Dr.HOUSE ドクター・ハウス House M.D. (シーズン3)

Mar. 6, 2007
第15話 人生に幸あれ Half-Wit

脚本／Lawrence Kaplow
監督／Katie Jacobs
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25年前に事故に有ったパトリックは突然ピアノの才能に目覚め、
チャリティコンサートを開いて似たような障害を持つ人たちの
助けをしていた。今日も父親がプロデュースするピアノコンサ
ートに於いて、演奏会が開かれようとしていたが、パトリック
はピアノに座ると、今までには無く音を外し出すと手が痛いと
して痛みを訴え始める。

早朝の病院。
キャメロンはいち早く病院でパトリックの入院を受けてみんな
を招集する。ハウス宛に届いた朝食の紙袋に"おはよう、今すぐ
読んで貴方のヨーヨーママより"と書かれたものがテーブルに
置かれていた。

フォアマンがやってくるとキャメロンは患者の容体を知らせる。
35歳でサバン症の男性がジストニアで運ばれて来たという。
フォアマンはクロナゼプハムを処方すれば済むことだとするが、
10歳に交通事故に合って以来患者は常用しているのだという。
それならばベンズトロピンで済むだろうという。チェイスも
少し遅れてやってくるが、ジストニアと聞いて帰ろうとする。
更にハウスもやってくると、朝5時に呼ばれてみればそんな事な
のかと告げる。キャメロンとチェイスの髪の毛が共に濡れている
のを見て二人で一緒に風呂でも入っていたのだろうと察する。
サバン症候群は不可解な疾患だが、不可解だが説明不能ではない
という。ハウスは全血球計算と甲状腺副腎の機能検査をやるよう
指示する。

フォアマンは患部を特定するとして、患者の元にいく。

一方ハウスは外来の女性患者を診る。
道路が工事中で車を降りて2km先からハイヒールで歩いて来た
という女性。ハウスは全く相手にせず単なる足にマメが出来た
だけだろうという。寧ろ口から悪臭がすることを告げ、指には
吐きダコが有る事を指摘すると、痩せててカワイイのだからと
告げる。

フォアマンは検査の結果、運動野には異常なしだと報告。
ハウスが看護師に血液サンプルの検査を依頼する。

ハウスはパトリックの病室にピアノを持ち込むと、それを
弾き始める。するとパトリックは天才的にハウスの弾いた音楽
を繰り返し弾き始める処か、ハウスが作曲した未完成の曲も
完成させてしまう。
ハウスはパトリックを放射線科のfMRIをとるという。
外傷は見えないというフォアマンに対してハウスは音楽を見るん
だと語る。事故後に何故音楽の天才になったのか知りたいと。
MRIの検査台に乗りながらハウスたちはパトリックに足をピアノ
だと思って演奏して欲しいと頼む。すると心拍は上がるが、辺縁
系は無反応だと知る。心臓に問題が有るのか。エコーで確認
しろと告げ、手術が必要だという。心臓発作で手の血管にれん縮
が起きたのだという。

キャメロンはハウスがボストンに行くというのを知り、フォアマン
に相談する。金曜日のフライトで、郵便内容を見たのだと
いう。ハーバードが感染症科医長の募集をしているという
キャメロンに対して、ハウスは出世欲はないだろうという。でも
血液検査を頼んでいた事を思い出すと、基礎的な健康診断書の
提出のために行ったのかも知れないと思い出す。

キャメロンとチェイスはハウスの家に忍び込むと何か証拠を
掴もうとする。

一方パトリックは上室性頻拍症であり心臓の手術が必要である
事を父親に話す。
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■ハウス

今回は自分の病気がガンだと知ってボストンの医者に
見てもらうことになる。しかしそれを知ったキャメロンが
主導になってウィルソンに伝えたり、カッディに伝えたり
と色んな人を巻き込んでハウスの心配をしていく。
まさかハウスがハーバードの病院に引き抜かれるのではないか
とする心配まで飛び出していたけど、部下達がなんとかハウス
のガン治療に躍起になって手を尽くそうとする姿は印象的だった。

しかし実際にはハウスはガンではなく、快楽中枢にクスリを
埋め込んでもらう為の作戦で、ハイになる為だったとしって
チームハウスは最大の不信感に見舞われることになる。

まぁキャメロンが勝手にやったということも有るんだけど、
途中でいくらでも説明する事は出来たハズだし、ハウスの病院
でもそういう事が出来たりはしないのだろうか?

■カッディ

ハウスが引き抜きに合うのでは無いかとして、マサチューセッツ
総合病院に電話する姿が有った。電話するとスーパー・スミス
医師の事をハウスが困らせている事を聞いて、カッディは
ウィルソンからこの医師のことを尋ねると、腫瘍科の医師だと
いう。しかも脳腫瘍が専門だと聞いてハウスのガン説を助長して
しまった感じ。

今回のエピを見ていると、どうしてもハウスの病気のことを
語り合っているのか、それともパトリックの事を話しているのか
時々分からなくなることが有った。

深夜にハウスがカッディの家に行くシーンは面白かった。
患者は高安病だという事で、薬を使えば痙攣は抑えられるが、
左脳半球を切除手術すれば発作を消去させる事も叶だと
告げる。電話で話ても良かったが、カッディのガウン姿を見たか
ったと告げるハウス。
お尻をわしづかみにして、小さなお触りだが人類にとっては
大きなケツだと語る辺り不謹慎にも笑えるところだった。
ハウスとカッディだからこそ許されるシーンって感じだったね。

■ウィルソン

ウィルソンは自分が腫瘍科の医師であるにも関わらずハウス
がガンだという事を知って何故相談に来ないのかとして憤怒
する姿。
ハウスが自分の病気のことを無視してパトリックの事ばかりを
考えている姿を見て呆れると共に、雷の日に屋根の上に塔を
立てれば患者の脳と交換出るぞと語る。日本のドラマ「放課後」
みたいだけど、アメリカでも人が雷で入れ替わるネタの映画
って何か有ったっけか。まぁありがちなシチュエーションだけど。
君はピアニストになり、患者は脳腫瘍を隠す医者になるだろう
として、何とかハウスに告白させようとする。

■フォアマン、チェイス、キャメロン

今回はハウスが病気だと勘違いして、みんなが同情的になり
ハウスの事を治そうと一致団結。その分、パトリックの件は
随分ハウス任せになるところも多かったけどね。

キャメロンは、ハウスにキスする間に血液を抜き取ろうとして
いた。精液が必要ならまた来いよと語ったり、他の二人からの
キスにも気をつけると語っていたりしていた。
しかもハウスの自宅にチェイスと共に侵入して、過去の卒業ア
ルバムを見る姿とか有った。
更にハウスがガンで余命幾ばくもないと知り、そしてその事実
を話さない事を知って、転職届の推薦状を書いてもらおうとする。
ハウスの居ないこの病院に用はないということなのか。

フォアマンはハウスに対して貴方は傲慢で人に嫌われるのは当然
だか俺は慕っていると言われる。しかしハウスは俺が死ぬと
分かって同情しているだけと指摘されていた。
ハウスが患者の事ばかりを話している事を知って、なんで人の
心配ばかりするのかという際には、"気が紛れるんだ〜"と涙目
で語るハウス先生のいつもの調子が笑えた。久しぶりに字幕版
を見たので、ハウス先生のそういう演技が新鮮だった。

■今回の患者

・パトリック

指先が痛いとしてやってくる患者。
サバン症の人物で、事故以来ピアノが突然プロレベルになって
しまったというもの。
血管収縮がないのに何故手に障害があるのか。
突然の出血で血流不足になり、脳と心臓が障害を起こしたので
はないかとして、内視鏡で腸管の検査をする。
そんな間に更には大発作が起きた事を知って、いつものように
原因を探るために薬の投与を辞めて発作の原因を特定したり
する。
脳血管造影を行った結果、左脳は激しく活動しているが右脳は
脳死している事が判明。自己免疫疾患に陥っていることが分かる。
最終的には高安病というアジアの女性に多い病気とのこと。
自分の人生を歩ませる為にも右脳を切除して痙攣を止めさせると
服のボタンを自分でハメられるようになった。
高安病というのは英語でTakayasu's arteritisと書くようで、
wikiには、眼科学会のDr. Mikito Takayasuが発表したみたい
だね。


■使用された曲

・Joe Purdyの"Rainy Day Lament"
・Hugh Laurie and Dave Matthewsの"The Entertainer"
・Hugh Laurie and Dave Matthewsの"I Don't Like Mondays"