CSI: 科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン9) http://www.tv-tokyo.co.jp/csi9/ http://www.watch-csi.jp/csi/csi9episode.php

第5話 そばにいてほしい Leave Out All the Rest

脚本／Jacqueline Hoyt
監督／Kenneth Fink
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ギルはサラから送られてきたインターネット経由のビデオメッ
セージを眺めていた。"旅に出ると色々なことが見えてくる。
ベガスに居ると息が出来なかったと"。

雨の中、変死体が発見される。
現場のタイヤ痕を必死に確保するキャサリン。ギルは遅れてや
ってくるが、臨場要請を断ろうとしていた事に言及するキャサ
リン。死因がブルーシートで覆われており、これでは証拠が
汚染されるとギルは告げるが、通報を受けた警察官がこのよう
にしてしまったのだという。

被害者は男性だが、アスファルトによって引きずられた様な
跡が見られる。デビッドによると死後2時間から4時間程度だと
いう。被害者は指の先が切り取られており、手首には索痕が
見られる。遺体にはエンジンオイルが付着していた。
全ての状況から、遺体は車体に取り付けられて引きずられたの
ではないかという。
被害者が何者かを示すものが残されていなかった。しかしシャツ
を見る限りでは"ホーク"と書かれており、タルマッジメディアで
ソフトボールをしていた人物である事が記されている。

遺体の体をモルグで調べると、9カ所に刺し傷がある。その他の
損傷跡や手首をロープで縛られた跡を見ても多くは死んだ跡に
つけられたものだと分かる。
更に乳首の周りには針で刺したような跡が見つかり、舌も火傷
の様な跡が見つかる。とりあえず組織検査をすることになる。

タイヤ痕は222mmで小型トラックかSUVのものだと判明。
ホッジスも現場にかり出されると、被害者を縛って引きずったと
思われるナイロン製のロープを発見する。ここで遺棄したのは
犯人にとっても予想外だったのではないか?と告げる。

そんな中、被害者はイアン・ウォレスだと判明し、ブラス警部
とニックとライリーは彼の家を捜索する。押し入った形跡など
見られないが、室内には柑橘系の臭いが充満していた。
気泡のふくれた血痕を見つけた事から、ここで争いが有り殴ら
れた人物が居ることを示唆していた。そして何者かが掃除した
であろう形跡も発見される。

ギルは仕事の合間にサラからのメッセージVTRを見る。
サラはしばらく消息を絶った後に、ガラパゴスに居る事が判明
する。

イアンの自宅を捜索していると、ガレージには被害者の車が
残されており、もう一台入るだけのスペースが有る事が分かる。
オイルのシミやロープの跡が見つかったことから、遺体は
このガレージで縛られたものだろうと推察。
またライリーが女性がこの部屋で同居している形跡も発見する。
届けられているダイレクトメールから女性がジャスティーン・
ステファーニである事が判明する。

一方組織検査・血液検査をした結果、被害者は麻薬の乱用して
いたものではないと判明。一体乳首周りの穿刺創は何を意味する
のか。乳首だけでなく舌の熱傷などを見る限りでは拷問を受けた
であろう事を推察。ロビンスによると死因は窒息死であり、
素手で絞め殺したものだという。
それを聞いてキャサリンとギルは逸脱しているSMの性癖が有った
のではないかと推察される。

ギルはそれを受けてすぐにヘザーの元へと相談に行く。
彼女は心理学の博士号を取り現在セラピストをしている事が
判明する。彼女に話を聞くと、乳首周りの傷はSMではスタッキ
ングと呼ばれるもので、苦痛を楽しんでいるものだという。
舌の熱傷の件を尋ねると、タングボンデージと呼ばれるプレイ
で、普通は木の箸で舌を挟んで使うものだが、ここでは金属製
のものを使って電気を通したのではないか?という。ヘザーは
被害者の家の寝室が見て見たいという。ギルはニックに頼んで
現場写真をメールしてもらう。

被害者の部屋を調べていたニックたちは、ロウリーリンクスと
書かれた広告を見つける。テレビにお尻を押しつけた跡。
一緒に居た女性・ステファーニの写真を見たライリーは彼女
は豊胸手術をしているという。また現場からは精液の跡が
見つかり、SMに使う道具も発見される。
洗濯かごからは被害者が着ていたシャツが発見され、胸の穿刺創
も付着されていた事から、殺される前につけられたものだと
分かる。しかし同居していた女性が90kgも有る男性を一人で
殺害する事は可能なのか。
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被害者は引きずられるような形で発見される。
体には数々の性癖を感じさせる傷跡が見つかり、また被害者が
殺された後に何度も刺されている様な形跡が見つかる。
容疑者は同居していた女性・ステファーニに向けられるも、
捜査していくウチに彼女も車で焼き殺されて発見される。

何と言ってもドラマはギルがサラとの関係に思い悩んでいる
事も有って、事件自体はなんだかボケたような感じのする内容
だった。
それもSMなど性癖の問題が絡んでくる内容である事から、なか
なか理解しがたい内容と化しているのだろうか。

サブタイトルに有る"そばにいてほしい"は、サラからギルに
宛てられた発言なのかと思って見守っていたが、なんとサラは
前に進めない男女関係は消滅する運命にあるとして、ギルとの
関係にも踏ん切りをつけようとしており、このタイトルは
ギルからヘザーに向けられた言葉だった。

ヘザーは「CSI:科学捜査班」では常連のキャラクターだ。
最初に登場したシーズン2の8話「倒錯の館」から数えて今回
5度目の登場。それだけラスベガスに来る人たちの倒錯した
性癖を持つ人物の多いことを示しているのか。
この後にヘザーが登場するのがシーズン11の「Unleashed」に
なっているけど、果たしてどんな役割を持って出てくるのか。

それにしても証拠は全て被害者の性癖・SMに対して向けられた
ものだったけれど、キャラクターたちが語るように視線が
偏りすぎていたのだろうか。
色々と不自然な人間関係の繋がり方をしていたので、エピソー
ドとしてはサプライズ感をあおりすぎて不自然にしか思えなか
ったけど、この続きのエピソードは果たして存在するのか。

ストーリーがボケている分、キャラクターの面白いシーンが数多く
見られた。中でもギルの愛想のなさを指して、いつも通りじゃないか
と告げたロビンス検視医。ホッジスも久しぶりにラボから出て現場
に立つ姿が有ったのに、すぐに指をトゲに刺してしまって大騒ぎ。
ギルが居なくなったら彼の突っ込み役はキャサリンになるのかって
感じのシーンだった。

グレッグがヘザーの存在をライリーに説明する際に、SM界の
オプラ・ウィンフリーだと語る姿が有った。アメリカでは
誰もが知っているトーク番組の司会者のようだ。