CSI : NY6
(CSI:ニューヨーク / シーズン6)

制作総指揮/ジェリー・ブラッカイマー

http://www.watch-csi.jp/csi_ny/
http://www.tv-tokyo.co.jp/csi-ny6/





14 Oct. 2009
第4話 幻の女 Dead Reckoning

脚本/John Dove
監督/Scott White
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女性が男性にまちがり、何度も果物ナイフで刺す姿。
現場にはディナーが散乱し、その現場にマックたちは容疑者の
デボラ・カーターを連れて実況見分にしやってくる。
デボラによると夫・ケヴィンは出張続きで、
結婚記念日だった
昨晩夫の好きなディナーを用意して待っており、特別な夜に
したいと思っていたが、夫が私の為に用意していたと思ってい
たプレゼントを見ると中には
ペリドットと呼ばれる宝石が入っ
ていて、女性側からケヴィンにプレゼントされたものだと判明。
浮気したら殺すと言って合ったとし、17度に渡って夫を刺した
事が判明する。彼女は殺害した後に8年前にプロポーズされた
ホテル・リッツに一晩泊まってから自首したとの事だった。
しかし現場で供述を取るマックに対してステラから電話が鳴り、
DNAを調べた結果、デボラの供述はウソだと語る。
別の女性のDNAがナイフの柄から出て来ており、半分食べかけて
いたパンからはその女性のDNAが検出
されているという。
デボラは自白し、殺害の動機も凶器への指紋も有るので、それ
でも十分ではないのか?と問う。マックは誰を庇っているのか?
と疑う。名前を言えというマックに対して、デボラはアマンダ
バニスター
という
パークアベニューの弁護士の名前を挙げる。

一緒に取調室にいたフラックは時間が戻ればまたケヴィンを
殺害するのか?と問うが、また同じ事をするという。
後悔なんて
時間の無駄であり過去は変えられない
のだと語る。

モルグで被害者の胃の内容物を調べていたシド
ロールパン、ステーキ、アスパラ、サラダ、コーンなどを
摂取しているという。パンは確かに半分食べているが、何故
残ったパンの半分から女性のDNAが検出されたのか。

ダニーはリハビリ施設に通ってた。
リハビリ療法士のベスはダニーに尽きっきりで励ますが、ダニー
は途中で諦めて辞めてしまう。ホークスリンジーの変わりに
迎えに来て、ダニーの様子を見ていた。
途中で辞める彼に対して、車イスを卒業する気ならばガンバレと
声を掛ける。ダニーは一歩歩くときの痛みを知らないから言える
言葉だとするが、ホークスはERに運ばれて来た消防士が、
野球大会でホームランを打った後に仲間達がおぶさってきて
背骨を折った男の話をして、見事カンバックした事を語る。
その彼は
苦痛無しに報酬は得られないと言っていたと語る。

ケヴィンの着ていた服を調べているリンジーの元にダニーは
やってくる。何度も突き刺された服を見て、愛している結果の
裏返しだという。

ヘイレンは夜勤で遺体現場の清掃をしつつ、昼間はラボで
働いていた。現場に居たとする第二の女性の手がかりを遺体現場
を清掃している彼女ならではの角度で検証する。遺体の胃の
内容物を見れば、現場に落ちていた食事と同じものが含まれて
いたが、
現場の食材はパン以外は食べられた形跡が無いという
のである。デボラと同じ食事を用意していた人物が居ると推察。
シドによると、胃の内容物の消化具合から
死ぬ10分から15分
前に食事している
事が判明する。浮気して居て、恐らく自宅
アパートのすぐに近くに愛人を住まわせていたのではないか?
という。その女性とキスしたケヴィンの口から、パンの切れ端
にDNAが付着したのだろうという。しかしそれではナイフの柄
に付いていたDNAはどう説明をつければ良いのか?とステラは
不思議な感じる。

一方ホークスはCODISでDNAを調べる。
CODISには全国版と地方版があり、全国版は月に一度の更新
なのだという。するとなんと
21件で今回の事件と該当するDNA
が一致
する。3つの州で7つの管轄。殺人11件、窃盗8件、強盗2
件の現場で採種されたDNAと一致したとの事だった。

最近のこの界隈で起きた事件をピックアップするホークス。
3日前に
プロンクスでドラッグ絡みの事件で9mmのオートマチック
の銃が使用され売人が殺害されたが、その薬莢からDNAが検出
されたこと。二軒目は
クイーンズのクラブで刺殺された事件で
犯人が飲んだとされるグラスの淵から同一DNAが検出されている
こと。しかしいずれも繋がりなど全く見いだせずにいた。

そんな中、ケヴィンの持ち物を調べていると、プレゼントされた
指輪にペリドットが使用されており、服にはパンジーの花粉が
付着していた事から、結婚一周年の記念日だったのではないか?
という。カーペットの繊維が被害者に付着していて、このマン
ションの別棟の廊下に使用されているカーペットだと判明する。

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結婚記念日に殺害された夫のケヴィン。
殺害した容疑者は妻のデボラ。浮気した為に殺害したのだと
警察署に出頭してくる。動機も物証も揃っているが、凶器には別の
女性のものだと思われるDNAが検出され、デボラが誰かを庇って
いるのではないかとして捜査を続ける。CODISでDNAを比較すると、
なんと過去に起きた事件の21件の現場から同様のDNAが検出されて
居る事が分かり、ファントム・キラーとして世間を賑わせていくが・・

証拠が汚染されているという事で、これまでのCSIのエピソードを見れ
ば、裁判では使用できない案件として処理されそうな感じもする。
ただ自供している事も有り、妻も特に無罪を勝ち取るつもりも無いの
だろうけどね。

ドラマでは捜査以外の中で幾つかのポイントが有った。

フラックが犯人から凶器を突き出される中で、先制攻撃出来ない
事実があること。犯人のマルシアも死にたがっている感じだし、フラック
もまた死んでも良いと思っている所があるのではないかと思わせる
辛い状況だった。

そして何といってもシーズン6での象徴的キャラクターになっている
ダニーのリハビリの案件。リハビリしていく過程にも幾つかの段階があり、
希望と挫折を繰り返してようやく、目的にたどり着くというものが有るの
だろう。周りからの協力は必要不可欠で、ダニーが一人であるならば
今でも立てない位置に居るのかも知れない。

理想の家族、理想の夫を目指している女性側の視点がドラマとしても
面白く描かれていた。それに対する身勝手な男性の姿だけど、ここまで
精力的に二つの家庭を持つスピリットは何処から来るんだろうか?
愛人的立場の女性・ゾーヤは、自ら弁護士という職業をしているが、
重婚には気がつかなかったのか?という不自然さも存在している。

前回の事件の流れも解決しないままに、またしても連続殺人が発生した
かに思えたけど、流石に今回の事件は幻の犯人像を追っているもの
だった。理想の家庭とは幻なものなのか。そしてリンジーが最後に見た
ダニーが赤ちゃんを立ってあやす姿もまた幻なのか。

ヘイレンの役割もここに来て板に付いてきたけど、最後に愛人のセリフ
を聞いてどう感じたのかだね。

今回の事件、「サムの息子」なんて言葉がシンクレアから出て来たので、
過去のCSI:NYで扱われた案件かと思ったけど、1976年から1977年に
実際に起きた事件を例えに上げていたみたい。

CSIブログさんのページによると、今回の題材となった事件の下地となる
"ハイルブロンの怪人"なる実在の事件が有ったみたいだ。
CSIで使用される綿棒が日本の町工場のような所で作られていること。
しかし品質は正直保証されるにも値しない感じの設備・施設の所で作られて
いるものだったね。これもニューヨーク市の財政圧迫による煽りなのか。

マック・テイラー (Gary Sinise) NY市警CSI:主任
ダニー・メッサー (Carmine Giovinazzo) CSI、下町育ち
シェルドン・ホークス (Hill Harper) 検死局検死官
ドン・フラック (Eddie Cahill) 殺人課
ステラ・ボナセーラ (Melina Kanakaredes) CSI
リンジー・モンロー (Anna Belknap) CSI、S2#3から
シド・ハマーバック (Robert Joy) 検視官、S2#5から
アダム・ロス (A.J. Buckley) CSIラボ研究員、S2#8から

ジェシカ・エンジェル (Emmanuelle Vaugier) S3#1から、S5で殉職
ペイトン・ドリスコル (Claire Forlani) 女性検視官、S3#1から
スタントン・ジェラード (Carmen Argenziano) 警視
ブリッガム・シンクレア (Mykelti Williamson) 刑事部長
ケンダール・ノバック (Bess Wohl) CSI、アダムの彼女
ヘイレン・ビコール (Sarah Carter) 現場の清掃係、CSI入りたい

デボラ・カーター (Mia Kirshner) 結婚8年、ケヴィンの殺害を自供
ゾーヤ・カーター (McKenna Jones) 結婚1年、弁護士
ベス・ギャレット (Rose Rollins) リハビリ療法士
マルシア・バスケス (Nadine Velazquez) ワールドセンド社、麻薬で逮捕歴
ケヴィン・カーター (T.J. Hoban) 重婚、殺される
ジェン・パーカー (Alison Woods) ホワイトチップコットン社員

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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