クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン4

製作総指揮: マーク・ゴードン

http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s4/




 

Feb. 25, 2009
第16話 コールガール Pleasure is My Business

脚本/Breen Frazier 監督/Gwyneth Horder-Payton
--------------------------------------------------------
ホイトは娼婦のミーガンとホテルの一室で会う。
ミーガンはホイトを挑発しつつ、アルコールで乾杯する中、
それを飲んだホイトは突然苦しみ出す。ミーガンの元には次の
獲物から電話が鳴る中、ホイトは苦しむ手で携帯に手を伸ばして
連絡しようとするが、ミーガンがそれを止める。

息子・ジャックの映像を見ていたホッチナーの元に、テキサス州
検事総長パトリック・ジャクソン自らの電話が鳴る。
ダラスで起きている事件について、調査して欲しい事を告げる
と、ホッチナーは私に直接連絡するのではなく、JJを通して
欲しいという。しかしパトリックはBAUに捜査を依頼するのでは
なく君だけを呼びたいのだという。今回問題なのは犯人よりも
弁護士なのだという。

不動産ヘッジフォンドをしていたホイト・アシュフォード
殺害されて発見されるが、彼の弁護士はマスコミ向けには、
不動産危機を利用してホイトは自宅で亡くなったことにして
発表したいと語っているのだという。

ホッチナーは一人でパトリックに逢うと、犯行現場のあるホテル
へと向かう。
バイアグラが有るのを見ると、愛人か娼婦と関係を持っている
事は明らかだという。パトリックからオフレコの話だが、彼は
毎週水曜日に現金で1万ドル下ろしているとのこと。
亡くなった時にも高級娼婦を呼んでいた事は明らかだろうが
ホテルの従業員は誰一人としてそのような怪しい女性を
見ていないのだという。問題なのは被害者はこれで二人目であり、
判事3名、州議会議員から立件するのかどうかを聞かれている
とのこと。この手の事件には思わぬところで大物の人物とつながり
が発見されるのでピリピリムードがあるとのこと。
ホッチナーはBAUのチームを呼んで捜査させるとのことだった。
パトリックは売春婦と関係を持っていた大物人物を引き当てる
ことなく、犯人を捕まえろという。出来ないのであれば地元の
警察官に捜査させると。
ホッチナーはその条件を受けてエレベーターに乗る中、先ほど
ホイトを殺害した女性・ミーガンと同じエレベーターに乗り合わ
せる。ミーガンは別の階でおりると次の獲物の元に行く。

BAUのメンバーと共に現地入りする。
リードによると女性のシリアルキラーはデータは少ないが、男の
場合とは違い常識が当てはまらないのだという。記念品を奪う
という署名的行動や拷問などはないとのこと。モーガンは
殺しに性的快感を求めないのも女性のシリアルキラーの特徴だと
語る。しかしそれならぱ殺す理由は何なのか。金や薬、PTSDなど
考えられるが、娼婦の場合不本意な行為を強いられているのが
引き金となっている可能性が高いとロッシは語る。
プレンティスは過去、女性シリアルキラーだったアイリーン・ウォ
ーノスのことを引き合いに出し、レイプされそうだったから
殺害したとする為に自ら売春を持ちかけて近づいたことを語る。
元々アイリーンの場合は精神を患っていたという。しかし今回
のケースは犯人は男女の行為に及ぶ前に毒を飲ませているという。
リードは検死の結果を見ると、テトラメチレンジスルホテラミン
という殺鼠剤などに使用される物質だという。一晩に1万ドルも
渡すということは口止め量も含まれるのであろうこと。
寝る前に殺害していることから秩序型で整然とした手口だという。
50代の有名人、イメージに気を遣う人物を狙っている事を告げる。

そんな中、ホイトの死亡が発表される。
自宅で安らかに息を引き取ったという文言が、一人目の被害者
マイケル・スタントンの時と同じだというリード。
ホッチナーはそれを聞いて二人の被害者の弁護士と面会する
用告げる。

その頃ミーガンはジョセフと一晩を過ごしていた。
ミーガンは彼を殺害せず、彼を起こした後、検索エンジンで
ホッチナーの事を調べる。すると以前の事件での記者会見の
映像動画を目にする。

モーガンとプレンティスはホイトの妻・イヴォンヌの自宅を
尋ねる。死の原因はセックスに有るかもしれない事を告げ、
死の引き金が性癖にあるかも知れないことを告げる。
夫に何か特異な性癖は有ったのかと尋ねると、夫はとにかく
「若さ」を求めていて24歳から25歳くらいの女性に熱を
あげていたという。
自尊心意外に何かを求めていたのではないかというモーガンに
対して、彼の場合、若さを金で買っていた事を告げ、若さだけ
を求めて結婚すると2、3年で満たされなくなるのだという。
--------------------------------------------------------

テキサス州・ダラスで上流階級の男達が次々と殺害されていく。
殺された男達の影には高級コールガールと、そしてその事件
をひた隠しにしようとする取り巻き連中が居る事が分かり、
BAUとしては、娼婦の顧客については深く言及しないような
状況での捜査を命じられていく。

事件としては普通にありそうなものだったけど、女性のシリアル
キラーだという事も有って興味深いものが有ったのかもしれない。
高級コールガールというだけ有って、知性的で秩序があり
そして判断力に優れたところがあるけど、その目的がなんなのか。

親によって捨てられた娘が、父親に対するアピール性の強い犯行
エピソードで、男性が娼婦を利用するのは男性の自尊心や欲望を
満たすものかも知れないけど、逆に娼婦が男性客を
殺害する場合に於いてもやっぱり変なプレイの強要させられた事に
よる自尊心が傷つけられたものが有るのではないかとして、当初は
その線を疑っていく。

今回のエピソード、犯人とホッチナーとの間に妙な共通性を
見出して、共感していくところが興味深く描かれたのかな。

ホッチナー自身の誠実さと、家族に捨てられてしまったとする
犯人と同様の環境が必要だったもので、犯人が耳を傾けるように
なったのも、その両方をホッチンーが兼ね備えたいた為のこと
だろう。
ただ一話で処理するには二人の関係というはちょっぴり違和感
の有るエピソードで、出来れば、ホッチナーが妻から捨てられた
とする流れが、この連続殺人事件が発生する前に、犯人自身に
伝わっていれば良かったのだろうね。

犯人が割と悪あがきせずに引き際を理解しているところや、
寧ろマスコミには事実を公表して欲しいとばかりにもがき苦しんで
いるところがまた何とも言えない味付けとなっている。
憎むべき親を殺害せずに自分が自殺してしまうところなどを
見ると、親にだけは別格の気持ちが有っただろうことが伺えるな。


■過去の事件

アイリーン・ウォーノス

女性のシリアルキラーのネタになった際に、プレンティスが
挙げた事件の犯人。


■偉人の言葉

カミール・パーリア

「娼婦は男たちの犠牲者ではないと女性解放論者は言う。性における自然
と文化の間の溝を支配する勝利者なのだ」

ダシール・ハメット

「娼婦に金を払うのはあとから部屋をでてもらうためだ」

■使用された曲

・DuffyのMercy

デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年

アンドリュー・ケイン (John Getz) ミーガンの父、娘を捨てた
ミーガン・ケイン (Brianna Brown) 殺人鬼
エレン・ダニエルズ (Catherine Dent) リスクマネージメント
ローレン (Nora Dunn) マーゴールド不動産・コールガール元締め
イヴォンヌ・アシュフォード (Kristin Richardson) ホイトの妻
キャサリン (Melissa Keller) 元娼婦、リストをミーガンに売った
ラリー・バートレット (Richard V. Licata) ジョセフの会社の顧問弁護士
A.G.パトリック・ジャックソン (Chet Grissom) テキサス州検事総長
トレント・ラブナー (Dirk Blocker) 被害者、銃殺される
アリソン・バーネス (Abby Eiland) ジョセフの弁護士
ジョセフ・フィールディング (James Rekart) 被害者、ウェブスター工業
・CFO
ホイト・アシュフォード (Rick Dano) 被害者、ヘッドフォンドのマネージ
ャー
--- (Felice Heather Monteith) Lawyer
--- (Gregg Perrie) Lawyer
--- (Robert John Brewer) Security Guard
--- (Patrick Day) Customer
ジャック・ホッチナー (Cade Owens) 息子、VTR

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system