CSI : NY7 (CSI:ニューヨーク / シーズン7) 制作総指揮／ジェリー・ブラッカイマー http://www.watch-csi.jp/csi_ny/ http://www.tv-tokyo.co.jp/csi-ny6/

Apr. 1, 2011
第18話 アイデンティティ Identity Crisis

脚本／Pam Veasey
監督／Michael Vejar Jr.
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28丁目駅。老人は年代物の葉巻入れを脇に抱えて、杖を抱えな
がら改札を通る。ブロンクス方面行きの電車がホームに入って
くる中で、ヴァン・コートランドパーク行きの電車に乗る。
次の駅はペン・ステーションだった。
ジョーの娘・エリーは偶然その電車に乗り合わせると、老人を
目にして、自分は次の駅で降りるからと言って席を譲る。
その老人を目にしたジェイソンは、突然老人に近づくと、
あんたをついに見つけたと告げ、次の駅で一緒に降りろと告げ
る。
駅に降りると二人はもみ合いになり、老人を刺してジェイソン
は逃げる。

CSIのメンバーは急いで現場のペンステーション駅に向かう。
妙な現場だと呟くマックに対して、フラックとホークスが
近づいてくる。目の前に居る被害者は何歳くらいに見えるか?
と問うとマックは70歳代後半から80歳ではないのかと告げる。
フラックはドヤ顔をしながら、被害者は30歳代でしかも男性で
はなく女性だと告げ、被っていたマスクを取り去る。
被害者にIDはなかった。
しかし加害者の顔を目撃した人は多く、白人30歳代、身長180cm
髪の毛は黒、目の色はブルーだという。似顔絵を作成中だという。
目撃者によるとみんな一発の銃声を聞いたが銃そのものを見た
人物は居なかった。ホークスは被害者の傷口から、星形の裂傷
が有り押しつけられて銃を発砲したのだろうとするが、発射残渣
が無いという。凶器は銃ではないのか?。

ジョーやマックは現場に居たエリーから詳細を聞く。
加害者・被害者は知り合いみたいだったという。当時"俺を忘れ
たのか?"と話していたとし、加害者からは酒と魚の臭いがした
という。車両の窓に手を付いていたことを告げ、銃そのものは
見ていないが、銃声のような音は聞いたという。

リンジーは杖を調べ、ホームに付着する滴下血痕を調べる。
葉巻のケースの中身を調べると新聞紙の束が入っていた。

ジョーはエリーに対して、学校にいるハズなのにどうして
地下鉄に乗っていたのか問い、何処に行こうとしていたのか
尋ねる。なかなか話そうとしない娘だが体調が悪くて早退した
のだという。友人のレイシーやアンと何か有ったのか?と尋ねるが
関係無いという。何処に行こうと知ったら必ず怒られるという
エリーに対して、互いに嘘は付かないと約束したでしょと問うと
ホントのママに逢いに行こうとしていたと語る。

シドはモルグで遺体を調べる。
傷口が極低温状態である事を知る。死因は下大静脈の損傷に
よる大出血によって失血死だという。しかし弾もなく、貫通射創
も出ていないという。弾を使わず銃創を付ける事なんて出来るの
か?とホークスを頭を抱える。傷口と周囲の臓器が凍結していた
事を告げると、どんな武器を使ったのか理解出来なかった。

電車の窓の指紋はAFISでは空振りだとダニーは報告。
葉巻の中の新聞紙の束は紙幣と同じサイズのものだという。彼女は
マスクを被って別人を装っていた事を考えると、役者でオーディ
ションでも受けようとしていたのかと疑う。アダムはそんな
会話をしている中で、エイジプログレッションソフトでリンジー
を画像をパソコン上で加工して笑っていた。そんな中で、マック
がやってくるとアダムはダニーとリンジーはふざけているが、
私は被害者の服からサビのようなものほ採取したという。リンジーは
ホームの血の雫はCODISでヒットせず、また窓の手の指紋から
AFISでのヒットは無かったとのこと。しかし箱の粘着テープの
裏側から指紋が付いていた事を語る。マックはマスクは特注品な
ので、購入先から身元がわかるかも知れないと語る。
そんな中、被害者の携帯電話が鳴り始める。
用心して電話に出ると、ハーヴィン・ギャリティという男性
だった。携帯は妻・ルネのものだという。

ハーヴィンはすぐにラボにやってくると、妻はマイアミ行きの
フライトが有ると言って出かけたという。空港まで送ったとの
事で、妻のルネはフライトアテンダントをしているとのこと。
妻には身内はなく、一人っ子で、両親は結婚前に亡くなり友達
にも逢った事はないという。半年前に出会って3ヶ月の妻と結婚し
たとし、彼女の旧姓はルネ・ウェスコットだという。しかし
ルネについて調べると本物のルネはアフリカ系アメリカで
半年前に亡くなっている事が分かる。
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人通りの多い駅のホームで老人と若者がもみ合いの末、老人が
殺害される。しかし老人は実際には女性がマスクを被っていた
もので所持品は札束を偽装したような新聞紙の束、そして身元を
偽っている事から、詐欺師ではないかと推察する。
たまたまCSIラボに来ていたジョーの元夫のラスの協力で、テープ
の内側に付着していた指紋から、クィンシー・ウィリスのもの
だと分かる。
3ヶ月前に刑務所内で亡くなって折り、被害者の女性の写真を見
せると彼の娘・サブリナ・ウィリスだという事が分かる。クィン
シー逮捕までに15年もかかった案件だとすると、恐らくこの町に
もサブリナによって欺された人物は多数居るのではないかと言う
のだが・・・

発射残渣のない銃の謎と、被害者の傷口の周りに付着していた
冷凍された形跡、そして若い女性が何故マスクを被って
老人に扮しているのかが全てだった今回のエピソード。

詐欺師の子は詐欺師とばかりに血のつながりによって遺伝する
特性に対して、ジョーの娘のエリーが、自分の母親が依存症で
殺人罪で捕まっている事を知り、苦悩するという流れ。

映画「スティング」の話が引き合いに出されて、一度最初から
見た方が良いと詐欺の被害者に対して指摘するジョーの姿が
有ったり、子供の良さを解いてマックにも養子の薦めを行う
所など、ジョーが急速にCSIラボに馴染んでいる様子が伺える。
ジョーのキャラクター自体、とても好感の持てる部分も多いし、
何よりもマックと対等な関係としての存在感を醸し出している
ところは、とても良い感じに思えるところ。

日本人からするとジョーと聞くと、"あしたのジョー"の矢吹丈
を思い出させてしまう。悩んでいるジョーに声をかける
マックに対して、"ジョー、真実を言ってなかったことを気に病
むなと言って欲しかった"と自らマックに要求していたけど、
日本人ならば"ジョー、立つんだジョー!"と思わず声をかけたく
なるのはお約束なのか。

Season 7, Episode 11に続いてジョーの元夫でFBI捜査官のラス
が再登場。FBIということでクィンシーの情報を聞き出すのに
凄く役に立ってしまったけど、ラスはそんなに悪い人物では
ない感じがするね。仕事を選んだジョーとのスレ違いによって
別れたような事を以前に口にしていたけど、子供を求めるジョー
の姿は皮肉にも家庭を求める姿も同時に反映している感じ。
残念ながらラスの出演は2013年5月現在、このエピソードが
最後。

ダニー&フラックのコンビも逮捕時に描かれたけど、スピンオフ
が作れそうな二人だね。