CSI : NY8
(CSI:ニューヨーク / シーズン8)

制作総指揮/ジェリー・ブラッカイマー

http://www.tv-tokyo.co.jp/csi-ny8/





December 2, 2011
第9話 最後の手段 Means to an End

脚本/Christopher Silber、Zachary Reiter
監督/Marshall Adams
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DCの強姦魔だとされるジョン・カーティスはアリー・ランドを
襲ったことで捕まる。しかしアリーはエスコート嬢でも有る
ことで、ただでさえ陪審員受けの悪い証言者だった。
そんな中、1000mgのGHBを摂取すればどうなるのかと証人として
立たされたリンジーに弁護士から問われ、致死量であることを
告げる。つまりアリーが偽証したことを証明するものだった

そんな中、ジョーは何者かに襲われ、鏡にたたき付けられ瀕死の
渋滞に陥る。

--- 48時間前 ---
被害者の信頼性に大きく疑問が有るとして判事は2万5千ドルに
減額した上での保釈を認める。次の審理は1月8日だという。
被害者が申し立てたことと血中のGHB濃度の値に矛盾がある
だという。
法廷から出てきたジョーに対してセリーナはどういうことなのかと
問うとリンジーは味方だと思っていたという。またしてもカー
ティスを野放しにするのかと問われ、単なる保釈に過ぎないこと
を告げ、無罪ではないことを説明する。そして必ず逮捕すると。
ここには彼を刑務所にぶち込みたいと思うマトモな人が多いの
だと説得する。
そんなセリーナの父が現れると、そもそもは君が最初の件で
カーティスを自由にしなければ被害者は増えなかったのだ
して非難する。

3年前のワシントンD.C。
議員のカークはジョーとフランクを個人的に呼び出す。
何が遭ったのかと問うと、娘・セリーナが襲われたのだという。
薬を飲まされ殴られレイプされたこと。マスコミには知られた
くないとし、病院には行っていないという。地元の警察にも
この事実は伏せるように言っているという。

--- 現在 ---
ジョーはラボの証拠の封を切ろうとしていたが、マックはそれ
を止める。君の捜査は禁じられているのだと語り、リンジーが
担当するのだと語る。しかし私はビジネスライクにこの件を
割り切れないとし、アイツのことをよく知っているのは私だと
いう。協力させてほしいとすると、それならばダニーと共に
D.Cのレイプ事件の証拠を見直して欲しいという。ただし書類に
名前を残すようなことはするなと告げ、法廷に召喚されたら
マズイことになるという。しかしこのままアリーの証言が破綻
したら終わりだと語る。

アリーはドンから改めて事情を聞かれる。
新聞では私のことを嘘付き呼ばわりしているとして興奮する。
ドンは君の証言と証拠が矛盾しているので仕方が無いことを
告げ、薬の物的証拠がないのだという。残すところ君の言葉だけ
が証拠だという。これ以上は無理だとして、私は訴えを取り下
げると告げるが、ドンはもうここまでくるとやめたくても
無理なのだという。NYPDには権限はないが検察にはその権利が
あるのだという。

ダニーたちはD.Cの事件を調べる。
しかし全く証拠は見つからなかった。バーでの支払いはキャッ
シュを使い、レイプ時にはコンドームを使う。ホテルの部屋は
シーツが毎回取り替えられることを知っているのだとし、
カーティスに繋がったレイプ事件は4件だが、協力的なのはセリーナ
だけだという。

--- 3年前 ---
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D.Cの強姦魔であるジョン・カーティスの裁判に於いて、被害者
であるアリー・ランドの証言に矛盾点があることを被告側弁護士
によって指摘され、リンジーはその矛盾点を改めて確認させられ
るが為に証人として証言台に立つこととなってしまう。
血中のGHB値に矛盾があること。法廷から出てくるジョーに
対してセリーナは失望を隠し通せず、そしてセリーナの父で
議員のカークも憤り感を露わにするが、アリーの証言の裏付けを
取るウチに、殴られた痕跡さえウソだと証明されていく。

ジョーの身に起きた3年前のFBI捜査官時代のことを含めて描かれ、
あの事件によって大きく人生を狂わされたものたちのそれぞれ
の悲しい顛末が描かれた。
CSIにしてもFBI捜査官にしても、自分達はあくまで証拠を集めて
犯人を見つけ出すことが仕事な訳で、自分達の言動の一つが
大きくその後の人生に影響を及ぼすことを改めて示した格好だった。

ジョーが持つ捜査官としての強い信念と、子供を持つ母親として
の立場や被害者側の視点の間で揺れ動く複雑な状況が描かれ、
本来ならばもっと自責の念でおかしくなりそうだけど、ジョーの
強さはやはり凄かった。

当時ミスをおかしたフランクが登場したことで、ドラマとしては
複雑な状況に陥ってしまったけど、前回の「司法制度に対する攻撃」
事件とはまた別の意味で、今度は捜査官に対する厳格な姿勢が
常に問われるもので、捜査官は犯人との戦いだけでなく、自分の中
の気のゆるみや悪魔のささやきと常に戦っているのだろうなという
ことが描かれた。

アリーの死によって急展開を迎え、カーティスが冷やかしとばかり
にジョーの元にやってきては、殺害する動機があるのはオレより
君だろうと語る姿を見ると、カーティスに対するジョーの拘り
以上に、ジョーに対するカーティスの拘りの方がまた凄かった
様にも感じる。

凶器の破片がピンク・アイボリーの破片で珍しい木(アフリカ内部
ズールーの王続の木)だということで、こういう流れで犯人に
繋がるというのはCSIではよく目にする事だ。

フランクが犯人かと思わせる流れはよく出来ていたし、カーティス
の容疑以上にアリー殺害の流れの方がドラマとしては興味深く
なってしまったけど、カーティスは自分からジョーに殺しにこな
ければ見つからなかったのではないかなという気がしないでも
ない。意図的にジョーをおびき出す為に新たな被害者のアマンダ
の元に証拠を残してきたのだろうか?

カーティス自身は犯罪心理学で言われていることを皮肉り、
「連続殺人犯は捕まえて欲しいと思っている」とか、「ミスは意図
的」とか「リスクを求める」とか言われているが、オレはそんな
気は一切ないと語りつつも、完全にそれを踏襲した流れを作って
しまっている感じがする。

なんとなくジョーが襲われるという展開は、ジョーの前任者で
あるステラ・ボナセーラ捜査官に起きた顛末を思い出させるな。
カーティスがジョーに対して憤っている姿を見ると、犯人は
ジョーを殺害するのが目的というよりも、彼女に対して最大限の屈辱と
して、自分がしてきたGHBを飲ませたレイプをジョーに行うという
行動を起こしそうな気がするけどね。もちろんそうならずに良かった
けど。


・The WhoのBaba O'Riley

・Florence + The MachineのNever Let Me Go
・Move Like a Sinner by What Now


マック・テイラー (Gary Sinise) NY市警CSI:主任
ダニー・メッサー (Carmine Giovinazzo) CSI、下町育ち
シェルドン・ホークス (Hill Harper) 検死局
ドン・フラック (Eddie Cahill) 殺人課
ジョー・ダンヴィル (Sela Ward) CSI、バージニアから転属
リンジー・モンロー・メッサー (Anna Belknap) CSI、S2#3から
シド・ハマーバック (Robert Joy) 検視官、S2#5から
アダム・ロス (A.J. Buckley) CSIラボ研究員、S2#8から
--- (Julie McKinnon) A / V Lab Tech

アリー・ランド (Beau Garrett) エスコート嬢
カーク・マシューズ (Jeffrey Nordling) 上院議員
セレーナ・マシューズ (Jenn Proske) カークの娘、被害者
アマンダ・タナー (Erica Piccininni) 被害者
ジョナス・スターク (Christopher Warren)
フランク・ウォーターズ (Michael Weston) 元FBI、現ロスウェルラボ
ジョン・カーティス (Jason Wiles) D.Cの強姦魔
--- (Brigid O'Connell) Pedestrian



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