デスパレートな妻たち (Desperate Housewives・シーズン8) 原案・製作総指揮／マーク・チェリー 制作／チェリー・プロダクションズ／タッチストーン・テレビジョ ン 出演／テリー・ハッチャー、フェリシティ・ハフマン、マーシア・ フロマ、エヴァ・ロンゴリア、ブレンダ・ストロング http://www9.nhk.or.jp/kaigai/dh8/

May 13, 2012
第23話 晴れやかな妻たち Finishing the Hat

脚本／Marc Cherry 監督／David Grossman
--------------------------------------------------------
引っ越しの事を言えずにいるスーザン。張り合うカルロスと
ギャビー。式への準備をするレネ。弁護士との関係を絶った
ブリー。ついに寄りを戻したトムとリネット。

これが始まりだった。
ウィステリア通りの先輩住民が表に出てきて隣に引っ越してきた
女性に自己紹介をしたのだ。
「私の名前はマーサ・フーバー、ようこそウィステリア通りへ」。
メアリー・アリス・ヤングはマーサに自己紹介し、妻子が居る
事を告げる。何処から引っ越してきたのか?という問いかけに、
メアリーは北部だとし、小さな街なので知らない多分ところだと
するがマーサは色々と詮索する。メアリーはその詮索好きの
女性に何処だって良いでしょと告げた。こうしてマーサは私が
何かを隠している事をかぎつけた。これ以降新しい隣人は、
執拗に私の秘密を探り出していく。そしてこれこそが終わりの
始まりだった。

朝食後、スーザンは仲間たちに引っ越しする事を告げると、
旧友たちはショックのあまり別の友達が戻った事に気がつかなか
った。同性愛として旅立ったキャサリンだったが、パリに引っ
越した三ヶ月後にロビンとは別れた事を告げ、そこで女性への
興味も失ったという。パリではそもそも男性なのか女性なのか
見分けるのが難しい事を告げ、女性はむだ毛を生やし放題、
男性はバッグを持っているのだという。今はどっちのチームに
属しているの?と思わず尋ねる。キャサリンは性的発散のために
始めたビジネス、冷凍ペストリーの会社を立ち上げたことを告げ
る。
私はウィステリア通りでもクロワッサンの味は一番うまかった
から、レンジでチンするフランスの食べ物の会社を立ち上げた
らこの度大ヒットしたのだという。ブリーは味が一番だという
のはあなただけの意見だとしながら、自慢する為に帰国したのか
と問うと、リネットに仕事のオファーの為に戻ったのだという。

レネは購入した結婚式のドレスを着る。
ジーンに着付けを頼むが、なかなか上手くドレスが入らない。
卒業式のパーティーの為にサルモネラ菌を使って5kg痩せた
私に取ってみればこんなドレス容易に着れるとして、呼吸が
出来なくなっても良いからなんとか着させてくれと要求する。
そんな中、ベンがやってきるが、式の前に花嫁のドレス姿を
見るのは御法度でしょと告げる。しかしレネはベンが要求
したものとは別のものを持ってきた事を知って嫌みを言う中、
殺気立っているレネにいつもは天使なのに・・・と告げる。
レネはあなたの最良の日の為に努力している事を告げ理解を
求める。熱心にドレスを着ようと格闘している姿を見て、
新郎が結婚式前に花嫁のドレス姿を見てはいけない理由が
分かってきたがすると語る。

カルロスとギャビー。
ギャビーは街にキャサリンが戻ってきた事を告げ、レズは
辞めたみたいよと語る。残念がるカルロス。カルロスは
庭師が辞めてしまった事を告げると、ギャビーはあなたが
新しい人を探してという。現在は家のことはカルロスが担当だと
いう。そんなギャビーの元に上司のホフマンからの電話で
お得意の営業部のトップに立って欲しいとして昇進話が舞い込
んでくる。凄い責任の求められる地位だが私で良いのか?と
問うと、カルロスは君ほど頭がよく有能な人はいないとして
昇進を喜ぶ。まずはボス修行をしないとねとギャビー。

ジュリーは妊婦の定期検査をしにいく。
チョコレート依存症になっていることを担当医のベイリーに
話す。スーザンはイケメンの産婦人科だと知って、ジュリー
は出産後博士号を取得するのだとして、アピールする。
ジュリーはスーザンの意図を知り無理矢理くっつけようとしない
でと告げるが、人肌が恋しくなることはあるのだとして、
シングルマザーは如何に男性との出会いが難しいかを説く。
赤ちゃんがモールス信号で辞めさせてと言っている事を告げ、
ママはマイクとシングルマザーでも出会ったでしょと告げると、
スーザンは運が良かった事を語る。

ブリーはカレンとロイの様子を見に行く。
人間って死ぬと分かるとどんな日でも気持ちがよく感じるもの
なのとカレンは自虐ネタを語る。ブリーはカレンから頼まれてい
たJohnny MathisのWonderful Wonderfulを見つけたが、CDで
しか見つからないという。カレンはどうしてもドーナツ盤(レコ
ード)が良いとし、レコードプレイヤーも必要だという。
そんなブリーの元にトリップから電話が鳴るが、ブリーはもう
その気はないので電話しないで欲しいと断る。それを聞いた
カレンはロイに対して、トリップの電話番号を調べて欲しいと
告げ、あの世に行く前に最後のお節介をすると語る。
--------------------------------------------------------

懐かしの面々が出てきたのは嬉しいところだけど、何故
イーディ・ブリットが出ないんだって感じで思わず
突っ込まずにいられない展開だった。

メアリーアリスが初めて引っ越してきた際に、既に訳あり
の人物として引っ越してきていたというのが意外というか、
この町以外でも何か罪を犯している人物だったんだっけか。

それにしてもラストがあまりに切ない終わり方だった。
まるで平家物語の一節にある、「祇園精舎の鐘の声、諸行
無常の響きあり・・」って感じ。約束したのに二度とその約束
は果たされることは無かったという。人生ってそんなものなんだよね。
でもほとんど全員が社会人としてのステータスを得ているような感じ
でちょっとできすぎだろうって感じはなきにしもあらず。


■スーザンの場合

冒頭からスーザンはみんなに引っ越しの事実を伝える。
もの凄く寂しい瞬間だった。
ジュリーの出産に際して、出産と同時に彼氏を作らせよう
とするスーザンらしさが見られた。産婦人科の医師の先生、
Dlifeを見ていた人ならばお馴染み、「ハート・オブ・ディ
キシー ドクターハートの診療日記」で、獣医師を勤めてゾーイ
と良い感じの関係になる、ジュドソン役のWes Brown。

レネがリムジンサービスで結婚式場に向かう最中に
産気づいて、破水してしまうのだから大変だった。

最後に町を出るのは仲間の内では一番早かった感じだけど、
新しく町にやってきた謎多き女性・ジェニファーに挨拶
を交わしていた。そしてマイクを含めて、今までこの町で
過ごしたものたちが見守っている姿を見ると、「ゴースト」
の世界ちょっぴり不気味だったけど、懐かしい顔も見られて
良かったと思う。

■リネットの場合

トムと関係を戻したリネット。
もうこれで問題は無いかと思われたが、記念すべきシーズン1の
1話とシーズン1の22話に出演したリネットの元同僚のナタリー
の再会して、この頃から子育てなのか仕事なのかで密かに張り
合っていたというリネットを含めた家庭を持つ人間のテーマ性というのが
浮かんでくるものが有った。
トムはリネットに対して飽くなき欲望を求める探求者のよう
だとして、何をしても満たされないことを口にしていたけど
彼女の競争心・闘争心を考えると、家庭に収まる人では無かった
のだろうね。そんな人物がこれだけの子供に恵まれて、
そして仕事でも充実した流れで追われるのだから、なんと
幸せな人生なんだろうね。

結局はトムの方が折れるということで成立する夫婦関係
なんだよな。
しかしキャサリンは何故ブリーではなくリネットだった
んだろうね。

レネの結婚式の介添人を務めたということで、はなむけの言葉
を投げつつ実際には自分の事をかたっていたけど、トムには
大いに伝わったみたい。

結局リネットはニューヨークにいき、トムとセントラルパーク
の見下ろすペントハウスに住むことになった。
ただトムの寂しさは都会では埋められるものなんだろうか?
孫と遊ぶ姿が有ったけど、やっぱり子だくさんって感じの
家庭になっていたね。

■ブリーの場合

今回はブリーは主にカレンとの絡みだった。
カレンはブリーがトリップに気がある事を知って、カレン
は最後に二人の縁結びを買って出て、二人の再会のチャンス
を与える。
しかしブリーがカレンが亡くなる瞬間というものをピンと
感じて駆けつける様がまた泣けるな。

一方では結婚式で最高の時を迎え、一方では出産で新たな
誕生を迎える。ホントにこのドラマを見ていると、人生色々、
男も色々、女だって色々と叫び乱れる(c)島倉千代子って感じ
ですね。

ブリーはトリップと一緒になり、2年後に町を出てルイビルで
保守派の婦人団体に入り、ケンタッキー州の州議会選で
見事当選したみたい。

■ギャビーの場合

ギャビーが働くようになりカルロスが家のことを任せる
ことになる。しかしカルロスとしては不満で、仕事人間にな
るギャビーが、今までカルロスがして来たギャビーに対する
仕打ちをそのまんま仕返しとばかりに繰り返す姿が有った。
物で釣ってカルロスを黙らせるという方法論は、俺が使った
技だとしていたけど、男性の場合、物欲で縛り付けるという
のは正直あんまり女性に比べると弱い気がする。

ギャビーが浮気したネタを引き合いに出して、カルロスも
ジョークと称して女性庭師を雇うところは面白く出来ていたね。

結局この二人もウィステリア通りから立ち去る様子。
カルロスと共に立ち上げたオンラインのファッションサイト
が大当たりでカリフォルニアに住むことになったようだ。

■気になる要素

・Johnny MathisのWonderful! Wonderful!