デスパレートな妻たち
(Desperate Housewives・シーズン7)

原案・製作総指揮/マーク・チェリー
制作/チェリー・プロダクションズ/タッチストーン・テレビジョ

出演/テリー・ハッチャー、フェリシティ・ハフマン、マーシア・
フロマ、エヴァ・ロンゴリア、ブレンダ・ストロング

http://www9.nhk.or.jp/kaigai/dh7/index.html





第22話 因縁の対決 And Lots of Security...

脚本/ Joe Keenan 監督/David Grossman
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ブリーは素性の良く知らないチャックとの恋愛に足を踏み入れ、
リネットはトムとの結婚生活に暗雲が立ちこめる。ポールの
世話を見ていたスーザンは警告を発した結果クッキーに毒を入
れた罪で捕まる。ガブリエルには忍び寄る影が有った。

スーザンはルールに忠実な人物。
ラベルの指示に従い、市民の義務を果たし、法的な境界線を
遵守する。

ポールを毒殺しようとした罪で、
フェアビュー警察ハンク
から取り調べ室で事情を聞かれる。
年齢は? 38歳。人を殺そうとしたのか?という問いかけに毒を
入れたのはフェリシアだと告げる。私は毒が入っている事を
知らなかったのだとし、フェリシアと話してくれという。
私はポールの友達であり、ポールの奥さんに腎臓をもらって
恩も有る事を告げる。しかし元々はポールの騒動によって腎臓
を損傷し、ポールにネットでいかがわしいバイトを暴露され
て仕事を失ったのではないか?と問われる。本当の事を教えて
くれと問われると、
38歳はウソだったと観念する。
そんな中、アパートのゴミ置き場からはガラス容器とシリンジ
が発見され、
微量の不凍液が検出された事を聞かされ、スーザ
ンは絶体絶命のピンチだった。

人はちょっとした事に安心感を求める。
ベッドのヌイグルミ、いざという時のヘソクリ、ペアのマグカ
ップ、安心する為には多大な努力を必要とすることもある。


トムとリネットは、なんとか夫婦としての蟠りを解こうとして
二人で旅行に来る。自然豊かな場所。トムは旅行の醍醐味は
ベッドで野球を見る事だという。リネットはそんなトムに
もっと
現状を深刻に受け止めて欲しいと告げる。リネットは
勝負下着を用意していたが、トムは疲れているから寝ると
言われ、下着も必要が無くなってしまう。トムは良い方向に
向かうとリネットに告げる。

ブリーは自宅に刑事のチャックを招きディナーを振る舞う。
別れ際にキスしようとするが、ブリーとはタイミングが合わず
互いに距離の取り方が難しいと語る。ブリーはチャックが
すぐに体の関係を求めずに紳士的に振る舞うことを感心して
いた。離婚が成立するまではあくまで法的な既婚者であり、
関係を持つと不倫になってしまうという。欲望をモラルで
利するなんて素敵だとブリー。待つことも一興だという
チャックを気に入る。そんな
ブリーとチャックがデートして
いるのをリーが目撃
してしまう。

スーザンが拘留された事に対して弁護士の
ボブが代理人に
付く。スーザンはポールの食事を作るときには常にフェリシア
が居た事を告げ、彼女は人をハメに常習者である事を語る。
しかしフェリシアがポールを殺害しようとしていた証拠が
無い限りそれを立証するのは難しいというボブに対して、
マイクは数ヶ月前にフェリシアから逢いたいとして連絡が有り
刑務所に出向くと、そこで
彼女から一万ドルでポール殺しを
依頼されたという。スーザンはなんでそんなことを黙って居た
のかとするが、言い出しづらかったという。一週間はその提案
に迷った結果断った事を告げ、以前は金をもらわなくても
殺したかった相手であることを告げる。

カルロスは出張中だった。
ギャビーの元に電話が鳴り、ホワニータと電話で話したがる
が、彼女はパソコンでアニメを見て"フリーズ"していた。
ホワニータに無理矢理電話に出させると、彼女はカルロスに
大好きである事を告げ、お土産ヨロシク!と語る。
そんな中、
ギャビーは窓から男が覗いているのを目撃して
しまう。

ギャビーはすぐにブリーの元に行くと、銃が必要だとして
貸して欲しいと頼む。以前からホワニータが庭に男が居る
事を話していたが、今日自分もその男の姿を目撃したのだと
告げる。銃は貸せないというブリーに対して、ナンシー・レー
ガン
でも撃てそうな小さな銃で良いので貸して欲しいと頼む。
ブリーは銃の安全講習を受けた後に一緒に銃を買いに行こう
と言うが、それまでに襲われたらどうするのか?と問う。

ハンクはフェリシアの元に電話し、事情を聞きたいので署に
来て欲しいと頼む。フェリシアはついにバレたと考え、荷物
をまとめる。

トムとリネット。
今日一日何をするのか。伝統工芸人の体験でもしに行くか?
とするが、トムも気乗りではなかった。あくまで話合いに
来たのだとしてペンションに残って話をしようとするが、同じ
ペンションに泊まっていた客、アンディリサから声を掛けら
れ、これからキャンドル工房に行くので一緒に行かないか?
と誘われるのだった。

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■スーザンの場合

スーザンが女神レベルのキャラクターになりつつあるな。
ポールの事をひたすら献身的に助けるキャラクター。
ポールに誤解されて一度は逮捕されるも、マイクの説得によっ
て、この一件ではフェリシアが殺意を抱いている事でありスー
ザンは関係していない事を語る。
ポールもあっさりと信じてくれたのは、それなりの絆と恩を
感じていた為だろうか。
スーザンの度重なるポールへの熱い気持ちに、ポールはなんと
無償で家を返してくれた。
スーザンがココに引っ越ししてからこの町に溶け込めたのは
ポールとメアリー・アリスのお陰で有った事を語る。
ポールによると罪悪感が有った為に優しくしていたみたいだけど
ね。

■リネットの場合

トムとの自然の中での旅行。
これで元通りに戻れるかなと思ったけど、一度逆の意味で火の
付いた関係というのもなかなか修復できない所が有るね。
昔は何でも許せたのだろうし、可愛いと思えたことでも、
相手に不審感を感じている今、逆に腹が立つ行動にしか見えない。
リネットはトムがこの旅行に来て、何処か非協力的だと感じて
いる様だし、トムは相変わらずリネットが自分の存在感を
打ち消そうとして、自分が語っている会話にさえ割り込んできて
美味しいところの全てを持って行ってしまうと考えている様だ。

トムの最後の指輪によって仲直りが出来るかに思えたけど、
リネットが欲しいのは大きなダイヤではなく、苦労を共にする
前に決意表明をした時の貧乏ったらしい指輪であったこと。
トムとして見れば不甲斐なさの象徴でもあったので、その過去
を塗り替えしたいという思いが有ったのだろうけどね。
その辺の行き違いがなんとも切なく、溝として存在しているな
という感じ。

5人の子供、そして店を潰した事、更にはリネットのガンさえ
も乗り越えてきた夫婦だったけど、積み重ねてきたモノも
崩壊するときは早い。シーズン7に入った頃には、まだトムが
リネットとの夜の生活に於いてはかなりの精力的姿が有った
ので、こうなる事を誰が予見できたのかって感じだね。

■ブリーの場合

チャックにゲイ疑惑が生まれる。
全てはリーがチャックの姿を何度もゲイバーで見かけたとする
証言からだった。
刑事は男っぽく有らねばならないこと。バードボイルドである
程に、やはり仲間からの信頼を得られる。
つい最近まで、アメリカでも軍隊にゲイは入隊できるかどうか
で議論が有ったし、それが無条件で認められたのは2009年での
事なので、なかなか難しい事情なんかも存在するんだろうけど
ね。
チャックがわざわざブリーを署員に紹介している時には、
やっぱりゲイでありブリーを隠れ蓑にしていると思わされた。
相棒の男・ピート・クロウリーとのエピソードなども、なんとも
上手い挿入の仕方だったけど、ゲイバーに通っていたのは
潜入捜査の為だったこと。そして相棒が自分の妻と寝ていた
事を告白されて、旅行後に別れていた事を知る。

■ギャビーの場合

ホワニータが言っていたように、ギャビーにも庭にいる男の存在
にようやく気がつくことになる。
ブートキャンプならぬ、銃の講習会で、犯人とは言え銃を撃つ
ことで相手を殺害してしまった場合、その責任の呵責に耐えら
れるのか?と言われ、ギャビーは無理と感じた様子。
しかしスーパーでママ父の存在を見た瞬間、一気にスーパー
ギャビーに変身して銃を撃ち始めるところなど、一体何が有った
のか気になるね。

それよりギャビーは、スーパーで金も払わずスナック菓子を
勝手に開けて食べるんじゃない(笑)
監視カメラの映像を見せてもらう際に、そのシーンが写されて
どんな言い訳をするんだろうか?みたいな予想をしていたけど
流石にそこまで突っ込みはなかった。

ホワニータも口の周りベッタリチョコレートが付いていたし、
子供ながらにして糖尿病になりそう。

■気になる要素

●ゲイ宣告します。決定時刻11時21分

リーがチャックの事をゲイ認定した瞬間に放った言葉。
ゲイならば、もっとゲイの臭いを捜すのが上手いのではない
のか。
ブリーもチャックの前で、ゲイには慣れているとしたけど、
確かに身の回りにゲイが多いね。息子もゲイ、友達もゲイ。

●ポール、殺されかける

いよいよフェリシアの悪事が明らかにされ、警察に追われる
身となった彼女。ポールに自白させるためにジワジワっと
毒を体内に注入させ、告白させることにも成功した。
ただポールの主張もよく分かる所が有るな。
メアリーアンを脅していたのは確かにマーサ・フーバーだし、
この一件でフェリシアの主張が通ったとしても、彼女が異常
である事には違いない。

●運命の皮肉

娘を使ってまでポールに復讐しようとしていたフェリシア。
最後にフェリシアが逃走する中で、車で運転中遺灰を転げ落ち
て、それを拾う間に交通事故。韓国ドラマばりに交通事故で
問題を片付けてしまう事が多いな。一体車にはねられたの
何度目だろうか。
フェリシアもベスを愛していたのだろうけど、ベスはポール
を愛していたってことで、ベスの執念みたいなものを感じる
な。

スーザン・メイヤー (Teri Hatcher) 美術の講師
リネット・スカーボ (Felicity Huffman) 子沢山
ブリー・バン・デ・カンプ (Marcia Cross) 潔癖性、ケータリング
ガブリエル・ソリス (Eva Longoria) 元モデル。プライド高い
メアリー・アリス・ヤング (Brenda Strong) 自殺してしまった主婦

カルロス・ソリス (Ricardo Chavira) 投資会社
トム・スカーボ (Doug Savant) 夫
オーソン・ホッジス (Kyle MacLachlan) 潔癖性。医者
マイク・デルフィーノ (James Denton) 配管工

アンドリュー・バン・デ・カンプ (Shawn Pyfrom) 息子
ダニエル・バン・デ・カンプ (Joy Lauren) 娘
プレストン・スカーボ (Max Carver) 双子
ポーター・スカーボ (Charles Carver) 双子
パーカー・スカーボ (Joshua Logan Moore) 息子
ペニー・スカーボ (Darcy Rose Byrnes) 娘
ホワニータ・ソリス (Madison De La Garza) ギャビーの娘・長女
MJ・デルフィーノ (Mason Vale Cotton) スーザンの息子
ベンジャミン・カッツ (Jake Soldera) ダニエルの娘
セリア・ソリス (Daniella Baltodano) 娘・次女

ポール・ヤング (Mark Moses) メアリーアリスの元夫・殺人容疑
カレン・マクラスキー (Kathryn Joosten) 隣人
リー・マクダーモット (Kevin Rahm) ゲイ、不動産業
ボブ・ハンター (Tuc Watkins) ゲイ、弁護士
レネ・ペリー (Vanessa Williams) MLBのダグ・ペリーの妻
ロイ・ベンダー (Orson Bean) マクラスキーの恋人
ミッツィ・キンスキー (Mindy Sterling) 近隣住民・メガネ

フェリシア・ティルマン (Harriet Sansom Harris) 姉をポールに
マーサ・フーバー (Christine Estabrook) 元、近隣住民、殺害される。
ベス・ヤング (Emily Bergl) ポールの妻、自殺
チャック・バンス (Jonathan Cake) フェアバンク署警察官

リサ (Erinn Hayes) アンディの妻、旅行
アンディ (Jonathan Scarfe) リサの夫、旅行
ハンク・パウエル (Alex Fernandez) 刑事
アラン (James Black) 銃安全講習会・教官
マーフィー (Michael Dempsey) 刑事、ピート・クロウリーの事を
アレハンドロ (Tony Plana) ギャビーのママ父
シド (Andrew Hill Newman)
テレンス (Darryl Stephens) ゲイバーの男
--- (Adrian Quinonez) Bartender
--- (Kelly Sarah) Shopper

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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