CSI: 科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン9) http://www.tv-tokyo.co.jp/csi9/ http://www.watch-csi.jp/csi/csi9episode.php

第2話 ここにはいられない The Happy Place

脚本／Sarah Goldfinger
監督／Nathan Hope
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高層ビルに彼氏と住んでいるスプリッグ・グレニジャーに電話
が鳴ると、スプリッグは突然水着姿になり、バルコニーから
出たかと思うと突然飛び降りる。スプリッグは下を走っていた
高速バスのボンネットの上に落下して即死する。
すぐに現場にやってきたニックとキャサリン。エレベーターを
使わず下に下りるからだとニックは状況を皮肉る。

一方サラとギルはベッドを共にしていた。
ウォリックが亡くなった事を受けて、サラは故郷からラスベガス
の地に来ていたのである。ギルの元には繰り返しラボから電話
が鳴るが、なかなか電話に出る気が起こらないギル。
サラはそんなギルに対して二人で旅に出ないか?と誘うが、
今の状態では人不足で行けないという。逆にギルはサラにここに
残れないのか?と尋ねるが、それは無理だと答える。

亡くなったスプリッグの部屋には誰も押し入った形跡は無かった。
スプリッグは11月8日の再来週に彼氏のブレットと結婚する
事が決まっており、この日は彼の家族を招待して食事を出そう
としていたであろう事が分かる。スプリッグの電話に最後の
着信があったのは24時1分。ラボにいるアーチーにどこからの
電話なのか調べてもらう。

一方ギルはベガス署のウィリアムズとロビンス検死官の待つ
女性の遺体が発見された路地裏へとやってくる。後頭部に鈍器
による損傷が見られ、遺体の目はくり抜かれていた。
身元が分かる所持品はなく、バッグも無かったが、ポケット
からはカジノホテル"タンジールス"のルームキーが有る事が
分かる。相当な怒りを感じての犯行だと推察する。

ベガス署のベガに呼ばれてグレッグとサラは病院にやってくる。
8年前にレイプに合い昏睡状態に陥っていたパメラに対して、
生命維持装置を夫のトムが勝手に止めてしまったのである。
ベガはトムを連行したいとするが、グレッグたちが来るのを
待って指示を仰ぐ。

ギルは路地裏で見つかった遺体を調べる。
一方ホテルから転落したスプリッグの部屋を捜索していた
ニックとキャサリンは、彼女が勤めていた銀行から首になって
いる事を知る。失業を悲観しての自殺なのか。スプリッグの
最後の電話は公衆電話からであり、マンションの彼女の部屋が
見える路地の公衆電話からの電話だと分かる。

スプリッグの訃報を聞いてフィアンセのブレットは駆けつける。
昨日からフェニックスに出張していたという。二人の間に
トラブルは無かったが、最近彼女は太った結婚写真は嫌だと
してダイエットや結婚・生活資金についてナーバスになっていた
という。彼から何故銀行を首になったか訪ねると、完全に濡れ衣
だとして、1万ドルを横領したと思われたのだという。

サラはトムに語りかける。
パメラを襲ったレイプ犯・トニー・ソープを逮捕した時に、
サラはかかわってた事も有り、二人は顔見知りだった。トムに
よると、ソープからその後も何度も嫌がらせの電話がなったと
いう。そして病室にもやってきて意識のない彼女を再び襲った
のだという。彼女を守ってあげられなかった為に、二度と襲わ
れない様に維持装置を切ったことを語る。

1万ドルの横領の件で調べていると、キャサリンは別の銀行でも
全く同様の事件が起きている事が分かる。
共通するのは男性の客が50ドル札2枚を1ドル札100枚に両替に
来たのに対して、出納係をしていたスプリッグやファースト
フェデレーション銀行に勤めていたグレイスは1ドル札では無く
100ドル札を100枚渡しており、VTRを見た限りでは客から脅され
た様子もなかった為に、共謀しての犯行だと捉えられたのだと
いうが・・・両替に当たった二人に当時の事を尋ねるも、二人
とも当時の記憶が無いという不思議な状況にあった。
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ラスベガスでは一晩で次々と事件が起きる。
自宅のマンションから落下して亡くなった女性・スプリッグ。
路地裏で惨殺されていた女性・ポーラ。そして自分の妻の
生命維持装置を外したトム。ベガス署ではウォリックや副保安
官らが居なくなった事で、人員が足りず忙しい日を送る。

ウォリック事件の波紋が今尚CSI職員の間に響いていること。
特にこの一件に関してギルに投げかけられたものは大きく
彼の心を揺さぶっているのは明らかで、その去就には嫌でも
気になるところがある。

何と言っても今回は、安楽死させたアドラー家の事情を通して
ギルとサラの関係を上手く指摘していく所など、上手く演出
された話だった。
人は誰しも、一方的な愛だけでは生きていけないというギルの
言葉は、サラにとっては期待するものも有ったり、今でも二人
が思い合って居るであろう事が伺える。

そして今回かかわってくるアドラー家の事情はシーズン1の16話
「氏名不詳の女　ジェーン・ドー」でかかわってきた事件であり、
8年前という時間の経過を見ると、このドラマも長いこと放送
しているなと改めて感じさせるものが有った。

事件は色んな要素が含まれていたけど、心や行動をコントロー
ルされる人間の色んな一面を見せられた感じがする。
不安な状況で人間が取る行動・心理などが上手く描かれていた
のではなかろうか。

若干銀行の事件に関しては嘘くさい感じもするところが有った
けど、マインドコントロールさせられる事件は、ベガスという
よりもN.Yタイプの事件って感じもする。

そして高校教師の母・ポーラがギャンブルで破滅していくところ
などは逆にベガスらしい一面であり、オイディプスなどのキー
ワードも飛び出すが、複雑な家庭の事情が色んな形で描かれた
内容だった。

映画「ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ」「ファンダンゴ」
「陽のあたる教室」の教室に出演したGlenne Headlyが、怪しげ
な催眠術師として登場。