Dr.HOUSE ドクター・ハウス
House M.D. (シーズン3)





Dec. 12, 2006
第10話 取引 Merry Little Christmas

脚本/ Liz Friedman
監督/Tony To
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雪が降るXmasムードが漂う中、ハウスたちが勤めるニュージャ
ージー州プリンストン・プレインズボロ病院
でもクリスマスの
飾り付けが凄かった。ハウスがオフィスに来ると、そこには
ウィルソンとトリッター刑事が居た。
ウィルソンが証言(ハウス
のバイコディンの処方箋は出して居ない)する
と語った為に、
検察側は
司法取引を持ちかけてくる。リハビリ施設に2ヶ月
入るならば逮捕も医師免許の剥脱も免れる
とのこと。
今のままだと文書偽造、詐欺、大量の薬物摂取の罪で捕まると
いう。ウィルソンも取引に応じれば、医療委員会もお咎め無し
だとすると、ハウスは、お前は車と銀行口座、そして腫瘍
だらけの患者を取り戻すことが出来るのだろうとし、トリッター
やウィルソンに対して目障りだとして立ち去る様告げる。
ウィルソンはハウスが
薬物中毒である事を告げ、部下を殴り、
女の子を切り刻みそうになった事を指摘するが、薬物のせいでは
なく全ては薬を処方しないが為の痛みのせいだと語る。
トリッターも考えを変えないとムショ送りにされるとし、今な
らば選択肢がある事を告げ、検察は
返答まで三日待つと言って
いるのでじっくり考えろという。

ウィルソンはハウスに対してリハビリが怖いのだろう?とし、
施設でも鎮痛剤が出るという。トラマドールやガバペンチンが
処方される事を告げるが、その程度の薬では痛みは消えないの
だと語る。バイコディンが抜ければその薬でも痛みは和らげる
とするが、お前には分からないと突っぱねる。またカッディに
泣きつくのか?と言われる。

ハウスは診療しているカッディの元へ。
すると母・マディと付き添われて来た
アビゲイルという15歳の少女
の診察中だった。
ハウスは失礼したとする中、カッディに
ちょっとした相談が
有ると語る。患者が
低身長症であり、ハウスのジョークが度を
越えていると知って、カッディは謝罪すると共に、彼はこの病院の
医師である事を告げる。ハウスはアビゲイルの胸に傷がある事を
見て、チューブを入れた跡かとし
気胸かと問い、ツベルクリン
検査では陰性だなという。マディは
軟骨毛髪低形成症だという。
カッディは彼女は
特発性の気胸だろうとすると、ハウスはその
病名は原因がわからない事を示して居るのだとし、俺ならば
原因を突き止められるという。するとマディはハウスにホント
に治せるのかと問う。

カルテをもらったハウスは、フォアマン、チェイス、キャメロン
の元へ。キャメロンたちは、痛みは大丈夫なのかと問うが、ハウ
スはカルテを投げると、今回の15歳の患者のものだという。
お前らをあざ笑い最後は自分の意見を取る為に来たのだと語る。

症状は気胸と貧血だった。
チェイスは結核ではないかとするが、低身長症をどう説明を
つけるのか?と問う。低身長症には原因が200種以上あるのだ
とし特定は難しい事を語る。キャメロンは
免疫異常ではないか?
とすると、ハウスはキャメロンに良く出来たとして、妖精のガリ
ウムスキャンをやれと指示する。

ガリウムは放射性物質故に患部に照射すると感染部が明るく
見えるのだと、マディたちに検査の説明する。
ハウスはマディに身長はどのくらいか?と問うと1m25cmくらいだ
という。父親は平均くらいだとすると、ハウスはセックスの時
はどうするのか?と悪のりする。キャメロンは子供の前で
見苦しい事を指摘すると、彼女はユダヤが嫌いなんだという。
マディは人間の愚かさには慣れているとし、ハウスのブラック
なジョークも気にしないという姿勢を見せる。

一方カッディはウィルソンに対して、密告するならば相談すべき
であった事を語る。

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■ハウス

クリスマス時期という事で妖精ネタを絡ませてきた彼。
障害者が相手でも容赦がないところは一貫しているけど、
何もそこまで言わなくても・・と思う所も有ったり、医師として
の能力が有るならばそれで良いかと思う所も有り、まさにこの
ドラマの中で現在直面されているハウスの存在の価値というもの
を視聴者自身も今一度感じさせたものなのかも。

薬物中毒は相当危険レベルなところに向かっているし、
ウィルソンとの関係は相当ひびが入っている感じがするし、
キャメロンだけは叩かれてもハウス寄りで語る姿など面白かった。
フォアマンが手柄を立てようとばかりにハウスにすり寄る所も
彼らしい。カッディのオフィスの引き出しを開ければ答えを
教えるとして、過去の病変ではなく未来の病変を想定して
動けとアドバイスしていたけど、そのセリフをそのまんま引用
していたのをウィルソンたちからはあっさりと見抜かれている
所が笑える。

終盤もの凄い勢いで薬をポンポン口の中に放り込んでいたけど
バイコディンではなくオキシコドンだったということで、多少
は大丈夫なのかも知れないがやはり医者らしからぬ薬の飲み方
だね。

なんとかしてバイコディンにありつこうとして、カッディに
迫ったり、亡くなったガン患者の鎮痛剤をくすねようとしたり、
他の病院に行ってまでバイコディンを処方してもらおうとする
などある意味凄かった。ハウス先生のこと、他の医師ならば
知っていそうだけどね。

■vs トリッター

相変わらずトリッターが憎たらしくハウスたちの前に現れ、
その負の連鎖を絶とうとしてウィルソンが憎まれ役を買って出る。
トリッターの提案は僅か二ヶ月のリハビリ施設通いという事で
そんなに悪い条件ではなかったけど、問題はハウスが相手の
提案に折れるかどうかにかかっていたという事だろうね。

ウィルソンの気持ちを何故分かってあげないのかというもどかし
さと、ハウス先生の薬の飲み方がまた際限なくなっていることを
見ると、正直トリッターの言い分も分かるものがあるし、
ハウスの愚行を見逃すべきではないという感じもしてくる。

■今回の患者

アビゲイル

運ばれて来たときには手術の跡をカッディが診察していた感じ。
15歳の女性患者だったということで、ハウスも流石に気まずい
感じだった。
軟骨毛髪低形成症という病気で、低身長症の一つ。
気胸と貧血という事だったけど、相変わらず病変は目まぐるし
く変異していき、難しい病名がバンバン飛び出す。
基本的に検査はMRI、腰椎穿刺、生検、内視鏡、X線。

結核感染症、低血吸虫症、肺がん、肝がん、肝静脈閉塞症、
アンチトリプシン欠損症、糖尿病ケトアシドーシス、
ランゲルハンス細胞組織球症、水嚢胞線維症、ホジキンリンパ腫
エリテマトーデス、スティル病、出血性結核、脊髄性緊縮症
など色んな病名が飛び出した。
翻訳家の人も、大変そうな病名揃い。

最終的にはハウスが子供とのやりとりの中で、熊のヌイグルミ
を犬だと言い張ったことからヒントを経て、自己免疫ガンで
あることを特定。下垂体の異常が成長ホルモンの異常を
招いて身長を止めていた様で、患部を取り除いた後に、"夢への
チケット"である成長ホルモンの投与で、普通の生活を送れる
ことになる。
患者がまだ15歳だということでそういう治療が出来たのだろう
けど、子供も普通になることに恐れていたのは、生育の環境に
有るのかな。

■クリスマス

大抵クリスマスというと夢のあるネタなのだろうけど、
妖精ネタで相当患者を皮肉っていた。
トリッターとの件でも、クリスマスの奇跡が起きるのだろうと
思ったけど、容易にはおさまらないようで、なんとも複雑。
ただ正直、ハウス先生のことをこのまま何の対処も無しで
進めていくのはかなり危険なものなので、難しいところ。

ガンコが原因で刑務所なんて馬鹿げているというウィルソン
に対して、エイハブ船長がクジラを諦めるか?と皮肉ったり、
ウィルソンに対して、俺が人生を棒に振る前に最後のチャンス
をやるとする辺りが、ハウス先生の捻くれた性格を象徴して
いた感じだったな。



■使用された曲

・Louis Armstrong and the Commandersの"'Zat You, Santa Claus?"


■検索用キーワード


グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
リサ・カディ (Lisa Edelstein) 院長
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 冷静
アリソン・キャメロン (Jennifer Morrison) 女性
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 金髪・美形
ステイシー・ワーナー (Sela Ward) ハウスの元彼女
ブレンダ・プレヴィン (Stephanie Venditto) 看護師

マイケル・トリッター (David Morse) 警察官

マディ・ラルフエン (Meredith Eaton) 母・低身長症
アビゲイル・ラルフエン (Kacie Borrowman) 15歳、軟骨毛髪低形成

マルコ (Michael Medico) Clinic Doctor
--- (Shyann McClure) Little Girl / 脊髄性緊縮症の少女
--- (Bobbin Bergstrom) Nurse
--- (Marco Pelaez) Hospital Pharmacist
Mrs.ゼバルスキー (Teddy Vincent) 夫をガンで亡くす
--- (John Tremaine) Patient
--- (Cole Evan Weiss) Teenage Boy

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