CSI : NY7 (CSI:ニューヨーク / シーズン7) 制作総指揮／ジェリー・ブラッカイマー http://www.watch-csi.jp/csi_ny/ http://www.tv-tokyo.co.jp/csi-ny6/

Jan. 7, 2011
第11話 ピエロの殺意 To What End?

脚本／Zachary Reiter、Pam Veasey
監督／Eric Laneuville
--------------------------------------------------------
ファンデーションを塗り赤鼻を付けて赤いカツラを被る。
銃を手にしたピエロは町中に現れると、突然風船を持って
クレシダベーカリーへとやってくる。ベーカリーでは子供の
誕生日のパーティーの用意をしていた。
するとその店の主人・ジーノ・クレシダに対してピエロは
突然発砲し射殺する。すぐに妻のマリアは警察に通報する。
歩いて逃げるピエロ。警察のフランクたちはすぐに現場に駆け
付けピエロを逮捕するが、気がつくと同じ格好をしたピエロが
周り中にいる事を知る。
その場にいたピエロに警察は留まるよう告げる中、この中に
キラーピエロがいると呟く。

現場の遺体を調べると、何らかの物質が付着していた。
被害者を射殺したと思われる銃も現場に落ちており回収する。

ピエロの格好をした一人、テディから話を聞くと、ネットの
広告に出ていたのでここに来た事を告げる。その広告には11時
きっかりにサリヴァン通りの角にピエロの格好をして来れば
500ドルを支給すると書かれているという。仕事内容はチラシ
配りだと書かれており、写真のピエロとソックリならば更に
50ドルを上乗せすると書かれていたとの事だった。
少し遅れてジョーも合流。
ジョーは一体誰がベーカリーの店主を殺そうとするのかと問い、
更には子供の誕生日に射殺する事自体に違和感を感じていた。
まるで殺人の仕方は組織の処刑スタイルのような手口である
という。そんな中、5つ先のブロッグのゴミ箱から容疑者のもの
だと思われるピエロの衣装が捨てて有ったとのこと。恐らく
ここにいるピエロは全員シロだろうと告げる。
ジョーは"カノーリは置いていけ、銃は持ってけ"とジョーク
ベイカリージョークを飛ばす。

モルグで遺体を調べる。
リンジーは体内で砕けている銃弾を出来る限り集めて線条痕
をIBISで照会するとマックに告げる。
マックは銃創のCTスキャンは有るのか?と問うと、現場に落ちて
いた銃をゼリーに向かって発砲実験して特定しようとするが、
どうしても形状は一致しなかった。銃が現場に落ちていたこと
自体怪しいものがあり、別の銃で撃ち捜査をくらますために
置いていったのかも知れないという。リンジーはやっぱり
砕けた銃弾を集めるしかないと呟くと、マックに一緒に作業を
しないか?と誘うが、今日はボスモードに入るとして、その提案
を断りリンジーに任せる。

ダニーはマックに対して、スニーカーの上からピエロの靴を
履く物なのか?と問う。ピエロの靴を持って居ないので知らない
というマック。ジョーにも同様の質問をするが・・
クツに付着していたダストを見ると炭素と骨の欠片が付着し、
女性の骨だという。焼かれて埋められた人体のものかもしれない
事を語る。またホークスは被害者の服に付着していた微細物は
シアン化合物だったとし、毒を盛ろうとしていたのか?と疑う。

アダムは何処かに電話しているが、電話口でキレているのを
マックは目撃する。マックはアダムに事情を尋ねると、被害者
の通話記録から何処にピエロを派遣していたのか調べようとし
たが分からなかった為に、ピエロをイメージ検索していたら
ニューヨークピエロ登録センターがある事を知ったという。
しかし登録センターは令状がないと何も答えないと言われた為に
言い争いになっていたとの事だった。マックはアダムにカフェイン
の採りすぎに注意するよう告げる。

マックとジョーは仕方なく直接ニューヨークピエロ登録センター
のコルビーの元を尋ねる。店には卵のカラを使った芸術品が
並べられていた。マックは店主の語り口が頭に来る言い方を
したためにすぐにアダムと口喧嘩になった人物だと分かる。
令状が届いたので該当する広告の人物の資料だとして、マック
らに手渡すと、スタン・リッジウェイだと分かる。サットン・
アベニューに住んでいる事が分かり、フラックとダニーは現場
にいく。

ドアの前で先日二人は室内から発砲を受けた事もあって緊張
していた。1、2の3でドアから入ると、中にはスタンが手足を
縛られているのを発見する。スタンによると荷物の宅配業社かと
思いドアを開けた途端殴られたとし、ピエロの衣装一式を
奪われたという。その際に一日の給料分の金を置いていった
とし、容疑者はピエロのファンデーションに身を包んでここから
衣装を着て出て行った事を知る。
室内を調べると、ファンデーションから指紋が検出され、AFIS
からボビー・レントンのものだと判明する。
--------------------------------------------------------

皮肉な物に証人保護プログラムで良い事をしたのに、まるで
監獄のような人生を過ごしている被害者であり加害者のことを描いた
もの。一見すれば、酷い殺人だとは思うけど、情状酌量の余地がないか
のか?と思わせるものも有るな。

アメリカ人にとってピエロって特別なものがあるんだな。
「クリミナル・マインド」のブース捜査官はピエロが大の苦手
だというエピソードがシーズン3に有ってブレナンにからかわ
れていたけど、ピエロを使ったジョークは色々と有りそう。
今回マックとフラックが最初に遭った際に何か言いたげな反応を
していたけど、どういう事だったのだろうか?

事件以外のネタが多数炸裂したものがあった。

何と言っても電話でジョーが母親から見合いする事を求められ
ているなと思えば、今回ジョーの元夫であるラスというFBI捜査官
が登場。家庭的な女性を求めたラスとキャリアを求めたジョー
との間でスレ違いが起きて別れてしまったようだけど、ラスの
方はまだ未練があるという感じ。ラスは相当所有者気取りで
ジョーの存在を見ていた様で、ジョー側にはあまり彼に対する
固執したものが無かった感じ。今回は11話だけど、18話に
もう一度だけ彼が出演する機会が有るので、どういうやりとりに
発展するのか気になる。マックに対して嫉妬すべきか?みたいな
事を語っていたのが気になるね。

エピソードとしては、証人保護プログラムによって全てを失った
ものが殺し屋を差し向けた相手の恐怖に怯えることを辞めて
自分から先制攻撃をしたということ。アメリカでは自己防衛の
為の先制攻撃は許されているものではないのかな。
情状酌量するに値するものが有ると思うんだけどね。

異常な発電量からベイカリーが麻薬・PCPの生成場だったという
辺り、過去にも別のドラマで電力使用量から特定していった
エピソードを見た気がする。ただそのドラマでは、大麻を栽培
するために温室にしていた為に電力を使っていたみたいな
流れだったと思うけどね。

犯人像とはかけ離れているとしつつも、殺意を感じれば人は
そのようになってしまうというのも理解出来なくもない。
こんな辛い人生を味わせてしまったフラックとボビーのやりとり
は切ないものが有ったけど、フラックもやりきりない思いを
抱えながらも最後にちょっぴり良い感じの思いやりを投げかけて
いた。
しかしフラックが逃走するボビーを捕まえる際に非常階段から
ダイブする光景は凄かった。一瞬フラックが「HEROES」のピーター
ペトレリに見えた瞬間だったぞ。