CSI: 科学捜査班
CSI: Crime Scene Investigation
(シーズン7)

脚本/Sarah Goldfinger
監督/Jean de Segonzac

http://www.tv-tokyo.co.jp/csi7/
http://www.watch-csi.jp/csi/csi7episode.php


第8話 シンクロニシティ
Happenstance
--------------------------------------------------------
この日アマンダ・シンクレアは皿洗いをしている中、夫のゲイ
リーから明日着ていく紺のスーツの事を尋ねられてクリーニン
グ店から取って来ていないことに気がつく。クリーニング店・
"チェンの店"にTOYATAのレクサスを飛ばして取りに行くアマン
ダ。ついでに今日着ていた服を店に頼もうとすると夫のYシャツ
から女性の口紅が付着するのを目にする。車から降りた途端、
何者かに銃殺される。

一方同時刻、アマンダと一卵性双生児のジル・ケイスは、帰宅
後シャワーを浴びて身を綺麗にした後、自室で犬のリードを
使って首を括って亡くなる。

アマンダの遺体を調べるデビッド。
胸部に二箇所の銃創が有り、遺体は死後硬直が起こる前だから
死後4時間以内だという。遺体はクリーニング店の店主チェン氏
が店を閉める21時頃発見したもの。遺体の遺留品を調べると
携帯電話と車の鍵は残されていたが、何故かバッグだけが無く
なっていた。物取りの犯行ならば、車を盗んでいくハズなのに
何故バッグだけが盗まれたのか? ニックは現場周辺のゴミ箱を
捜索し、そこから被害者のバッグと犯人が強盗に及んだ際に
被っていたと思われるパンストが見つかる。バッグの中には
アマンダ宛の手紙が入っていた。差出人はドーラで、もう連絡
しないでと書かれていた。

検死室に運ばれてきた二体の遺体を見てようやく二つの事件の
被害者は一卵性双生児だと知る。アマンダの方が死亡推定時刻
が2、3時間早いことが分かり、可能性としてジルがアマンダを
殺害し、自ら自殺したのではないかと疑う。
携帯やアドレス帳を調べると互いの住所や連絡先が書かれてい
ない事を知る。二人は犬猿の仲だったのか?

アマンダの夫・ゲイリーに事情を聞きに行く。
妻は養子だと聞いたが姉妹ではなく一人っ子だと聞いていたと
いう。
アマンダに送られてきた手紙の指紋を調べるマンディは、指紋
の主が産みの母親・ドーラ・ポメランツのものである事を知る。

刑事のカーティスとニックはドーラの元へ行く。養子に出した
経緯を聞くと18歳の頃に双子を妊娠したが、子の親・チャーリ
ーはその頃ベトナム戦争に派兵され、半年後には遺体として
帰還したという。そこでドーラは精神的に不安定になり、養子
に出された事を知る。恐らく手紙の件は娘のティファニーが
書いたモノではないかという。ティファニーに事情を聞くと、
ドーラに送られてくる手紙には本人には内緒で全て目を通して
いるという。彼女は精神不安なために、遺産やお金をすぐに
施設に寄付してしまいそれを止めるための行動であることを
知る。

ゲイリーのYシャツに付着していた口紅はDNA検査の結果、ナター
ル・ペルドのものであると分かる。彼女はゲイリーが働く病院
に勤めていた。彼女に面会すると、彼女がアマンダの車に
傷つけていた事を知る。

一方その頃、アマンダを殺した銃はベビーイーグルと呼ばれる
イスラエル軍が使用する銃であることが分かる。
--------------------------------------------------------

今回は双子の姉妹が被害者。
ドラマとして面白いのは、互いに双子であると認識していない
状態で生活していたこと。不思議にも幼い頃に引き離された
二人だが、趣味が非常によく似ており、乗っている車やペディ
キュアの色、そして時計や通っている店など共通する点が
多いことだ。
皮肉なことに亡くなる日付まで同じ日の同じ様な時間になって
しまうという所が今回のドラマの味付けだった。

ドラマでは色んな容疑者が登場する。
アマンダ殺害に於いて最初に疑われたのは産みの親のドーラだった。
双子の姉妹が犬猿の仲でそこから殺意が芽生えたのではないかと
疑われたこともあった。
更に夫が愛人のナタールの結託して殺害したのではないかとして
家宅捜索までされる事態に発展した。

一方ジルの方の殺害容疑者としては、精神科医であり彼氏で有った
ガスが第一容疑者。
編集部では彼女の地位を蹴落とそうとする部下達が多数居る中で
彼女のデスクに有った鍵の付いた引き出しの中からUSBメモリー
が発見される。その中にはジェイクの撮ったピュリッツァー賞
の写真が合成であることを裏付ける証拠が残されていた。

結果としてこの事件が解決したのは、ジル周りの捜索に於いて
写真家・ジェイクの家宅捜索をした事が決定打だった。
彼の部屋の中には、アマンダを殺害したを証明する彼女の血痕
付きのシャツが有ったこと。更に自殺したと思われていた
ジルの首に巻かれていた犬のリードに付着していた皮下組織の
DNAはジェイクのものであったこと。

意外と遊び心に溢れていたシナリオだった。
ニックがマンディの為に、全米NO.1ヒットになったBarry Manilow
のMANDYを歌ってあげたり、検死官のロビンスは双子であり、
一人は死産した事で潜在的に今の職業に導かれたのではないかと
結論づけたり。またグリッソム宛てにウィリアムズ大学から
昆虫博士として講師の依頼があり、ウォールデンの本を読んで
いたことなど、とても興味深いものとなった。
最後にグリッソムの家にいくサラとは、何か二人の関係を臭わす
決定的な展開になると思ったのだけどね。その描写が無かった
のは残念。

ギル・グリッソム (ウィリアム・ピーターセン) CSIリーダー
キャサリン・ウィロウズ (マージ・ヘルゲンバーガー) CSI (新主任)
ニック・ストークス (ジョージ・イーズ) CSI
サラ・サイドル (ジョージャ・フォックス) CSI
ジム・ブラス (ポール・ギルフォイル) 刑事
ウォリック・ブラウン (ゲイリー・ドゥーダン) CSI
アル・ロビンス (ロバード・デヴィッド・ホール) CSI検死官
グレッグ・サンダース (エリック・スマンダ) CSI研究員
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
ソフィア・カーティス (Louise Lombard) CSIから刑事へ
ウェンディ・シムズ (Liz Vassey) CSI (DNAラボ)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) ラボ
ヴァルタン (Alex Carter) 刑事
ジョー・メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 刑事

アマンダ・シンクケア (Joanna Going) 主婦・36歳
ジル・ケイス (Joanna Going) グローブ誌の編集長・36歳
ドーラ・ポメランツ (Valerie Mahaffey) アマンダとジルの母
ゲイリー・シンクレア (Frank Grillo) アマンダの夫。医者
ヘンリー・シンクレア (Maxwell Huckabee) 息子
ジェイク・レノアール (Harry Van Gorkum) カメラマン・犯人
ガス・ホフマン (J.C. MacKenzie) ジルのカウンセラー
ティファニー・ヒューズ (Saige Thompson) アマンダの義妹
アリソン・シャラム (Kelly Smith) グローブ誌の部下
ナタル・ペルド (Sarai Givaty) ゲイリーと同じ病院の看護師

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system