CSI: 科学捜査班
CSI: Crime Scene Investigation
(シーズン7)

脚本/Carol Mendelsohn、Douglas Petrie
監督/Martha Coolidge

http://www.tv-tokyo.co.jp/csi7/
http://www.watch-csi.jp/csi/csi7episode.php


第9話 レジェンド・オブ・ベガス
Living Legend
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1970年代、ラスベガスを牛耳るマフィアのボスの一人・ミッキ
ー・ダンは1976年度に逮捕状が請求されたが、突如として居な
くなった。彼のトレードマークでも有った愛車のゴールドの
キャデラックと共に消えてしまったのである。

そんな中臨時ニュースが流れる。彼の愛車がミード湖で見つかっ
たというのである。メキシコ人の釣り客(フレディ・クルーガ
ー)が、キャデラックの先端に付いていた銃型のオーナメント
を釣り上げた事から発覚する。

その頃、カラオケナイトを開催していたバーで、マイケル・マ
イヤーズが歌う"ザッツ・ライフ"の曲に酔いしれる男性・ケン
・ビリーグスの姿が有った。男性は車椅子で毎週カラオケナイト
の時に訪れる常連客の一人。マイケルが歌を終えるとケンは
彼に一杯奢らせてくれと声を掛ける。最近では少なくなった70
年代の名曲を歌う人物との出会いに、ケンは久しぶりに高揚感
を覚えていた。マイケルとケンは意気投合し、ついには閉店ま
で飲み明かす。マイケルは車椅子のケンが帰宅するというので
表まで車椅子を押していくが、ケンの制止を無視して車椅子を
車が行き交う車道まで押していく。ケンは若者達が運転する
車に轢かれて亡くなる。

グリッソムとデビッドは現場検証のために現場を訪れる。
車椅子のブレーキ装置が緩んでいることから、何者かが強引に
嫌がるケンの車椅子を押して意図的に車に轢かせていた事が
判明。デビッドは遺体のジャケットからサイフを見つけて中
を覗くと、そこから一枚の写真が見つかる。5人の男性が写った
写真の中に、若かりし頃のケンの姿と、ミッキー・ダンの姿が
写っていた。顔にはバツ印が書かれていた事から意図的に彼を
殺害した事が分かる。
バーのウェイトレスのティナから話しを聞くと、二人は昨晩
仲良く写真を撮っており、更に飲んでいた高級酒のエルド・
レッドラガーの空き瓶が残っていた事から、DNAと指紋の照合が
容易に出来る状況にあった。
監視映像からもマイケルの顔はハッキリと写されており、何故
殺人を犯すのに身元がバレるのを恐れていなかったのか疑問が
残る。

湖から引き上げられたミッキー・ダンの車の中から白骨遺体
が見つかる。しかも白骨遺体の頭部には銃弾を受けた跡が見つ
かる。

一方ホテルの一室で男性・メイソン・カーターの遺体が発見
される。この部屋に泊まっていたのは老女・パメラ・ボーヒー
ズ。昨晩メイソンと共に過ごしていた売春婦から事情を聞くが
何も知らないという。メイソンの口の中からはケンの時と同様
の写真が見つかり、今日2件目の犯行だと分かる。

白骨遺体の銃弾を捜査していくと、38口径のラウンドノース弾
であることが分かる。
それを知ってウォリックはキャサリンにミッキー・ダンの伝説
を語る。それはゴーストライダーの話であり、それはダンが
行方不明になった頃、同時期に行方不明になった白バイ刑事の
サンチェスが化けて出てくるというもの。
この口径の銃は白バイの警察官が公式に使っている物だと告げる。
キャサリンは自分にもミッキーに対する伝説が有ると告げ、
16歳の時にミッキーと偶然出会い、誘われたことが有ったと語る。
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さて今回は映画好きの脚本家が描いたようなシナリオだった。

アメリカの都市伝説では、ゴーストライダーの話は色んな所で
聞く話だし、映画化にもなっている。しかも今回犯行を犯す
ものは、ホラー映画のファンだと思われるもので、偽名として
使っているのは、「エルム街の悪夢」「13日の金曜日」
「ハロウィン」の主人公の名前だ。
それを演じているが、CSIシリーズのテーマ曲でもお馴染み、
イギリスのバンド、the whoのRoger Daltreyというのだから
面白い。

ドラマとしては70年代にやられた事の復讐を行うというもの。
何故この時期に復讐を開始し始めたのかは良く解らないが、
ちょっとした古き良き時代の同窓会気分の話なのかも知れない

犯人は目立ちたがり屋の男性で、犯行に関しても決して隠し通す
事無く、寧ろアピールしている感じがするもの。世間が自分の
存在を忘れてしまった事に対して、必死になって自分を知らしめ
ようとしていたのかもしれない。

一番今回の中で良かったのは、キャサリンを絡めたエピソード
だった点。
父親サム・ブロウンの事を冒頭でグレッグがマフィアだとした
事で憤りを感じていたキャサリンだが、ドラマの中ではやはり
サムが当時より影響力が有った事を知らしめるもので、そんな
中でも、当時のキャサリンの事を父親として守っていた事が分か
る作りはなかなか感動する物があった。

一人の人物が変装して殺害を犯していたと分かっていく辺りも
とても興味深く、更には行方不明にしていたミッキーが生きて
いたとする辺りもとても面白いものだったと思う。

キャサリンやグレッグが近代のホラー映画ネタで盛り上がって
いる中、グリッソムは私が"千の顔を持つ男"として思い出すの
はロン・チャニーだみたいに一人我が道をいくところが笑えた。

ギル・グリッソム (ウィリアム・ピーターセン) CSIリーダー
キャサリン・ウィロウズ (マージ・ヘルゲンバーガー) CSI (新主任)
ニック・ストークス (ジョージ・イーズ) CSI
サラ・サイドル (ジョージャ・フォックス) CSI
ジム・ブラス (ポール・ギルフォイル) 刑事
ウォリック・ブラウン (ゲイリー・ドゥーダン) CSI
アル・ロビンス (ロバード・デヴィッド・ホール) CSI検死官
グレッグ・サンダース (エリック・スマンダ) CSI研究員
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
ソフィア・カーティス (Louise Lombard) CSIから刑事へ
ウェンディ・シムズ (Liz Vassey) CSI (DNAラボ)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) ラボ
ヴァルタン (Alex Carter) 刑事
ジョー・メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 刑事

ミッキー・ダン (Roger Daltrey) マフィアのボス
アイリス・ポール (Barbara Bain) デレクの母
デレク・ポール (Brian Goodman) チキン店。ダンに殺害される
ケン・ビリングス (Louis Giambalvo) 車椅子。殺害される
メイソン・カーター (Bob McCracken) 老女に首を絞められる
タニー・ジェファーズ (Ion Overman) 女性レポーター
ティナ (Tangie Ambrose) ウェイトレス
フレディ・スローン (Clark Middleton)
ポリー (Tarah Paige)

--- (Rik Young) 若い頃のミッキー・ダン
--- (Mark Elias) 若い頃のメイソン・カーター
--- (Jeff Howard) 若い頃のケン・ビリングス
--- (Jesse Jensen) 若い頃のジョニー・ダンジェロ
--- (Roy Oraschin) 若い頃のデレク・ポール
--- (Amy Scott) 若い頃のキャサリン・ウィローズ(16歳)
--- (Griff Furst) パパラッチ。検死室に無断浸入
--- (Kristin Minter) 売春婦。メイソンと関係を持つ
エディ・サンチェス (Nico Cortez) 白バイ巡査

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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