので死亡時期を特定するのが難航しているのだとし
しかも州立公園のハイキング場で発見。土砂崩れが起きて
流された上に腐敗の仕方が異例なので詳しいことは分からない
という。おそらく捨てられたのだろうとし、誘拐は三ヶ月
サイクルで起きているので三ヶ月ごとに殺されているのかも
しれないという。

現場に行くまでの間、防腐処理について学ぶ。
どういう手順で行われるのか。鼻に栓を入れてけい動脈から血
を抜いて、大動脈から防腐剤を入れ替えるのだという。犯人は
医療従事者、医師または看護師、技師、葬儀関係者だろうと
の事だった。プレンティスは何で遺体にまで死に化粧をしたり
防腐処理なんて面倒なことをするのかと問い、火葬で良いのに
と告げる。おそらく遺体にそのような処置をするのは遺体を
自分のそばに置いておきたいのだろうとし、犯人自らが捨てら
れた経験があるのではないかとプロファイルする。防腐処置を
してもいずれは腐ってしまうので、腐ったら別の遺体を用意
しているのではないかと告げる。最期に誘拐されたブルック
が誘拐されてから4日が経過している事を告げ、誘拐者の9割
は36時間以内に殺害されていることを告げる。

デュラン刑事から発見された現場に案内されるBAU。
地面から足が出ているのをハイキング客が見つけたのだと
いう。しかし50kgの遺体を抱えるのは一人では大変なこと
だとし、大抵はバラバラにするのだという。そんな中、現場
から十字架のネックレスが落ちているのをモーガンは見つける。
この犯人は遺体の事を大切に思っている筈だと告げる。

ブルックは閉店間際まで働いていて誘拐されていた。
店は高級レストランで、他に誘拐された人物もみんな
高級スパ、レストラン、宝石店の人物だという。ブルックの
誘拐された現場近くから彼女のものだと思われる鎖の切れた
アメジストのネックレスが落ちていた事を告げそこから
本人の毛髪が出たという。スタンリー・アッシャーという
サイキックにみてもらうのだとして、母親がそのネックレス
を持って行ったとのこと。2年前にスタンリーはポートランド
で誘拐された子を探り当てたことがあるのだというが・・・
--------------------------------------------------------

首都・ワシントンで4人の女性が誘拐され、いずれもブロンド
で青い眼をした女性だと判明し、見つかった女性も
ショートにカットしてピアスの穴を開けていること。そして
何よりも防腐処理をしているということからも犯人が被害者
に何を求めているのかを掴んでいく。

なんと言ってもJJが復帰のエピソード。
JJ復帰に伴い、強引に前任者を追い出した感じがするのも
またアレだけどやっぱりJJ有ってのBAUだよね。

誘拐された女性の生存・安否の確認が急がれるという状況での
今回の捜査だった為に、スピード解決が要求されるという
ものだった。

サイキックとプロファイル捜査の対立・・・とまでは行かないけど
それがまるで違う論理で働いていること。
サイキックに惑わされ先入観を持たされると途端に捜査は
あらぬ方向へと進んでいく可能性も有って、警鐘を鳴らして
いた。今回は上手くいったけど、次は上手くはいかないのかも
知れない。サイキックの男性が指摘するのも、どれも具体性に
欠く発言だったし、被害者家族に希望を持たせることへの是非
が問われて、その為にこのキャラクターを登場させたかにも
思える。

星占いが冒頭の雑談シーンの中で描かれていたことも、
今回のエピソードのテーマを上手く抽出させるところが
有ったのかも知れない。人は何を信じて、何を希望として
いるのか。心のよりどころとしての存在というものを引き合い
に出した感じで、今回の犯人もまたそのよりどころを
両親ではなく、異常ではあるが信頼していた女性と似たような
姿形をした人物に求めていくという感じで、異常者だけど
人間の真理は突いたエピソードなのかなという感じはする。

親はなくとも子供は育つとは言うけど、やはり幼少期の
親たちの身勝手な行動が、一つの歪んだ愛・悪を生んでしまう
というなんとも切ないところも有った。

エディプスコンプレックスに陥った青年が犯人。
リードによると墓を掘り別人の遺体を掘り起こしたエド・ゲイン
という連続犯はこの傾向に有ったとのこと。
「トロルの娘」という童話を誘拐した女性に読ませることは、
幼い頃に少年が読み聞かせされていたことに起因するものだろう。
オランダ・アムステルダム生まれということで、この本もオランダ
の童話のようだ。父親が大ボケしてデンマーク?とか語っていた
けど、彼女が26歳、犯人のパトリックが9歳の時に亡くなった様で
亡くなった後にも彼女のそばで寝ていたという事から、変な
精神状態を生んでしまったようだ。

マインドコントロールされる女性たちの姿が有ったけど、
生きるが為のストックホルム症候群だったのかな。
異性を自分の好みの服や髪型にするっていう傾向は、どの世界でも
有るとは思うけど、そこに一方通行の愛しか存在しないと途端に
気持ちが悪いことになるね。

プロファイル捜査としてはそれ程難しくないエピソードだった
と思う。

■過去の事件

・

■偉人の言葉

・エドガー・アラン・ポー

「愛しき骸のかたわらに夜ごとこの身を横たえる我が命、我が花嫁の眠る
海辺の霊園に美しき人の墓穴に」

・スチュアート・チェイス
「信じる者に対して証拠は不必要である。信じないものに対して証明は
不可能である」

■使用された曲

・


・