Dr.HOUSE ドクター・ハウス
House M.D. (シーズン3)




 

Apr. 3, 2007
第17話 胎児の秘密 Fetal Position

脚本/Russel Friend、Garrett Lerner
監督/Matt Shakman
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カメラマンをしている妊婦のエマはつわりが酷くて、この日は
仕事に遅れる。タイソンからは遅刻するのはロッカーの方だろ
と言われる。タイソンはロックミュージシャンで宣伝用の
写真撮りだった。若者のモダンポップスと古きフメリカ文化の
融合をコンセプトにした写真を撮ろうとする中、エマは背景の
文字が見えない事を指摘し、スタッフのナオミにその事を告げる
が、見えていないのは自分だけだと感じる。もしかすると
脳梗塞かも知れないとして、エマは自己診断してみる。
F・笑顔がおかしくはないか。A・アーム、両手を前に出して
左右のバランスがおかしくないか。S・スピーチ、ろれつが
おかしくないか。T・タイム、急いで救急車を呼んで欲しいと
頼む。


プリンストン・プレインズボロ病院にエマは運ばれてくると、
ハウスが自ら診察をする。Dr.マックマンから引き継いだ格好
で、容体は落ち着いていた。Dr.マックマンは、血塊はなく、
胎児も無事だとされていたが、回内運動はどうか?と尋ねると
とても退院させられる状態ではないという。脈官を見る限りでは
微細動脈瘤があるとし、また起こる可能性があるのだという。
エマはお腹の中の赤ちゃんのお父さんは神経科医だったので
脳梗塞の自己診断について教わっていたのだという。夫と
言わないのは何故なのかと尋ねると、夫はゲイであり、
お腹の
子は精子ドナーから提供されたもの
だという。退院許可は
取り消して検査をするという。
そんな診断をして居る際にも、エマはカメラを手にしてハウス
の写真を撮影していた。

出来上がったハウス写真を目にするキャメロンたちは、全くの
別人だとして驚く。特にキャメロンはハウスの表情は優しい
顔をしているという。ハウスはそんな事よりもコンサルだと
告げると、現在尿から多量のタンパク質と赤血球が検出され
生化学検査はクレアチニン値2.5だという。
脳梗塞だけでなく
腎疾患に陥っている
事を語る。

検査では腫瘍、結石、胎児仮死の兆候はないとし、尿路閉塞、
血圧は良好、子癇前症も無いという。
突然ハウスは三人に対して
ガラパゴスに行った事は有るかと
尋ねる。ハウスはこれからそこに行って家族と逢うのだという
と叔父がゾウガメだという。

腎臓が血塊を作ったのか。
ハウスは病歴を見れば
レンサ球菌の症状を6回も起こしている
事を指摘し、レンサ球菌が完全に治療されていないのだと
指摘する。リウマチ熱を引き起こすとし、
僧帽弁狭窄症
起こしているのだろうという。心臓の検査をしろと指示する。

一方キャメロンとチェイスはハウスが先日備品室で二人が
セックスしていたことに対して何も反応を示さないことに
違和感を覚えていた。セックスしている事を知ってわざと部屋
に入って来たのだというキャメロンに対して、チェイスは
ハウスが嫉妬していないことに君は苛ついているのだろうと
指摘される。

検査の結果、僧帽弁が石灰化している事が分かる。
バルーンで弁を広げれば血流の流れも正常に戻り腎臓も治る
のだろうという。エマは妊婦なので麻酔の件などを心配する
が、カッディは胎児に影響はない事を告げ、心拍をモニタリング
しているので安心して欲しいという。キャメロンはカテーテル
を挿入して血管を広げる為にバルーン挿入を試みる。

ハウスは三人の前で
プノンペン行きのチケットの手配をしよう
としている事を知る。フォアマンはそれを知って
カンボジア
の虐殺の地で骨休みしようというのか?とすると、あそこでは
メコンオオナマズが釣れるのだという。天然記念物になれば
つれなくなるので今のウチだと。

僧帽弁の異常は腎疾患・脳梗塞とは全く関係が無い事が分かる。
タンパク尿と血小板減少の再検査をするよう告げる。
妊娠は無関係なのかもしれない事を告げると、超音波検査で
プラークが有るか調べろと指示する。しかし原因は発見されず
それでも腎疾患が悪化している事を知る。
ハウスはそれを受けてもう一つの体である胎児が異常なのだろう
とし、妊婦が発症する
ミラー症候群である事を告げる。
胎児を治せば母胎も治るという。

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■ハウス

今回やたらと休暇をとって何処か珍しい場所に行こうとして
いたハウス。カッディ先生が言うように、ハウスも人生を
少しでも有意義に楽しもうとしての行動なのだろうか。

色々とハウスの心情を揺り動かすような事態が起きたと思う。
その中でも胎児は寄生生物とか赤ちゃん・人間では無いよう
な扱いだったけど、開腹して子宮の中から胎児を一時期
取り出した際にハウスの指にしがみつく胎児の行動を見て
人間だと認識したところは一番印象的だったかな。
胎児を殺すことが一番の治療法だとする辺りが何とも複雑。
一瞬固まったハウスは「エイリアン」のチェストバスターを
思い出したんだと語る姿が有った。

カッディ先生がハウス化してしまい凄い執念を燃やしていた
けど、カッディの暴走に付き合いきれないという感じだった
けど最終的にはデカくて丸い尻の尻ぬぐいだとする辺り、
ハウスも仲間思いの所が出てきたのかな。
シーズン3の刑事との戦いの際にウィルソンからかなり手厳しく
友達さえも遠ざけるようなハウスの事を指摘・非難されて
いたころとは大違いだね。


■カッディ

今回はカッディと同じような立場の患者が来たことで、
カッディとしては自分の中の希望の光を保つためにも
何とか患者の胎児や体を治療しようとして奮闘する。

その過程でハウスが四面楚歌の状況の中で意思を貫くこと
のがどれだけ辛い事なのかが分かったとする辺り、今後
のハウスに対する対応の違いに現れていくのか。
最後にハウスからは母性本能に振り回されて危うく二人の
人を殺そうとしたのだと指摘され、中絶ならば100%母胎が
生きていた事を指摘される。しかし時には99よりも1が大事
な事が有るとする辺りの説得力・やりとりはそれぞれの
立場が現れて興味深かったかな。

カッディがホワイトボードを使ってコンサルする辺りも
新鮮だった。

■ウィルソン

今回登場しないんじゃないの?って感じのウィルソンだった
けど、カッディがハウス化してしまったとする際に、カッディ
が必要だとして、カッディの暴走を止めるカッディ役として
ウィルソンが利用された。

■フォアマン、チェイス、キャメロン

チェイスとキャメロンのセックスネタがメインって感じだった。
チェイスはキャメロンの事を本当に好きなのだろうか?
カッディはチェイスとキャメロンが関係を持った事をハウスから
聞かされた後に彼女に対してソンするのはアナタだとして
いたけど、寧ろチェイスの方がキャメロンを好きって感じだっ
たね。
冒頭のエマとハウスのやりとりの中で本当の姿を撮影するのが
私の役目だとしていたけど、まさに一瞬に中に込められた
それぞれのキャラクターの表情には訴えかけるものがあって
なかなか面白く出来ていた。

カッディが必死になってコンサルをしている際にキャメロン
が協力する発言をするとごますりだとハウスに指摘され、
キャメロンの意見を擁護したチェイスにも冷やかしの言葉を
投げかけるところが如何にもハウスっぽいところだった。

フォアマンは二人が関係を持っていると知った際には優しい
顔を見せて本気で応援していた感じ。
キャメロンが遊びでセックスしていると知った際には、
その内この職場も「ジャングル・フィーバー」の様になる
と指摘されていた。

■今回の患者

エマ

妊婦だけど、まだ胎児としてもの凄く小さい状態だった。
でもお腹は結構大きかった気がする。

妊婦であり動脈瘤であり腎疾患というもの凄い悪条件の中で、
自分の身を犠牲にしても子供が産みたいとする意気込みを
感じるものだった。
生まれた子供には"グレッグ"だとして、ハウスの名前をつけて
いた。でも実質的に一番の貢献者はカッディ先生であったことは
言うまでもない。


■使用された曲

・The Replacementsの"Bastards of Young"
・Lucinda Williamsの"Are You Alright?"

グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
リサ・カディ (Lisa Edelstein) 院長
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 冷静
アリソン・キャメロン (Jennifer Morrison) 女性
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 金髪・美形

ブレンダ・プレヴィン (Stephanie Venditto) 看護師
ウェンディ (Kimberly Quinn) 看護師
ベネット (Ingrid Sanai Buron) 看護師

エマ・スローン (Anne Ramsay) 写真家、42歳
タイソン・リッター (Tyson Ritter) ロック"オールアメリカンリジェクツ"
--- (Jeff Sugarman) Fetal Surgeon
--- (Bobbin Bergstrom) Nurse


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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