CSI:科学捜査班
CSI: Crime Scene Investigation
(シーズン11)

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http://www.watch-csi.jp/csi/csi11episode.php




 

Oct. 21, 2010
第5話 ゴミ屋敷の法則 House of Hoarders

脚本/Christopher Barbour
監督/Alec Smight
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エイカーズミッチェルは二度目の通報(430b)を受けて、マル
タ・サンディエゴ
の自宅を訪ねる。中から異変を感じて殺人
(419)の可能性もあるとして二人は応援を要請しつつ、エイカ
ーズはドアを蹴破って中に入ろうとする。しかし
室内はゴミ屋敷
でドアにも中からゴミが圧迫していて容易には開かない状態だ
った。
裏庭から中に入るニックとサラ。
臭いからは人間の腐乱死体がある事は明らかだった。
マルタの家は
役所からの通報で市民の安全の為にマルタ家に清掃
を命じられていた
。期限は次の金曜日だった。
ニックとサラはゴミ屋敷を二手に分かれて捜索する。巨大なネ
ズミに悲鳴を上げるニック。そんな中ニックは床に落ちていた
宿主のマルタ・サンティアゴの
遺体を踏んでしまう。サラから
は皮肉を言われる様にニックの遺体を踏んだ時の写真を撮られる。

グレッグも応援のためにゴミ屋敷に入ってくる。まるで屋敷の
構造が分からない為にサラは天井に北極星を作ってそれを頼り
に現場に来て欲しいという。グレッグは遺体を見てグレッグが
相当苦労しそうだとして、絨毯と溶けた遺体が一体化している
のだという。
しかしそんな中、突然宿主の
マルタの声がどことなく聞こえてくる
マルタは不審者がいる事を知って警察を呼ぶと
告げるが、自分たちは警察だとして出てくる様要求する。
Dr.プレスコットの話ではゴミの撤去は来週のハズだとするが
腐乱死体が出た事を語る。あの家にはアナタ以外が居たのか?
と問うとここには私の人生が有り、居るとしたら幽霊だという。
マルタは遺体の服を見ると、ダイアナの服だという事を知って
遺体は娘だと考えてパニックを起こす。

少し遅れてデビッドが遺体を運び出す為にやってくる。
グレッグと一緒にカーペット毎遺体をモルグへと運び出す。

アルとレイモンドはモルグで遺体を調べる。
被害者は
20歳台前半、死後5日から7日経過しているという。
母親は同じ家に過ごしながら一週間娘の遺体に気がつかなかっ
たのか。
死因は硬膜外血腫だとすると、レイモンドは即死で
はないなという。頭に何かで一撃喰らっているような血が流れて
いた。骨の傷を診る限りバーコード状の傷で、現場は物を捨てる
事を拒む人故に凶器は残されているのではないかという。

マルタの家を調べていると家族写真が有り、遺体のダイアナ
以外にも息子のジュリアンと娘のアリサが居ることが解る。
双方とも成人になっているとのこと。
サラは現場で血痕を発見し調べると、大量出血したであろう
形跡を見つける。
ルミノールでは血痕らしき形跡が有るが、
このゴミ屋敷の場合、ネコの糞尿にも反応してしまうので
正確には血痕かどうかはわからないという。サラは
過酸化水素水
を振りかけて調べて見れば良いという。もしもそれを掛けた
際に泡が出れば血痕だという。泡が出たことから血痕で確定。
しかし何者かが遺体を片付けようとしていたのではないかと
する疑いが分かる。
仮説としてニックはマルタがDr.から行政命令でゴミの処分
を言い渡されていたので、
ダイアンがゴミの片付けに来た所を
処分しようとする娘を止めて母親が殴り殺したのではないか?

と推察。

そんな中外でミッチェル刑事と外で言い合いをしている声を
聞く。サラは外に出て話を聞くと、自分はマルタの息子だという。
ここで殺人事件が起きた事を告げ、被害者はダイアナだと語ると
ジュリアンはショックで涙する。ダイアナと最後に話したのは
いつかと尋ねると、ゴミの強制撤去命令が出ているのでダイアナ
からジュリアンに片付けを手伝って欲しいと連絡を受けたのだ
という。更に妹が居るハズだがどこに住んでいるのか?と問うと
アリサとは暫く話していない事を告げ、あの子はとても気難しい
子なんだという。こんな家で育ったのである意味仕方がないと。

この家を担当しているDr.プレスコットから話を聞く。
マルタが娘を殺せると思うか?という問いかけに、それは無理だ
ろうと告げる。彼女は物をため込むだけだという。現在彼女を
担当して2年が経過したが身なりは清潔で
司書として社会生活
は自立している
のだという。しかし
室内に物をため込むには
幾つかの精神疾患が重なっている
事を語る。物をため込むことは
捨てられないというだけでなく、彼女に取っては思い出を守る
ことで、
彼女に取っては家族が全てなのだという。周囲の雑多
を遮断してしまう所が有り、重傷度のレベルとしては最高レベル
だったという。
恐らく遺体が有ったとしても気にしなかった
のではないかというものだった。
Dr.がマルタに話を聞く。先週にマルタとダイアナが一緒にいた
のをDr.は見ていたのである。ダイアナは何かを見つけたと
語っていたとし、自分はダイアナがゴミを捨てるのを止めたがっ
ただけだと語る。その際床についた血は上から書籍が落ちて来た
でぶつかったものだという。彼女は大丈夫だと語り自宅に戻った
がその後遭っていないとの事だった。
ダイアナは一体何を見つけたというのか?

そんな中、サラとグレッグとニックが室内を捜索していると
突然猟銃が落下し暴発する。あまりにリスキーな家に思わず
笑ってしまう。そんな中でゴミの中には
別の白骨体がある
事に気がつく。ダイアナはこれを見つけたと言っていたのか。

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通報を受けて現場に向かった刑事たちは、そこがゴミ屋敷で
有る事を知る。中から腐敗臭があるということで、中を調べる
と腐乱した遺体が有る事が分かる。そこに住む長女のダイアナ
が被害者だと分かるが・・・

ドラマとしては今回のゴミ屋敷を通して、ニックとサラが対立
するという構図だった。ゴミ屋敷に至る要因をサラは
重要視したのに対して、ニックは理由はないと考えたことで
二人はちょっぴり険悪なムードへと発展していく。

サラがニックに対して興奮するのを見るとちょっぴり唐突感が
有ったのは確かだし、ニックがゴミ屋敷・遺体の件に対して
理解出来ないとするしたものが有ったとしてもおかしくはない。
何せ子供の遺体が有っても分からないという辺りは完全に病気
だしね。

驚くべき事はサラの壮絶な過去の家庭環境が描かれたこと。
仲間にも言えないようなことを今回の事件の家族の一人で
有る長男のジュリアンに語るのだから不思議だ。
母親が父親を殺していたとする事実は、過去にも描かれている
様だけど(CSI:ブログさんによるとシーズン5の#13「人形の牢
シーズン8の#7「ラスベガスに別れのキスをで言及され
ているようだ。)、すっかり忘れているな。

ただ気になったのは今回の母親は夫からDVの被害に遭っていた
という事実が有ったのだろうか?
アリサが母親に対して、兄や父親を追い出したみたいなことを
語っていたので、それを示唆していたのかなと思う所も
有ったけど、愛する夫の死だけでも、家庭を愛するものが
おかしくなっても不思議ではない。
アメリカらしくゴミ屋敷の症例も研究されており、色々と
分析していた。

最後のニックとレイモンドのやりとりは哲学的部分も有ったり
所有に取り憑かれた現代の商業主義的社会に対する批判的な
視線・主張も見え隠れしていた。
シーズン11は、奇抜な価値観の対立のエピソードが多いの
だけど、今回も人間の二つの傾向として、所有と存在を指摘
していた。所有の傾向を持つ人間は物や財産、人までも手に
いれようとするのに対して、存在の傾向を持つ物は経験を
重視し、他者との交流や分かち合いに意味を見出すのだという。
このドラマの中でも捕食者という表現が使われていたけど、
前回の草食系・肉食系の関係のように、違った形で人間の性格
傾向を描いたものなのかもしれない。

それにしてもあれだけ遺体があるというのは恐ろしいね。
ラスベガスの土地柄らしく、すぐに遺体が腐ってしまうのだ
ろうけどね。

最後はニックとサラが仲直りとばかりにビー玉を引き合いに
出してギルの言葉を引用していた。「人生が手におえなくな
ったらまかれろ!」とのこと。

ヒ素が毒として使われたという辺りは、ガリレオシーズン2
最終話を思い出させたな。

キャサリン・ウィロウズ (マージ・ヘルゲンバーガー) CSI(新主任)
レイモンド・ラングストン (Laurence Fishburne) LV.1捜査官
ニック・ストークス (ジョージ・イーズ) CSI
サラ・サイドル (Jorja Fox) s10で復帰
ジム・ブラス (ポール・ギルフォイル) 刑事、警部
アル・ロビンス (ロバード・デヴィッド・ホール) CSI検死官
グレッグ・サンダース (エリック・スマンダ) CSI研究員
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
ソフィア・カーティス (Louise Lombard) CSIから刑事へ
ウェンディ・シムズ (Liz Vassey) CSI (DNAラボ)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) ラボ
ヴァルタン (Alex Carter) 刑事
ジョー・メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 刑事
ボビー・ドーソン (Gerald McCullouch) CSI、銃弾検査
ヘンリー・アンドリュース (Jon Wellner) CSI
ミッチェル (Larry Mitchell) 刑事
サム・ベガ (Geoffrey Rivas) 刑事
エイカー (Larry Sullivan) 刑事
デブリン (DeLon Howell) 刑事
アーチー・ジョンソン (Archie Kao) CSI (PC分析など)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) CSI、指紋
ウィリアムズ (Gabriel Casseus) ベガス署の刑事
アンディ・エイカーズ (Larry Sullivan) 刑事

プリシラ・プレスコット (Annie Wersching) 医師
マルタ・サンティエゴ (Bertila Damas) 母親
ジュリアン・サンティエゴ (Ramon De Ocampo) 息子
アリサ・サンティエゴ (Georgie Flores) 次女
マシュー・プライス (Hugh Douglas) 16歳、死体

ダイアナ・サンティエゴ () 長女
ライアン・ホフ () 17歳、アベニューオブケア
デリック・ケネディ () 16歳、アベニューオブケア

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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