クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン4

製作総指揮: マーク・ゴードン

http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s4/




 

Apr. 22, 2009
第21話 灰色の陰 A Shade of Gray

脚本/Debra J. Fisher、Erica Messer 監督/Karen Gaviola
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ニュージャージー州・チェリーヒル
7歳の少年カイルが行方不明になりアンバーアラートが発令
される。子供がさらわれたのは夜中の24時から朝の6時までの
間で、犯行の手口は自宅の寝室からさらったというものだった。
これ以前にもアンディ・ロジャー(11歳)、ジミー・シーガー
(9歳)が同様の手口で誘拐されており、頭を殴られ首を絞められ
ウォートン森林保護地区で捨てられて発見されたという。

地元警察官のビル・ランカスターはテレビの前でBAUの指示の
元、会見を開き、カイルの父・ダン、母・サラ、兄のダニー
をテレビの前に立たせる。次男はまだ7歳の小学2年生で
元々は大人しい子だがサッカーを始めてから活発になったの
だという。しかし話をしていたサラはショックのあまり泣き崩
れると変わりにビルがカイルについて説明する。
両親は無事に戻ってくれば許すと言っているので返して欲しい
というものだった。
マスコミたちはキャムデン郡で2件の幼児誘拐事件との関連性
問うが現在調べている最中であり、何が有れば担当刑事の
ビルまで知らせて欲しいという。

その会見を見ていたホッチナーたちはアドバイス通りに会見
をしたことを確認する。
モーガンたちはビルから話を聞く中で、カイルの写真を手渡さ
れる。裏にはビルおじさんと書かれていたことから、カイル
と捜査官のビルは近しい関係だという事を知る。カイルの父・
ダンとは幼なじみなんだと告げると、モーガンは近しい関係の
人ならば捜査に加わらない方が良いのではないかと告げるが
それを拒否する。
子供の誘拐事件の99%は誘拐後24時間以内に殺害されるという
ロッシに対して、モーガンは残り1%に賭けようと語る。

プレンティスはマーフィー家にいくと両親から話を聞こうと
する。プレンティスは誘拐の場合、自宅からさらっていくと
いうのはとても珍しいパターンである事を告げる。普通は一人
で居る時に狙うのだとし、誘拐事件そのものはリスクが高く
技術がいるものなのだという。犯罪の手口から対人関係に
長けていて、定職に就いていること。そして制服を着ている
職業の人の可能性が高いという。最近子供に話しかけていた
人に心当たりはないか?と問うが分からないという両親。

プレンティスはダニーからもカイルについて話を聞く。
誰か知らない人から声をかけられなかったか?と問うと、行き帰り
のバスの運転手くらいだという。カイルはゲーム好きで
ダニーはプラモデルが好きだったという。
両親に対して犯人は必ず一度はここに来た事がある人物であり、
日常を観察して把握しているものだという。半年の間にこの家
に来た人物をリストアップして欲しいと告げる。

JJからキャムデン郡の性犯罪者リストが届けられる。
半径50km圏内に439名いるという。現場の地理に詳しい人物なの
で最近来た人物は除外出来るとし、女性をターゲットにした性犯罪
と7歳から11歳は除外出来るという。ターゲットの好みは幅広い
とし、ストーキング、不法侵入、強盗事件を犯した人物も
除外するよう指示する。

ロッシは誘拐された部屋を調べる。
部屋を見て犯人の行動を特定していくのだという。
おもちゃが踏みつけられていること。もみ合って抵抗しているで
あろうこと。どうも混沌としているのでもう一度血液や繊維が
無いか鑑識に調べさせるよう告げる。

JJはガルシアに電話すると、容疑者リストは10名に絞れたので
その人の携帯の通話記録と口座やカードの使用状況を調べて
欲しいという。すると一人携帯とカードを使わず金を下ろして
いない日がある人物がいるという。もしかして11月の15日と16日
2月の21日と22日ではないかとすると、ガルシアはまさにその
通りの日だと語る。その日は最初の二件の事件が起きた日だと
語る。
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ニュージャージー州・チェリーヒル付近でここ一年の間に三名
の少年の誘拐が起きる。過去二回の事件を見ると24時間以内
に殺害され、森の中に雑に捨てられていたことや、大胆にも
家の寝室から子供を誘拐して殺害していることから、その
接点を探っていく。比較的すぐに容疑者が見つかるのだが・・

どういう訳か同じ日に見たコールドケース4」の17話
兄が弟を殺害するというエピソードで、コールドケースの
場合には衝動性は有るけど同時に罪悪感を持っているのに
対して今回の事件は殺害したものにはまるで罪の意識の
ない社会病質者であること。
この手の子をどう扱うべきなのかまるで分からないけど、
犬が殺害されたという時点でもう少し子供を疑っても良かった
のだろうなと思う。
コールドケースの場合には親の偏った愛情が引き金となった
り親の期待の重圧などが感情を抑えられないところに繋がって
いたけど、この子の場合にはまさに人としての理性そのもの
が欠落してしまっている。

プレンティスが両親から話を聞いている際に、突然ダニーは
遊んできても良いか?と告げたときには相当違和感があるな
と思って見ていたけど、母親はまだ何が起きたのか分かって
いないとしてその場を収めようとしていたけど、実際には
人の生死の痛みは分かる年だと思うので、ちょっと異変に
気がつけない結果が不幸を招いてしまった感じだった。

比較的早い段階で性犯罪者リストから容疑者が捕まったので
不自然だなと思っていたけど、可能性としてはダンの幼なじ
みの刑事による犯行という線も最後まで見ていて消せるもの
がなく、特に容疑者のロリンズが逃走した際に発砲する
辺りは彼が容疑者である可能性をより深めていった感じ。

凄いのは友人のために自分が犠牲になろうとしている姿が
あること。カイルの両親の人間性もすばらしいのだろうけど
この警察官もとても良い人だったのだろうね。

社会病質者という意味では二件の誘拐殺人をした男も十分に
その傾向は有る。
性犯罪者とはまた違って、理性のメーターが完全に存在
しない人間というのは怖いなと思う。

個々のプロファイラーたちがイマイチ目立たなかったけど、
大抵悲しみが大きい場合には、お互いを責め合い余所余所し
くなるのに対して、マーフィー家は最初から結束力が高かった
という点を上手く見抜いたところは流石だったね。

■過去の事件




■偉人の言葉

バートン・グレビン

「子供を失うのは、自分の一部分を失うのと同じだ」

アンドレ・モーロワ

「家族がなければ、人はこの世界でただひとり、寒さに震えるしかない」

■使用された曲


デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年

ビル・ランカスター (Spencer Garrett) チェリーヒルの刑事
ダン・マーフィー (John Allen Nelson) 父親
ヒュー・ロリングス (John Billingsley) 43歳、誘拐事件犯人
サラ・マーフィー (Gretchen Egolf) 母
ダニー・マーフィー (Kendall Ryan Sanders) 長男
Mrs.シーガー (Caroline Bielskis) ジミーの母
Mr.シーガー (Mark Arnold) ジミーの父
カイル・マーフィー (Robbie Tucker) 次男、7歳
--- (Joy Sudduth) Reporter
--- (Samantha Zweben) Reporter
--- (Anthony Nacarato) Uniform Police Officer
--- (Ethynn Tanner Cerney) Front Yard Boy
--- (Jon Barton) Swat Leader
--- (Nicole Kunz) Call Girl

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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