Dr.HOUSE ドクター・ハウス
House M.D. (シーズン3)





Nov. 14, 2006
第7話 目覚めた患者 Son of Coma Guy

脚本/Doris Egan
監督/Daniel Attias
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ハウスは昏睡状態の患者・ガブリエルの病室でドラマを見なが
らランチを取る。ウィルソンがやってくると、ハウスに対して
僕の処方箋を盗んで偽装しただろうとし、自分はそのせいで
トリッター刑事に嘘を付いたと語る。君は下手をすれば医師免許
を取り上げられるだけでなく10年の刑に処される所だという。
ハウスは証拠を掴めなければ事件にもならないだろうとすると
そんなに簡単に刑事を騙せるのかと呆れる。ハウスはこれからも
同じ処方をしてくれれば何も問題はないとすると、君は僕が
リスクを犯して嘘を付いたのに自分の薬の心配だけなのかと
呆れる。

そんな中、ガブリエルの息子のカイルが病室にやってくる。
ハウスはカイルを見ると突然室内の電灯をチカチカさせると
ハウスは奇異な行動を見せ始める。カイルの行動を見ていたが
扉は開けることが出来るのに、歩いている人にぶつかっていた
事を指摘し、
視覚性運動盲だと語る。止まっているものは見える
が動いているものが見えない病気だとすると、今度は突然
カイルが目の前で発作を起こして倒れてしまう。

発作は以前にも有ったという。
ハウスたちは家族にてんかん持ちが居るか?と尋ねるが、それを
否定し、いるのは厚かましさと10年間眠り続ける能力を持つ
人物だけだという。父ガブリエルは
母の家系が嫌いだったという。
母が亡くなり父があの状態なので僕は後見人の所で面倒を見て
もらっていたが、今では天涯孤独だという。父は一人っ子。
自分には友達が居るけど病院までかけつけてくれる程の友達で
はないという。
カイルはチェイスたちにバッグを取って欲しいと頼むと、その
バッグを手にしたチェイスはあまりに重いのに気がつき中を
開けるとなんとアルコールが大量に入っていた。
母方はアルコール
中毒
が多かったのである。

カイルはアルコール中毒だが発作の原因は何なのか。
感染症なのか脳腫瘍なのか。しかしいずれも以前の検査では
陰性だという。ハウスは
遺伝性のものだろうとし、脳波図を
一人で見つめていた。フォアマンがのぞき込む中、ハウスが
目にしている脳波図は彼の父親のものだという。遺伝子異常も
考えられるというハウス。ガブリエルは自宅が火災になり、
妻を助けに戻り、室内で仮死状態で発見されたという事だった。
ハウスはDNAを調べる様指示する。特に副腎脊髄ニューロバシー
検査からだとし、自宅も調べる様チェイスとフォアマンに語る。

チェイスによるとカイルは一人で暮らしている様で、とりあえず
部屋にはコンドームが有ったこと。カビや液漏れなどの原因は
無いという。MRIや腰椎穿刺をした結果以上は見られなかった。
感染や腫瘍はとりあえず陰性だという。
ハウスは次は筋痙攣性てんかんを調べる様指示する。
しかしフォアマンたちはDMAの検査には時間がかかるので推測だけ
で検査していたら時間がかかりすぎると非難する。しかしハウス
は聞く耳を持っていなかった。
カイルは会社には一ヶ月以上行って居らず、接触した人物も
一番多いのは父親だろうという。そんな中、
カイルは突然吐き気
がすると言いだし血を吐く。肝不全
だとして、中心静脈キット
とO型赤血球を用意し治療する。

意識不明の重体。ほぼ昏睡状態に近いモノが有るという。
ハウスは投薬は辞める様指示し、薬は全く効果が無いという。
アル中ならば最初から肝臓はイカれていたのかもしれない事を
告げる。寧ろ抗痙攣薬が肝不全を引き起こした可能性もあった。
フォアマンはとりあえず人工透析を始めたという。腎不全も
併発していて、かなり危険な状況とのこと。
ハウスは家族の病歴が知りたいとし、
L-ドーポを使おうとする。
まさか植物状態に有る父親側を起こそうというのか?と問うと、
脳も機能しているし身体も動かせるという。
"王子のキスを与えろ!"と叫ぶハウス。
南アフリカで植物状態の人を一時的に目覚めさせたとする薬
が有るのだという。
映画「レナードの朝」でも感動的な内容
を見ただろうと指摘する。

しかし病室で投与しようとすると突然その知らせを受けたカッディ
が血相を変えてやってくる。すぐに注射を辞めろという彼女は
人体実験など絶対にさせないという。命を危険にさらしている
というカッディに対してハウスは恐れているのは訴訟だろうと
し、目覚めても数時間で亡くなるし、遺族である息子も昏睡状態
なので訴訟の心配はないという。止めようとするカッディだった
が早撃ちは得意だとしてハウスは患者の体内に注入する。
すると患者は今までの事がウソのように10年ぶりに目を覚まして
いく。

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■ハウス vs トリッター

今回のトリッターはハウスとは直接対峙せず、トリッターは
チームハウスの面々に薬の処方を巡って聞き取り調査を
行っていくというもの。
バイコディンを一日何錠服用するのか?。
キャメロンは6錠程度ではないかとしていたし、フォアマンやチ
ェイスもとりあえず口裏合わせをしていたけど、基本的にどの
程度が適度なものなんだろうか。

チェイスに対して、ハウスのような人物は自分に刃向かう者
をヨシとせず、人に何かを頼むようなヤツとは思えないとして
処方箋の偽造を勝手にしているのではないかとしていたけど、
誰かが裏切ったりするのかな。

■ウィルソン

自分の医師免許の危機・逮捕の危機を追ってまでハウスの処方箋
の事を刑事に隠す彼。
刑事に嘘を付くのは得意だろうとハウスに事ある毎に言われて
いたけど、ウィルソンもよくそんなハウスを庇うことが出来るな
という感じ。
担当する患者は10年前に食べたアトランティックシティに有る
サンドイッチ店を最後の晩餐に選んだ患者と共に今回はロード
ムービー化していた。

■力の誇示

今回の患者・ガブリエルは工場主だったことで、自分が主導権
を握らずには居られない人物だった。車の運転も目覚めたばかり
の彼が運転していたしね。金を持っているヤツがルールだと
言っていたハウスだけど、ハウスもこのガブリエルと性格的には
似ている所があるんだろうね。

ハウスと患者の間で、今回代償の法則で質問ゲームをしていたけど
ウィルソンも便乗して、何故僕の処方箋を盗んだのかの問いかけ
をしていた。フォアマンたちの処方箋の方が盗みやすいだろうと。
しかしハウスはウィルソンを友達だと認めていた為のもので、
ウィルソンはそこまで感じているのならば、どこまですれば
関係が壊れるか分かるはずだとして自制を求めていた。

その直後にフォアマンからかかってきた電話で
"哀れなハウスです、苦情ですね"と対応に出るハウスが笑えた。

■ハウスの過去

今回はガブリエルとハウスの間で取引して、互いに一つ質問に
答えれば一つの質問を受け入れるという駆け引きが行われた。
代償の法則でクラリスゲームだと称していた。

その中でガブリエルが何故そんなにハウスに興味を持つのかは
まるで説得力は無かったけど、ハウスの過去を知るのには興味深い
エピソードだったのかなという感じ。

ハウスは恋人との出会いは、医師対弁護士のペイント弾での
サバイバルゲームだったみたい。

何故医者になったのか?という質問に於いては、14歳の時に父が
日本に駐在していて、その歳ハウスは友達とロッククライミング
に行った際に怪我した友達が運ばれた病院でルンペンの様な
医者と出会い、その人物がハウスにとっての指標にもなっている
感じ。

■患者の病気

遺伝性脳筋症が原因だった。
遺伝性の疾患で症状としては、物を落としたり、虚弱筋肉
だったり夜の弱視だったり・・と。母方の家系で交通事故に
有ったりしている事を聞いたのがきっかけ。脳筋症は完治はしない
とのこと。


■今回の患者

ガブリエル

10年前に火災現場で妻を助けようとして家の中に踏み込んだら
そのまんま意識不明になってしまった患者。
ハウスがL-ドーパを注入したら突然目を覚ました。
カッディは相当危険なことだとしてハウスの暴走を止めようと
していたけど、カッディが恐れているハウスの暴走が徐々に
見られ始めた感じもする。
しかも最終的にはガブリエルの命は長くはないだろうとして、
心臓を息子に移植させる為に自殺させるというのだから、最早
ドラマとしても医師としての倫理感も飛び越えてしまっている
感じがする。

ラズベリーにアレルギーが有るとの事。

10年ぶりに目を覚ましたのでジェネレーションギャップを
感じている辺りが笑えたかも。i-podなんて確かに知らないだ
ろうね。ハウスが悪のりで、服はリサイクルが当たり前で
一度着たら食べるんだみたいな事を口走っていた。

因みに住んでいた場所はニュージャージーのモリスタウン。
意識が有った時には200名の従業員を抱えていた工場主であり
名だたる名士だったとのこと。

カイル

ガブリエルの息子で、よく父親の事を見舞いにやってくる。
友達関係を築くのが苦手な理由には、何か親子関係に問題がある
のかという感じ。
アルコール中毒は患っているのは母方の血を引き継いでいる為
のものらしい。
突然の発作で倒れて以降、肝機能だけでなく腎機能、そして心臓
などの内臓を損傷していく。

父親の元に足繁く通う息子と、そんな息子から遠ざかろうと
する親子の間に何が有るのか・・・だね。
10年前の火事の時の事が一つのポイントとなっているようだ。


■使用された曲

・Michael Pennの"Walter Reed"


■検索用キーワード


グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
リサ・カディ (Lisa Edelstein) 院長
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 冷静
アリソン・キャメロン (Jennifer Morrison) 女性
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 金髪・美形
ステイシー・ワーナー (Sela Ward) ハウスの元彼女
ブレンダ・プレヴィン (Stephanie Venditto) 看護師

マイケル・トリッター (David Morse) 警察官

カイル・ウォズニアク (Zeb Newman) 息子、アルコール中毒、肝不全
ガブリエル・ウォズニアク (John Larroquette) 父親、10年間植物状態
Mrs.シェファー (Holly Kaplan)
ニセ・ハウス (Jonathan Strait) カジノにて
--- (Bobbin Bergstrom) Nurse
--- (Monte Hunter) Gas Station Attendant

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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