クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン4

製作総指揮: マーク・ゴードン

http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s4/




 

May 6, 2009
第23話 トラック・キラー Roadkill

脚本/Dan Dworkin、Jay Beattie 監督/Steve Boyum
--------------------------------------------------------
オレゴン州ベンド
シャノン・メイクリー(43歳)は、電話しながら駐車場にいくと
自分の車に乗り込む。車は人気の少ない山道を通る中で、突然
エンジンがオーバーヒートを起こして車が止まってしまう。
原因を特定しようとしてボンネットを開けるがお手上げ状態で
しかも不運なことに携帯は圏外を指していた。仕方なく歩いて
助けを求めに行こうとする中で、突然ピックアップトラックが
近くを通りかかり車のところで停まる。シャノンは助けて
くれるものかと思い近づくが、予想に反して相手は不気味に
近づくとシャノンめがけて車をぶつける。

ガルシアは朝から偏頭痛に悩まされていた。
今夜は「スチールワンダー」の一挙放送があるのでそれまでに
治って欲しいと呟きつつ、パソコンの画面に目を通す。
するとガルシアのオフィスにケビンがやってくる。
ケビンはこれから仕事の面接があるのだとし、国家安全保障省
に勤める友人からのヘッドハンティングが有った事を告げ、
サイバー戦争の分析官を捜しているのだという。仕事は最先端
の事を扱うのだという。ガルシアはフォートミードまで毎日
通うことになるのか?と問うと、実は海外勤務になりそうだと
語る。極秘のプロジェクトなので場所は知らされていない事を
告げ、これから最終面接があるのだという。話は2、3週間前
に来た事を告げ、ハッキリしてからガルシアに話そうとしていた
事を語る。遠距離恋愛は大変なのでガルシアもBAUを辞めて
一緒に来ないかと誘う。ガルシアは即答は出来なかった。

そんな中、プレンティスは車で人をひき殺すシリアルキラーが
発生した事をみんなの前で語る。12日間に2人がひき殺された
というもの。一人目は朝ジョギングをしていてたマリア・
デルガド(23歳)、二人目は車がエンストしていた際に山道で
ひき殺されたシャノン・メイクリー(43歳)だという。
同一犯である根拠は何なのかとモーガンは尋ねると、二人と
も一度轢かれた後にまたバックしてもう一度轢かれているのだ
という。タイヤは共に大型のオフロード用のもので車高が高く
SUVかトラックである事を語る。タイヤ痕からでは車種が特定
出来ない事を告げる。
シリアルキラーには車好きが多いという事は明らかだとする
のはリードだった。ビックテイカーノリーは車に名前を付けて
いたという。ロッシはマーダーマックの事だろうという。
プレンティスは現場の状況から今回の事件は場当たり的に犯行
のように見えるというと、ロッシは殺しやすい相手をランダム
に殺している可能性があるという。しかし人を轢いているので
車のフロントは相当ダメージを受けている筈だと語る。

現場へ向かう中、シリアルキラーについて語り合う。
犯人は男だろうとし、暴力的ドライバーの場合殆どは男性だ
というホッチ。男性は車に執着する人が多いと語ると、
JJは、シャンプーはしないのに洗車をする人とか多いわよねと
語る。プレンティスは男は車とアソコは大きい方が良いと思って
いる人が多いのだと語る。車による犯行は代償行為であり、
肉体に自信を持っていない人ほど、車は力や支配の快感を得る
もので、身を守る事も出来るという。その心理はレイプ犯に
近い物があるとリードは語る。

しかし被害者に共通するものは何なのか。
シャノンは白人で商品トレーダーをしており、マリアはヒスパニ
ック系で大学院生でありトライアスロンの選手だという。共通
するのは女性だとする性別だけだという。

オレゴン州に到着すると二つの現場にそれぞれ分かれて調査に
いく。シャノン殺害現場を尋ねるのはロッシとモーガンだった。
現地捜査官のクインから案内を受ける。この現場は携帯電話が
入りづらい場所であり、被害者は海外専門のディーラーをして
いるので、仕事の時間帯は普通の人とは多少の違いが有ったよう
だと語る。場所を見る限り犯人にとっては理想の場所だなと
ロッシは呟く。
一方マリアの現場に行くのは、プレンティスとホッチナーだった。
フィーダー捜査官から現場を案内してもらい現状を聞く。
ここらはトライアスロンとしても上級者向けであり、林道に入ろう
としていたのだろうと語る。しかし見晴らしは良いので後ろから
尾行されていれば分かるのではないかとすると、ホッチナーは
これは偶然とは思えないという。近くに待ち伏せしていたで
あろう車のオイル跡が見つかり、これは計画的だと語る。

リードはそれらを受けて待ち伏せしていたのであれば犯人には
動機が存在する事を告げ、被害者の行動を把握していた筈だと
語る。車のエンストはウォーターポンプのオーバーヒートである事
が分かるがこのトラブル自体は車にはよくあるものだと語る。

捜査本部にシャノンの夫・ポールがやってくると、マリアの
写真を見せて妻との共通点を探そうとするが、マリアの事は
見たことが無いという。不審者を見たことが無いかと訪ね、
恐らく犯人はSVUかトラックに乗っている事を語る。すると
木曜日に荷物が届くことになっていたので部屋の窓から外を
何度か眺めた際に家の近くにトラックが停まっていたことを
告げスモークガラスを全面に貼っていた事を語る。
--------------------------------------------------------

車で女性が2名連続して轢かれる事件があり早々にBAUが捜査を
開始する。当初は場当たり的犯行で、無差別的犯行かに思われ
たが、プロファイルを少しずつ固めていく内に、情報の一つと
して自分がシリアルキラーを生み出してしまったのではないか
とする人物が捜査本部に現れる。これまで誰にも言えずに
悩んでいた結果、テレビを見て出頭してきたというが・・・

事件としては、もの凄く迷惑な話で、何を血迷ったのかって感じ
のエピソード。
人間の記憶が如何にいい加減なものなのか。そして人間の精神
状態・精神構造は複雑で、被害者意識と加害者意識に関して
二人の人物が思い込みによって倒錯しているところなど、なかなか
一筋縄ではいかない流れだった。

どちらも人為的なものが引き起こしたものが発端だけど、
愛するものの死というのが如何に人に及ぼす影響が大きいの
かを改めて感じさせる。

加害者ではないかとしてやってくるマジメなギルは、母を
失っていること。被害者ではないかとする男性は、妻を
失っていること。いずれにしても赤い色のクーペだとする
色と車種の印象だけは深く脳の中に刻まれていて、現実を
逃避する中でも鮮烈に残っている様だ。

周りで異変に気がつく人が居れば良いのだろうけど、そこまで
追い込まれている人物が孤立している立場であるという事も
当然ある事だとは思うので、そういう場合にはなかなか気がつ
かないのだろうね。

犯人が特定出来た後、現場に真っ先に向かったホッチナー
たちの車が横から追突していたけど、ホッチナーってつい先日
まで脳しんとうでヤバい状態だったので、またしてもそんな
危険な事をしても大丈夫か心配になった。

迫り来る車の恐怖は映画「激突!」に見るものがあるな。
ホッチナーがあれだけの激突をしたのにまだ動くのかと
ばかりに凄い馬力で猪突猛進するその執念みたいなところが
悲しみではなく生に対する拘りとして繋がっていければ
良かったのだろうね。

ガルシアはケビンと離れないが為にハッキングして計画を
頓挫させたけど大丈夫なのか。
有る意味執着という意味では怖い女性って感じにも思える。

最後はJJの気遣いにちょっぴり救われたかな。


■過去の事件




■偉人の言葉

ブース・ターキントン

「私は車というものに不安を抱いている。猛スピードで前に進む
ということは、文明を後退させるのではないだろうか」

マハトマ・ガンジー

「人の声が届かないほど遠くにも、静かなる善意の声は届く」


■使用された曲


デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年

クイン (Timothy Carhart) オレゴン州・ベントの刑事
ギル・ボナー (Dale Midkiff) かつて車で人を轢きそうになった
リッジウェイ (Jim Meskimen) リハビリ施設・エーデルマンハウス医師
ケビン・リンチ (Nicholas Brendon) ガルシアの彼氏、技師
フィーダー (Gerald Downey) オレゴン州・ベントの捜査官
シャノン・メイクリー (Andi Carnick) 43歳、商品トレーダー
ポール・メイクリー (James Nardini) シャノンの夫
ペイジ・ボナー (Debra Milano) ギルの妻
イアン・コークリー (Craig Baxley Jr.) 車椅子の犯人
Mrs.バーク (Tracey Leigh) ギャレットの妻
ブレイク (Keith Burke) ギルの同僚の黒人社員
--- (Chris Pauley) Tech
シーラ・コークリー (Juliana Dever) イアンの妻、転落で亡くなる
ルイーズ・ボナー (Caitlin Carmichael) 娘
ビクター・コステロ (Edward Conna) フットドクター、3人目被害者
--- (Jon Barton) Swat Leader
ギャレット・バーク () サイクリング

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system