ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜
Downton Abbey

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17 October 2010
第5話 嫉妬の炎

監督/Brian Kelly 脚本/Julian Fellowes
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メアリーはオスマン帝国の外交官・ケマル・パムークと
関係を持った日に突然腹上死に見舞われ大変な思いをする。
父・ロバートはメアリーに対してダウントン・アビーの相続権
の有るマシューと結婚すべき事を薦めるが、私は人に押しつけ
られた結婚はしないと語る。マシューはロバートと接してこの
村に住むようになってから、当初は相続を拒否していたが、
このダウントン・アビーを守る為に相続していこうと考える
ようになる。それ以降ロバートが限嗣相続制のことをまるで
口にしなくなったことに関して、メアリーは父に息子が出来た
為にマシューのことばかりを話すようになったのだとして彼女
は失望する

朝、メイドたちはいつものように朝食前に暖炉の火を入れて
ベッドメイキングをしていた。アンナとグエンとデイジーは
メアリーの部屋をメイキングしていると、デイジーが挙動不審
な行動を取っていることに気が付く。グエンはどうしたのか
理由を聞くが、彼女はメアリーの部屋から運ばれたケマル
目にしたとは言えなかった。

朝食の際、ロバートはロザムンド叔母さんからの手紙を見る。
イートンスクエアに暮らす大金持ちだった。一人暮らし故に
可愛そうだとするが、メアリーは金持ちの一人暮らしで
これ以上にない暮らしだと語る。それを聞いたロバートは、
メアリーに対してこれ以上憎まれ口を叩くのは止すんだと語り、
本気で受け止められるようになるぞと語る。寧ろ本気にとって
欲しいと相変わらず減らず口をたたくがロバートは手紙の内容
を見てからメアリーのことが不安になる。
ロバートは立ち去る中、三女・シビルに手紙が届いている
して手渡す。

シビルはグエンの元にいくと、秘書の件で募集しているところ
が有ったので応募しておいたとして手紙を私に行く。グエンは
私にはやはり無理だというが、これからは女性が躍進する時で
有り参政権も夢ではないと語る。面接が明日の10時からだと
聞いてグエンも期待に胸をふくらませる。

イザベルはマシューに対してイーディスが教会に行きたがって
いる事を告げ、あなたに気があるのだろう事を語る。しかし
マシューはボクにはその気はないと語る。従者のモールズリー
は午後から集会所に行っても良いかと許可を求める。土曜日に
この街でフラワーショーが有り父親・ビルが出展するので手伝い
たいのだと語る。マシューたちは心良く許可を出す。

ベイツはトーマスが部屋で何かをしているのを目にする中、
トーマスに対してカーソンは何処かと尋ねる。トーマスはロバ
ート所蔵の年代物の噛みタバコのケースを盗んでいたのである。
カーソンの事は知らないとトーマスは語る。

ロバートはコーラの元にいくと、ロザムンドからの手紙を見せる。
そこにはネイピアがメアリーとの結婚を諦め、令嬢と婚約した
ことが書かれていた。更にメアリーとの婚約を諦めたことに
関してロンドンでは悪い噂が立っているのだという。メアリーは
品性に欠けていると思われているのだとし、パムークとのこと
で悪く取られているのではないかという。早い内に結婚させない
と相手が居なくなるというロバート。コーラはアンソニー・
ストララン
はどうか?というと、ロバートは年を私と変わらない
し退屈な人物だと語る。

使用人部屋ではデイジーの一件が話題になっていた。
大丈夫なのかと問うと、みんなに対して先ほどデイジーがメアリー
の部屋でちょっと変だった事を語る。トーマスは意地悪して
幽霊でも見たのだろうと告げ、オブライエンもこき使われた
下僕やメイドが化けて出ているのだという。ベイツはそれならば
トーマスは出てこないなと皮肉る中、デイジーに何が有ったのか
とみんなは尋ねる。デイジーはタイタニックの件でパトリック
が亡くなったことやトルコ人が亡くなったことに関して、最近
周りで死んでいる人が多いことを指摘する。その件とメアリー
の部屋と何が関係しているのかと問われるが・・・

ダウントン村・フラワーショー
毎年恒例の花の品評会の準備が行われていた。
優勝者にはグランサムカップと呼ばれる立派なトロフィーが
贈られるという名誉なものだった。その準備の場所に行った
イザベルやバイオレット、モーズリーたち。去年の優勝者
誰だったのかと問うとバイオレットだとし、その前の年もその
また前の年のバイオレットである事を知る。モーズリーの父・
ビルが栽培している薔薇も相当キレイなことを知り、この土地
はバラを栽培するのに向いているのだという。

トーマスとオブライエンは会話する。
メアリーの件でロンドンに悪い噂を流したのはトーマスでしょ
というオブライエン。秘密を知っているのは4人(オブライエン、
トーマス、メアリーとデイジー)だとし、噂を流せるのはトーマス
だけだという。俺はサビデント卿の従者にメアリーにいかがわしい
ところがあると書いただけだと言うが、この件は黙って居てくれ
という。ベイツに盗みをするところを見られたとすると、かなり
マズイ立場なのだという。それならばベイツをハメて追い出した
らどうかと告げる。

シビルは父に対して、馬車を借りたい事を語る。マルトンに行く
予定がある事を告げると、あそこは車が多いので、ブランソン
頼んで車で行ったらどうかと告げる。しかしシビルは帰りに
スチュワート夫人の家に寄るので馬車に行くと告げ、母親には
父から話して置いてと語る。

オブライエンとトーマスはデイジーを見つけて声を掛ける。
メアリーの部屋で何かを見たのだろうとし、トルコ人のことなの
かと問うがデイジーは何も言わず部屋から出て行く。

マシューは街でメアリーの姿を見かけると声を掛ける。
これからメアリーは電報を打ちに行くところで、叔母が父親に
対して食料をおねだりしてきたのだという。電報を打つとキング
スクロス駅まで執事が食料を取りに来るのだという。マシュー
はロザムンド夫人の事ですよねと語ると、彼女から家族として
私の事を向かい入れてくれるという連絡を受けたのだという。
メアリーはマシューが教会巡りをしていることを指摘すると
イーディスは貴方のことを狙っていることを語る。しかしマシュー
は自分にはその気はないと語る。
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メアリーは一夜の恋によってトルコの外交官・パムークと関係
を持つが関係を最中に亡くなってしまったことで、少なからず
心の傷を背負うモノたちが出てくる。
クローリー家としては難なく対処したかに思えたが、トーマス
の悪巧みによりメアリーの品格を汚す噂をロンドンで流され
急いで婚約者を見つけて上げたいと願うが・・・

色んな所で足の引っ張り合いが起きていてなかなか興味深い所。
悪者たちは虎視眈々といつでも相手を陥れようとしているのに
良い人たちは寛容すぎるところがあり、それが命とりにならな
ければ良いのに・・とただただそれを願うばかりの展開だった。

長女と次女の密かなる対決が当面はドラマを盛り上げそうだ。
姉妹や兄弟は何時だって比較の対象と成るし、親からの視線
を勝ち取る為に行動を取る。伯爵家という一見華やかな世界
に於いて、実際的には閉鎖的な世界の中で生きているものに
とっては、自分の価値を示すものは、やはり自分以外の周り
からの評判を得ることにこそ自分の価値が計れるところなの
かも知れない。

メアリーにしてみればいつでも結婚は出来るとす思いが有る
のだろうか。先週の「続・最後から二番目の恋」の中で千明
が語っていた様に、自分には選択肢があって、いつでも向こう側
に戻れると思っているが気がつくと他の人とは違う道を
歩んでいて戻れないところを歩いているというパターンも有る。

正直自分には全く興味のない男性の気を引く必要性などない
のに自己満足を得るために他人の自尊心を傷つけるとする
ならば、不必要なところで怨みを買ってしまう。
城の中故にプライベートは有って無いようなもので、
至る所で「家政婦・・ならぬ下僕やメイドは見た!」って状況
が描かれているし、母親とメアリーの会話に於いてイーディス
の能力に関する会話などを聞いてしまった暁には、それは
もう自分を貶める行動を取ったものに復讐したくなる気持ち
もよく分かる。

三女は相変わらず家族のことには割れ関せずって感じで、
女性の社会進出に相当興味を示している感じ。こういう人
こそ実際には結婚しなくても強く生きられる信念を持つ女性
で他の二人の姉なんかよりも余程強い所があるんだろうね。
今の所グエンのサポート役に徹しているけど、そのウチこの
子だけはダウントンから飛び出し、都会で色んな活動をして
いくような感じがする。でも予告を見るとなんか大変なこと
になっていたけどね。

可愛そうなのはマシューかな。
扱いづらいメアリーによって振り回されている状況で、
ロバートとしては、このまま結ばれて欲しいところだった
だろうに期待している分だけ娘の幼稚な行動に憤り感も
強かっただろうね。

バイオレットとイザベラの対決はある意味張り合いのある
相手が出来たようで、二人とも若いままで居続けられそうな
良いライバルの人を見つけた感じ。でも年齢からすると
イザベラはコーラの方に近いところがあるのかな。

トーマスとオブライエンの悪人コンビ。
アンナとベイツの善人コンビもまた楽しい対決の構図だった。
予想以上に互いに相手のことを見ている感じで、寝首を
掻かれないように気をつけないといけないようだ。
しかしベイツがアンナに惹かれているであろうことは前回
の展開の中でも行動として表れていたけど、いざアンナも
ベイツの人柄に惚れたかと思えば婚姻していたとする事実
は何を物語っているのか。当時の結婚・離婚が社会的に
どのような影響があるのか分からないけど、このドラマの
中でも1、2を争う美形のアンナとの関係を断るとはなかなか
出来ないことのように思う。

品評会に於いてはバイオレットが相手を気遣う行動に出た。
今まで散々気を遣われる立場だったのでその気持ちに触れる
事が出来ただろうか。何よりも今まで見ず知らずのマシュー
とイザベラという新たな息吹を閉鎖的な城の中に持ち込んだ
ことで上手い事矯正する役割を果たしていることは確か
だね。

バイオレットを吹き返しているのが「NCIS:LA」のヘティの
声をしていた方なので、なんとなく強い女という感じしか
しないのだけど、身を引くことも知るところは必ずしも
意固地なだけの夫人ではなさそうだ。

・The Chamber Orchestra of LondonのDownton Abbey - The Suite


ロバート・クローリー (Hugh Bonneville) グランサム伯爵
シビル・クローリー (Jessica Brown Findlay) 三女
イーディス・クローリー (Laura Carmichael) 次女
メアリー・クローリー (Michelle Dockery) 長女
コーラ・クローリー (Elizabeth McGovern) 伯爵夫人
バイオレット・クローリー (Maggie Smith) ロバートの母
マシュー・クローリー (Dan Stevens) ロバートの遠縁
イザベル・クローリー (Penelope Wilton) マシューの母

Mr.カーソン (Jim Carter) 執事
ジョン・ベイツ (Brendan Coyle) 従者
サラ・オブライエン (Siobhan Finneran) 侍女
アンナ・スミス (Joanne Froggatt) メイド長

ウィリアム・メイソン (Thomas Howes) 第二下僕
デイジー・メイソン (Sophie McShera) メイド・新人
トーマス・バロウ (Rob James-Collier) 第一下僕
グウェン・ドーソン (Rose Leslie) メイド
Mrs.ヒューズ (Phyllis Logan) 家政婦長
Mrs.パットモア (Lesley Nicol) 料理長

ジョセフ・モルズリー (Kevin Doyle) マシューの従者
アンソニー・ストララン (Robert Bathurst) 伯爵
--- (Colin R. Campbell) Man at Smithy
ビル・モルズレー (Bernard Gallagher) 薔薇栽培
--- (Dean Williamson) Farmer



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