CSI:科学捜査班
CSI: Crime Scene Investigation
(シーズン2)

http://www.watch-csi.jp/csi/





29 Jul. 2003
第16話 儚い人生 Primum Non Noncere

脚本/Andrew Lipsitz
監督/Danny Cannon
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アイスホッケー。
アマチュアのサンデーリーグに於いて、エリアフィフティワン
のチームのテリーは試合に出場する。しかしテリーは敵からの
激しい攻撃を受け壁に激突して額に裂傷を負う。すぐにチーム
ドクターのストックウェルから治療して試合に出させて欲しい
という。今すぐに傷跡を縫って鎮痛剤を出して欲しいという
もの。ドクターとしてはマイルズと変わるべきだとするが、
その静止を振り切り試合に出場する。いざテリーはゴールチャ
ンスを得てシュートするが、その反動でゴールキーパーに
ぶつかりチャージの反則を取られる。メンバーがみんな近づく
と反則をしたテリーに攻撃を加えるようにして覆い被さるもの
や庇う為に覆い被さるもので下敷きになり、テリーは死亡する。

ギルとブラスとサラとキャサリンはアイスホッケーリンクへと
やってくる。セカンドピリエドで顔に怪我をして、サードピリ
オドで致命傷を与えられたのだろうとのこと。男のスポーツは
その名の借りた暴力だというサラ。スポーツにだって面白い
ものはあるというギルは野球こそ最高のスポーツだという。
サラは数字分析が成り立つスポーツだからこそ好きなのでは
ないかとすると、ギルは野球はスポーツとして美しいもの
という。美しさは君にもあるというギル。

ゴールから氷の上を調べていこうと語る。
スティックは破片、そして血痕などが氷上には存在していた。
製氷車がやってくる。

ドクターのストックウェルによると治療中に一度意識を取り戻した
ので蘇生措置をとった事を語る。自分は試合には出ないように
言った事を告げる。
話を聞いたキャサリンは、何の為に試合などするのかとして
傷ついてまでスポーツするのが理解出来なかった。すると
トミー・スコンゾは欠けた歯を見せながら誇りのためだと語る。

ギルはサラに対して「いつまでも見てみたいものが3つある」
いう。流れる川と燃えさかる火事、そしてぐるぐる動き回る
ザンボーニだという。サラはチャーリーブラウンかと呟く。
ザンボーニを調べると、中から欠けた歯が見つかる。更に機械
が氷の表面を削ってつもった氷の中には欠けた歯の別の部位が
有るだろうと語る。

一方ニックとウォリックはカジノホテルのバーへと足を運ぶ。
そこでは現在ジャズシンガーのリリー・アイバースが歌を
歌っていた。その姿を見たウォリックは彼女に対して特別な
感情を抱く。
殺人課刑事のサイクスが遺体が発見された楽屋へと案内する。
被害者はスタン・グリーヴィー(35歳)。サックスプレイヤーで
有りウェイトレスが発見したものだという。口の泡が誰から
拭かれているとして、救命士が拭いたのかと問う。また牛の皮
が歯の間に挟まっている事を知る。
腕を縛った痕があることから、被害者は麻薬の過剰摂取による
死亡の線が高かった。まるでジャズシンガーのコルトレーンにソックリ
だという。
しかし麻薬の注入する為の道具が無くなっていること。
コースターがテーブルに二枚有るのに、グラスは一個しかない
事を告げ、誰が道具とグラスを隠したのかと問う。またテーブル
にはコンタクトレンズが落ちていた。
リリーはステージを終えるとやってきて、何が起きたのかと問う。

モルグに居るアルの元にギルは合流する。
被害者の体内からはキニーネが検出されただけだという。マラリア
の予防とかジントニックの飲み過ぎの男なのではないかという。
痛み止めは相当飲んでいた筈で、体には無数の傷が残っていると
いう。アルはチームスポーツには何の意味があるのかと問うと、
ギルは公明正大・社会のひな形だと語る。みんなが同じ目的を持ち
同じルールで動く。いかさまをすれば、処罰を受けるもので、
現実社会と同じだろうという。被害者のテリーは株屋をしている
ことから、競争意識の強い人物だったであろう事を告げる。
アルによると死因はハッキリしていないという。けい動脈を
スケートのエッジで傷つけられたところも有るし、頭蓋底動脈
にも損傷があるという。倒れて一番下になったから死んだもの
なのか、それとも死んだから倒れたのかも今の所分からないと
語る。
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 ■アマチュア・アイスホッケーの選手殺人事件

捜査担当:ギル、キャサリン、サラ
被害者:テリー

アイスホッケーのリンク内で起きた殺人事件ということで
事件性が有るのかさえ、ドラマの冒頭の展開を見ていると
疑わしきものが有る。明らかに事故ではないかという視線が
有り、ドラマでは計算して選手たちが被害者の上に倒れて
いくという姿には見えなかったので事件性はないものかに
思われた。

話を聞いていくウチに被害者は株屋で、投資したチーム
メイトの殆どは1万ドル近い株・投資の損害を受けている
事を受けてみんなで殺害したのではないかとの疑いが出てくる。

そもそも今回の事件では死因の特定が難しかったというのが
何よりも殺人事件にするのは難しいのではないかと思わせる。
製氷機から歯の欠片を見つけたりしたとしても、それが
直接の殺人の証拠にはならないしね。

遺体の状態から首もとをエッジのようなもので切られている
為に彼の元で下敷きになった一番下の人物がどさくさ紛れに
彼の首もとをエッジの刃で切り刻んだのではないかとする
疑いが出て、紅一点のジェーンが疑われる。
ジェーンがモテモテなのを知ってサラが私もスポーツを
やろうかと言っていたけど、サラもラボのみんなから愛されて
いるのに、自分自身気がついていないところが有るよね。

そして何よりも先週からの続きで、ギルに不審を抱いている
サラは異動届けを出していた事もあり、ギルはそんなサラ
の事を説得して踏み止められるのかに注目が当たっていたの
かも。冒頭からちょっぴり二人が険悪ムードだったけど、
ギルが「君にも美しいところがある」と語ったことでちょっ
ぴり機嫌も治ったかな。

スポーツとは何かという事を論議する辺りも興味深いものが
有り、先日見たBONES」のS5-8の中でブレナンたちが
スポーツの定義について語り合っていた姿が思い起こされる。
グレッグはチェスをしていた事を告げ、チェスはスポーツ
なのかどうかで語り合う。サラによるとスポーツの定義は
汗をかくことだとしたために、グレッグはセックスはスポーツ
なのかという意地悪な質問で仕返していた。

スポーツが男性的なものであるという事は否定出来ず、そんな
中に紅一点入っているものだから、バランスが乱れたところが
有ったのだろうな。

容疑者として浮上したのはトミー役のJeremy Ratchfordは
「コールドケース」でレギュラー出演しているヴェラ役でもお馴染み。

中国人金細工師の例えをギルが語っていた。
金細工師に詐欺にあったものたち123人は、みんなで復讐する為に
123人が少しずつその人間を食いちぎって誰が殺害したのか
分からなくしたというエピソードがなんとも象徴的だった。


■サックスプレイヤー殺人事件

捜査担当:ニック、ウォリック
被害者:スタン・グリーヴィー

カジノホテルに設置してあるバーの楽屋で起きた事件。
まるでドラマ「ラスベガス」に出てくる高級リゾートホテルの
「モンテシート」みたいだね。麻薬の過剰摂取によって死亡
したことには間違いない様だがそれが果たして殺人なのか、
それとも自らそれを知って過剰摂取で亡くなってしまったもの
なのか。
事件性があると感じたのは、現場からコカインの注射器が亡くなって
いること。またコカインの純度があまりに高いことも有り、
通常麻薬の売人ならば不純物を混入させてかさ上げして儲けるもの
だという事情から、純度が高すぎることに疑問が持たれる。

ゴミ箱を漁った結果、注射器がリリーのスカーフと共に発見され
たことで、シナリオの流れ上良い感じの関係に発展していった
ウォリックの相手・リリーが容疑者ではないかとされるが、
注射器の指紋はリリーではなく、マネージャーのビルと一致。
しかしビルは亡くなったスタンには8歳になる息子がいるのだと
して麻薬で亡くなったということを隠したいが為のものだという
事が判明する。

最終的には2枚あるコースターのカラクリが事件を解決に導いた。
二枚のコースターの中に麻薬を挟んで売っていたバーテンダー
が殺意はないが、純度の高い麻薬を販売していたせいで、過剰摂取
で死亡してしまったというマヌケな事件。
リリーも同様に麻薬摂取していたけど、過剰摂取にはならなかった
のかな。
何故この手のナガシのシンガーたちは麻薬に手を染める人が多い
のだろうか。夜の街で活動する限り、その誘惑には勝てない
のか。

失意のウォリックがまたギャンブルに手を染めてしまうという
流れは、今回の被害者のスタンが依存症だった物語と対比される
ものがある。ニックはウォリックの上手いフォロー役に回った
のでウォリックがまたギャンブルに手を染めるということは
ないだろうけどね。

グレッグがビジュアルラボにいるアーチーから借りたとして
近視用のコンテタクトレンズで遊んでいた(様に見える)のが
印象的。アーチー三度目の登場はまだなのか。


ギル・グリッソム (William Petersen) CSI
キャサリン・ウィロウズ (Marg Helgenberger) CSI
ニック・ストークス (George Eads) CSI
ウォリック・ブラウン (Gary Dourdan) CSI、賭け事が好き
ジム・ブラス (Paul Guilfoyle) 刑事、警部
グレッグ・サンダース (Eric Szmanda) CSI
サラ・サイドル (Jorja Fox) CSI
アル・ロビンス (Robert David Hall) 監察医
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI
デビッド・フィリップス (David Berman) 監察医
ブライアン・モブレー (Glenn Morshower) 保安官

シャーロット・メリディアン (Susan Gibney) CSI職員
ジェナ・ウィリアムズ (Judith Scott) 検死官
ブライアン・モブレイ (Glenn Morshower) 保安官
コンラッド・エクリー (Marc Vann) 昼番のCSI主任
デビッド・フィリップス (David Berman) 監察医
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) CSI、指紋
レイ・オライリー (Skip O'Brien) 刑事
アーヴィントン (Greg Collins) 刑事
ジョー・メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 刑事
アーチー・ジョンソン (Archie Kao) 音分析官
ボビー・ドーソン (Gerald McCullouch) 弾を調べる

リリー・アイバース (Nicole Ari Parker) ジャズシンガー
トミー・スコンゾ (Jeremy Ratchford) 料理人
ジェーン・ギャラガー (Abby Brammell) エリアフィフティワン選手
ストックウェル (Peter Mackenzie) チームドクター
テリー・リバース (David Andriole) 株屋、被害者
サイラス・ロックウッド (Jeffrey D. Sams) 殺人課・捜査官
--- (Anthony DiMaria) Bartender
ジョー・ベーカー (Dig Wayne)
--- (Joe Sperandeo) Hockey Player
スタン・グリーヴィー () 35歳、サックスプレイヤー


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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