CSI:科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン1) http://www.watch-csi.jp/csi/

May 17, 2001
第23話 CSI解散の危機 Strip Strangler

脚本／Ann Donahue
監督／Danny Cannon
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嵐の夜、寝室で寝ていたアイリーン・ジェーン・スノウは
床板がきしむ音で目が覚める。フードを被った人物が突然
彼女の前に立つと、アイリーンを殺害する。

ブラス警部はギルがやってくると事件捜査でこれまで分かった
事を報告する。一緒に通勤している女性がアイリーンの異変
に気がついて通報してきたのだという。これで同様の事件は
3件目。どの人物も長身、黒髪の女性が被害者だった。
一人目の被害者トレイシー・バーグは地下室で、二人目の
被害者・オードリー・ヘイズは公園で襲われていた。
三件共に手口が同じで、容疑者は顕示欲が強く、頭を殴り
凶器は現場にあるものを使うこと。意識朦朧としたところに
バルビタール系の睡眠薬・アミタールを飲ませた後に自由を
奪うと被害者を縛り上げて器具を使ってレイプし、最後は
絞め殺してシーツに射精をするのだという。そして死体には
いつも同じポーズをさせるというものだった。
サラは現場に来ると絶対に許せないとして感情をあらわにす
る。それを見たギルは感情を入れすぎるなと告げ、犯人は
捕まらない自信があるのだろうという。犯人は捕まえるまで
は決して犯行を辞めないとギルは告げる。

アイリーンの被害現場でローラーや粘着テープを使用する
が髪の毛一本見つからなかった。掃除機をかけたのか?と
疑うサラは犯罪者が現場の物を使って犯行を犯すならば掃除
機も現場にある物を使う筈だとしてクローゼットを調べる。
するとゴミパックが抜き取られている事を知る。とりあえず
指紋が検出されるか調べるよう告げる。
ギルは性犯罪の前科のあるものを調べて欲しいことをブラス
に告げる。ウォリックはのぞき程度の犯罪者が殺人を犯すか?
と問うが、ケーキと同じで一欠片のつもりが結局一個食べる
ものになるのだという。そんな中ウォリックはシーツから
一本の毛が有るのを発見する。

保安官はギルを呼び出すと、FBI捜査官がこの事件に於いて
捜査協力をしたいと申し出ているという。ギルの前にカルペッ
パー捜査官がやってくると、カルペッパーはギルが虫に詳しく
捜査を解決している事を知っている事を告げる。今後の捜査
は私を通してやってもらうというと、ギルは反発し、事件
捜査は引き渡さない事を告げる。あくまで協力するだけだと。
カルペッパーは事件の事を"ストリップ絞殺魔事件"だと告げる
が、ギルは単なる連続殺人事件だと語る。

そんな中オライリーが目撃者を見つけたとして連れてくる。
目撃したのは警備会社でガードマンをしているシド・ブース・
ゴーグルという男性だった。ゴーグルはギルのことは新聞など
を見て活躍を知っているという。昨日不審車両が急発進する
のを見かけたとの事だった。手伝えることがあれば何でも
言って欲しいと告げるが、協力すると言って亡くなったもの
が過去にいる(第13話 大爆破 絶体絶命より)として呟く。

アルはモルグで遺体を検視する。
分かったことは前回とほぼ変わらないという。アミタールを
飲ませた後に薬の効果がある6時間程度拷問されていると
いう。レイプした器具は不明だが、子宮の内壁にプラスチック
の破片が見つかったという。また繊維痕が発見されている
とし、喉の奥と前歯に付着していたことを告げると、タオル
を使って猿ぐつわをしていたのだろうという。タオルだけは
唯一外部から持ち込んだものだと告げる。

グレッグは精液検査をすると、前2件と同じDNAが検出された
とのこと。しかし顕微鏡で調べると何か赤い物質が見られる
という。キャサリンはその謎の赤い物質を調べてと告げる。

キャサリンの元に保安官がやってくると、彼女に意見が
聞きたいとして、昇進話をちらつかせて、ギルが自分の
言うことを聞かずFBIに非協力的な行動を取っていることに
対する圧力をかけていくのだった。
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■政治色の強いエピソード

シーズン1は取りあえず科学捜査班のことを回りに認知させる
という意味合いの強いシーズンだった。
「クリミナル・マインド」でもシーズン当初はプロファイル
捜査を否定されて相当地元警察と捜査権争いをしたり、
プロファイルなんて所詮は机上の空論ではないのかと言われて
いた時期が有ったよね。

シーズン1でも冒頭の頃はブラスとギルが同じ土俵に居たり
したけれど、ブラスの左遷によって今度はエクリーとブラス
の対決の構図になり、そしてシーズン最後には保安官との
争いの構図が明らかになった。
FBIがこれ程無能なものとして描かれるのもある意味滑稽だ
けど、ホント、カルペッパーという男は何にもしないのに
ただただ功績だけを持っていくというとんでもない捜査官
だった。

キャサリンが主任になるチャンスに恵まれるも、実力で勝ち取り
たいとしてギルの事を蹴落とそうとはしなかった。

■連続殺人事件

今回は一つの事件を全員で担当した。

ドラマの冒頭で事件の概要を説明していたけど、どの事件も
同じような傾向が有るとしていたけど、一件目は地下室で
起きたとか二件目は公園で起きたものだと語っていた事から
も全く共通性など無いようにも感じる。

ギルがFBIと協力を拒んでいる件で、みんながギルに説得する
シーンを見ると、「One Tree Hill」のシーズン2でルーカスが
検査を受けずに頑なに拒むのを見てカレンが友人たちに頼んで
受けさせようとさせる流れに似ていた。

被害者達は同じスーパーを利用してたことから、サラが
おとり捜査をする訳だけど、そう簡単に引っかかるとも思えない
し、3時間もスーパーでウロウロしていたという辺り、寧ろサラ
の方が不審者に思えるし、FBIや捜査官があれだけ回りを彷徨い
ていると、あからさまな方法で誘拐するとも思えないけどね。

「過去を調べれば未来が分かるんだ」とするギルの説得も
空しく、結果としてサラはFBI主導のおとり捜査に協力した。

証拠品としてはDNAを採集した際に赤いものが混ざっていた事。
グレッグが分析した結果、C12H22O11 NaCl H2Oだという事で
ケチャップだと判明。

ニックがホテルの部屋を調べた際に記者のリンダがスクープを
求めて現場に踏み込んでいたけど、完全に証拠を汚染させる
行為で、今のCSIならば逮捕されているところだな。
そしてニックがそこで分厚い手袋の切れっ端を見つけるけど、
あれだけウォリックやサラが現場を調べたのに調べ残しが
有る不自然さがなんとも言えない。

ギルは保安官から自宅謹慎とも言える二週間の休暇を与えられ
自宅でくつろぐ姿が有った。自宅が初めて公開された瞬間
だったかも。偏頭痛の薬を飲んでいたり、キャサリンが勝手
に部屋にズカズカ入り込んでくるという暴挙も有ったけど、
最後は仲よさそうにしてみんなで珍しく食事を取るシーンが
描かれた。

犯人は現場に戻ってくると予測した通り、自称警備会社の
男だった。如何にも犯人だと思わせるものだったけどね。

また連続殺人だと分かった際にブラスはミランダの犯行では
ないかとしていたけど、シーズン1でシーズン序盤を盛り上げた
ポール・ミランダのことだと思う。

そして何よりも今回キャサリンがギルを助ける為に犯人を
射殺。ギルは自分の為に発砲させて済まないと謝罪していた
けど、一人で容疑者邸にいくのは危険すぎるよね。